官房長官、戦後補償に前向き 日韓基本条約は無視 2010.7.7 20:46
仙谷由人官房長官は7日の記者会見で、1965(昭和40)年締結の日韓基本条約で韓国政府が日本の植民地をめぐる個人補償の請求権を放棄したことについて「法律的に正当性があると言って、それだけで物事は済むのか。(日韓関係の)改善方向に向けて政治的な方針を作り、判断をしなければいけないという案件もあるのではないかという話もある」と述べ、政府として新たに個人補償を検討していく考えを示した。
仙谷氏はまた、日韓基本条約を締結した当時の韓国が朴正煕大統領の軍政下にあったことを指摘し、「韓国国内の事柄としてわれわれは一切知らんということが言えるのかどうなのか」と強調。具体的に取り組む課題に関しては「メニューは相当数ある」として、在韓被爆者問題や、戦時中に旧日本軍人・軍属だった韓国出身者らの遺骨返還問題などを挙げた。 これに先立ち、仙谷氏は東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演し、日韓、日中間の戦後処理問題について問われた際に「1つずつ、あるいは全体的にも、改めてどこかで決着というか日本のポジションを明らかにすべきと思う」と発言した。ただ、「この問題は原理的に正しすぎれば、かえって逆の政治バネが働く。もう少し成熟しなければいけない。大胆な提起ができる状況にはないと私は判断している」とも述べ、幅広い国民的合意が必要だとの認識も示した。
日韓間の補償問題をめぐっては、日韓基本条約で決着済み。韓国は対日請求権放棄と引き換えに得た資金で経済建設を推進、個人補償は徴用死亡者のみに限定した。条約締結の際に日韓両国が結んだ「請求権・経済協力に関する協定」でも、両国政府と両国民間の請求権は「完全かつ最終的に解決された」ことを正式に確認している。(MSN産経)
45年前、1965年に日韓間で締結した日韓基本条約において、日韓間のすべての補償問題は完全かつ最終的に決着しています。あとは韓国政府と国民の韓国国内問題で、日本国の手を離れた問題です。仙石氏のこの言葉はそれこそある意味「内政干渉」ではないのか。条約締結時の韓国が朴正煕大統領の軍政下にあろうとなかろうと、それがどうして今になって日本に関係してくるのか??「改めてどこかで決着」とは何のことなのか。
国家間条約という真摯な決着を無視し、法的正当性を無視して、問題を掘り返し、まるで火種を改めて掘り起こすかのごとく、この官房長官は一体何がやりたいのか。