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イングランドの秋を散歩




先週10月14日、イングランドでは、英国だけでなくヨーロッパ全体で再び急増している新型コロナウイルス対策に、新しい作戦を発表した。

具体的には「ローカルCOVID警報レベル」の導入だ。
各地域を数字によってモニターしながら、3段階(Medium, High, Very High)の「ローカルCOVID警報レベル」付けし、ルールをさらに簡素化・標準化、分かりやすいようにした。

わたしの住んでいるロンドンの南側に接するサリー州では、一番低い警戒レベル:Mediumが適応されており、今のところはこのレベルがイングランドのほとんどの地域、特に南部地方をカバーしている。


このレベルでは、今までのルールをそのまま引き継ぐかたちで、他の世帯(一緒に生活を共にする人たち。「同じバブル(の中の人)」と言うことが多い)の人たちと集会する時は、屋内では6人までという「6人ルール」や、レストランなどホスピタリティ業の営業時間は午後10時まで、ただしテイクアウトや宅配などは可、などが含まれる。

もう少し詳しく述べると、全てのビジネスは(閉鎖されたままのナイトクラブなどを除く)ルールに従った方法で営業可能。
学校、大学、礼拝所は運営可能。
冠婚葬祭は参列者数に制限を設けて開催可能。
「6人ルール」が守られる限り、屋内でのスポーツや運動は可能。
屋外なら7人以上での集会も可能...

といった感じで、今のところは、そして今後も人々が注意して暮らすなら、それほど不自由があるわけではない。

わたしの希望を述べるとしたら、家の外では屋外でもマスク着用のルールを義務化してほしい...ソーシャル・ディスタンスに鈍感な人が多い印象なので。


3月から6月までは他のヨーロッパ諸国と同じように厳しいロックダウンが敷かれたが、ヨーロッパでは一番天気のよい季節で、日も長く、なかなか機嫌よく過ごせたのだった。

7月にはロックダウンが明け、久しぶりに友達とロンドンで再開して一番好きなレストランへ出かけたり、美術館が再開されたりし、また大陸方面へ日帰りの里帰りや、8月から9月にかけては1ヶ月かけてヴァカンスへ行くこともできた。
新型コロナ以前の生活に比べたら、出好きなわたしにしては、驚くくらい家で過ごす時間が増えたのに変わりはなかったが。


ロックダウン中の新しい習慣のひとつとしては、サリー丘陵地帯に数多くあるハイキング道をしょっちゅう散歩するようになったこと。
何年か前に愛犬を亡くしてからは、近所の散歩に出るのもあまり好まなくなっていたのだった。




ハイキング道の入り口に用意されている駐車場には、特に週末には多くの車が止まっているが、散策中にはほとんど人に出会うことはない。
時々、犬連れの人と出くわすとうらやましくてたまらなくなる。(あと、子供も!! うちはもう全員大人の家庭になってしまったので...)
最近は犬を施設から引き取りたいなと思えるほどになってきたものの、今も大きなためらいがある。


昨日の日曜日はごく近所の散歩道を選んで2時間ほど歩いた。
紀元前一世紀の鉄器時代の防壁跡が発見された小高い丘があり、とても好きなハイキング道だ。

まだ紅葉には早いが、毒々しく真っ赤なキノコや、いがぐりに敷き詰められられた道、苔のかおり。

これからの季節、ハイキング途中で熱い紅茶を飲めるように、新しく魔法瓶を買おうと思っている。


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