先日テレビで芸能人の歌の上手い人を選ぶ番組があった。全部は見て
いない。たまたま見ていた部分に作家の羽田さんが歌った後、誰だったか
忘れたが面白いことを言っていた。
「文章で表現する人は文章で感情も表すので、歌で表現するのは苦手な人が多い。
なのに貴方は文章も歌もうまいんだなぁ。」と言うような内容。うん?確かに
私は文章を書くのは好きだ。そして音痴で悔しい思いをしている。
でもライターもしている娘は、歌手になりたいと言ったほど歌は得意だ。子供の
頃は絶対音感も持っていて、エレクトーンの先生を驚かせたものだ。エッセイ
サークルの仲間でもコーラスサークルに入っている人や、カラオケが大好きな
人もいる。一概には言えないものだ。
それを聞いて負けず嫌いな私がちょっと蘇って思った。本当にそうなら良いのに。
「私は文章で表現する方なので、歌は苦手です。」って威張って言えるのになぁ。
悔しい思いもしなくて良いのになぁ。なんて変なことを考えた。
負けず嫌いの私にとって、走るのが遅いこと(運動神経が悪いわけではない)と、
歌が下手なことは、どれだけ悔しく辛いことだったか。今思うとおかしいくらい。
年齢を重ねると負けることも多くなって、負けず嫌いもへったくれもあったもの
じゃない。これが私なのだと居直っている。これまたおかしい。そう思うと、
年を取るのも良いものだ。有り難いものだ。これが丸くなったと言うことか?