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色づきし公孫樹見つむる自由さえ奪われいたる年月と知る
公孫樹は東京都の樹です。
都内の公孫樹も色づいてきましたが
ここ数年、黄葉の時期が少しずつ
遅くなっているような気がします。
黄金に色づいた公孫樹とは
なんと美しいのでしょう。
日を浴びる黄葉
街灯に浮かぶ黄葉
雨に濡れる黄葉
見上げるゆとりがなくたって
かつては見上げている時間は
あったような気がします。
苦しいとき
せつないとき
哀しいとき
怒りを鎮めるとき
無念を耐えるとき
そのときどきの、その年の公孫樹が
ぼくにはあった
ような気がするのです。
「無にはなれても空(くう)にはなれない」
ぼくは今年の公孫樹を
空の境地に近づいて仰ぎたい
そう思います。