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馬並めていざ野に行かな




「秋風は 涼しくなりぬ 馬並めて いざ野に行かな 萩の花見に」

先日、便りを下さったMさんのメールに引用されていた歌(万葉集より)。美しい。


すばらしい秋晴れ。
お招きいただいて久しぶりにそろそろと馬に乗った。

エジプトで馬を暴走させて街なかに迷い込んでしまって以来(あの時のいたたまれなさはゴダイヴァ夫人並み)、ほとんどやめていたのだった。

昨夜から全身筋肉痛だ。

サリー州はロンドンに隣接している州だが、丘陵地帯に緑がふんだんに残され、ナショナル・トラスト管理の森や、郷紳の住むような丘一つ分くらいの広大な邸宅が多く、馬を飼っている家庭も少なくない。

少なくないとはどのくらいかと言えば、娘の仲良しの集まり8人中、家に馬がいないのはわが家だけだし、丘を超えたところにあるスーパーに行こうと車を走らせると必ず乗馬中の晴朗なお嬢さんに出会う。


先週のニュースの伝えるところによると、新型コロナ禍で困窮した人々が世話代を払えず馬を捨てるようになり、英国の北のあるエリアでは700頭ほどの野生化した馬が、飢えたり、怪我をしながら彷徨っているそうである。想像しただけでも胸が塞がる。

英国は新型コロナの上にブリクジットも控えており、良い要素がひとつもなく、お先真っ暗。
一昨夜、保守党ははっきり飢える子供たちを切り捨てた。やはり「社会なんてものはない」"There is no such thing as society".(byサッチャー)と考えているのだろうか。


写真は帰り際にそばに寄ってきてくれた、今日の一番かわいいひと。
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