ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

「天地人」に見る哀しさ

2009-04-14 13:23:04 | TV DVD
NHK大河ドラマ「天地人」。軍神と恐れられた上杉謙信が亡くなり、跡目争いが起きた。関東の北条家から人質に送られて来たが、長ずるに及び、謙信の養子となりその幼名を告いだ「景虎」。さらに謙信の妹の子でやはり養子となった「景勝」の兄弟の争いである。

謙信が明確に跡目を決めなかったことから、兄弟が相争うが、景勝が勝利して謙信の跡を継ぐ。春日山城の先陣争いから、隣接する北条家、武田家の思惑が交錯して長期の家督争いが続く。今回は利に敏い武田軍が景勝に味方したことから、景虎が敗れて妻(景勝の妹)と自害して果てることが描かれる。

この景虎の短かった人生に戦国の世の惨さを感じてしまう。幼少の時から越後の謙信の元に人質とされ、その後、生家の北条に裏切られる。しかし哀れに思った謙信の温情で養子となる。そして謙信亡き後、北条家の兄の思惑で、景勝との跡目争いに巻き込まれてしまう。さらに北条家から付いて来た家来の裏切りに出会う。「もう誰も信ずることが出来ない」と悲痛な死を選ぶ。

景勝はその生涯で、無口でめったに厳しい表情を表さなかったと言はれる。この景虎との争いを最後まで悔いていたという。戦国の世に翻弄されたひとりの武将夫婦の哀しさを思い知ったのでした。

コメント (4)
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