風の記憶

≪記憶の葉っぱをそよがせる、風の言葉を見つけたい……小さな試みのブログです≫

鬼はどこに居るか

2020年02月03日 | 「新エッセイ集2020」
きょうは節分だった。
豆を撒いても、喜んで拾ってくれる鬼たちも居なくなったので、もう今年の豆撒きはやめにして、炒った大豆を自分でボリボリ食べた。
素朴な味がおいしい。懐かしい味だ。食べかけたらやめられない。たぶん後で腹が痛くなるだろう。

国産大豆と表記されているが、偽りでないことを願いたい。アメリカ産や中国産でないことを願いたい。腹が痛くなるくらいは我慢する。
子供の頃はこれがおやつだった。粗食だが体にいいものを食べていたようだ。夢中になって食べては、あとで腹を痛くしたものだ。腹は痛くしたが、おかげで風邪は引きにくい体質になったかもしれない。

今頃はあちこちで、庭の隅にこぼれた豆を拾って、鬼たちがボリボリ食べているかもしれない。彼らはそうやって、ますます元気になるのだろう。
わが家には久しく福らしいものが来ないけれど、きっと元気な鬼が頑張っているからにちがいない。小さな欲を満たすために、豆をボリボリかじっている、そんなぼくの中に鬼は居るのかもしれない。
福はうち! 鬼もうち!
ぼちぼち腹が痛くなってきた。







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2 コメント

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Unknown (contiparati)
2020-02-03 10:45:01
こんにちは!

私も炒り大豆は大好きです。
でも、いくら食べてもお腹壊したことはなくて、うちにいるワンコ達と同じく、あるだけ行ってしまえます(笑)
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Unknown (yo88yo)
2020-02-09 12:23:25
contiparatiさん
コメントありがとうございます。

丈夫なお腹、羨ましいです。
胃腸が弱いのに、食い意地がはっているので何でも食べてしまいます。
きっと鬼が食べているのでしょう。
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