ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

「江角マキコ」さんの手紙

2007-05-20 12:03:20 | 独り言
朝日新聞に連載の「家族」の特集の欄に、女優「江角マキコ」さんの手紙が掲載されています。
先週までの同欄の「千の風になって」を読まれた末にペンを取られた様子です。

両親と2人の弟と妹の5人家族で、島根県出雲で仲良く暮らしていた事。
教育熱心な父から、いずれは大学に進学する夢を託された話。

そして突然の父の死。残された家族の絆。母の力強い励まし。
彼女は父の薦めであった大学進学を諦めて、バレーボールの実業団入りをし給与から家族に仕送りをする。

やがて弟さんとの東京での生活。やがて弟さんも結婚し3人の子どもを授かる。
江角さん自身も子どもに恵まれ、さらに家族の絆が拡がる。

そこに弟さんに突然の「胃がん」が発見される。全摘出で治癒したはずの「胃がん」。
やがて脳に転移した事が判明する。余命一年の残酷な宣告がある。

そして母を含めて3人の姉、弟、妹が配偶者と子ども連れで温泉で過ごす事に。
明るく振舞う弟、母には病気の事は伏せてあった。これが家族全員で会う最後の機会になった。

そして昨年の春、弟さんの死。弟さんは「家族は自分の分身だ後の面倒を頼む」と言い残す。
残された家族は、私が面倒を見るからと耳元で告げた。家族なんだから当然よと彼女は考える。

死の3日前、母親にも弟さんの状態を話した。
「母親なんだから貴女のやつれた様子で判っていたよ」と気丈な母親だった。

不条理極まりない病気で、また弟を失った江角さんはこの一年間誰にも話す事をしていなかった。
今日あることーーー、が私達にとって大切だと手紙を書かれたそうだ。

手紙は「父や、弟が心の中にいます。残された弟の家族は、私の、私達の大切な家族です」と結ばれている。

早朝から新聞でこの手紙を読ませて貰い、涙が止まりませんでした。
2度、3度と読み返しながら、家族の絆の大切さを痛感した次第です。

本当に素敵な家族だと思いました。
コメント (2)
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