2020-0111-man3476
万葉短歌3476 うべ子なは3221
うべ子なは 我ぬに恋ふなも 立と月の
のがなへ行けば 恋しかるなも ○
3221 万葉短歌3476 ShuG463 2020-0111-man3476
□うべこなは わぬにこふなも たとつくの
のがなへゆけば こふしかるなも
〇=出典未詳。
【編者注】相聞(3455-3566、112首)の第22首。男。左注(読下し)に、「或本の歌の末句には<ぬがなへ行けど 我(わ)の行(ゆ)がのへば>といふ。」
【訓注】うべ子なは我ぬに恋ふなも(うべこなは わぬにこふなも)[「<子らは我れに恋ふらむが、うべなり>の意。<我ぬ>は<我れ>の東国語か。<なも>は<らむ>の東国形」]。立と月(たとつく=多刀都久)[「新たに立つ月始めの月。<立と>は<立つ>の東国形」]。のがなへ(努賀奈敝)[「<流らへ>の東国形」]。(或本歌)ぬがなへ(奴我奈敝)[「<のがなへ>に同じく・・・東国形」]。我の行がのへば(わのゆがのへば=和努由賀乃敝波)[「<行がのへば>は<行かなへば>の東国形」]。