思いがけず、朝顔の花が咲いた。とても小さな花だ。夏はとっくに終わって、朝はもう、冬らしい寒さなのに。さようなら、いろいろな小さなもの、ありがとう。子どもの頃、よく歌っていた歌を、突然おもいだした。 ちさいはあな はこべのはあな おかあさんの はな よなかに そっとさいた いつもぼくを みてるはな ちさいはあな はこべのはあな おかあさんの はな最近はいろいろなことを忘れることが多くなった。それなのによく、今まで憶えていたものだ。ちさいはあな……そんな小さな花が、ぼくの記憶の庭のどこで咲いていたのだろう。
最後の朝顔
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