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Brugge Style
クリスマス・イヴの朝
英国、今朝はブレグジット妥結で上を下への大騒ぎだ。
しかもわたしの住んでいるロンドン周辺の南部地方は新型コロナウイルス変異種の拡大。
スーパーマーケットの棚から物が消えている映像などが世界的に流されているが、かなり地域によるのではないかと思う。
うちの方では今朝、夫が魚屋さんに魚介を、スーパーに生クリームやフルーツを買いに行ったところ、心配された生鮮食料品をはじめ、ものは驚くほど豊富にあったそうだ。
ご心配くださったみなさま、心からありがとうございます! みなさまもどうぞお健やかに!
さらに南東へ目をやれば、新型コロナウイルスの検査待ちのため、大陸への移動制約で身動きが取れないトラック(昨日の時点で3800台が立ち往生)の行列がお気の毒だ。動けないばかりか、何より情報が入ってこないのはほんとうに辛い状況だと思う。
呑気に朝一番に今夜のテーブルセッティングができるのをありがたく思わねばならない。
今夜は和食。
これからとっておき栗でブッシュ・ド・ノエルを焼きます...
日本はそろそろ良い知らせが届く深夜近いですね。
この日を境に、光の時代が来ることを切に願う。
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クリスマスのお菓子第一弾
娘のボーイフレンドがクリスマスプレゼントを持ってきてくれたので、クリスマス・ディナー第一弾。
お菓子はカヌレとブッシュ・ド・ノエル、お土産に栗のパネトーネ(パネトーネはホームベーカリー)を。
ブッシュ・ド・ノエルは毎年必ず作る。
今年は型変わりにしてみた。
15センチの丸型で中身は4段、フランボワーズをぎっしり入れたので丸太のように!!
クリームの量にも驚愕だが、甘さ控えめ、フランボワーズの酸味との組み合わせがたまらない...
きのこは残った卵白で作成、苔に見立てた抹茶クッキー。
愛らしい松ぼっくりは、横浜のAさんが送ってくださった「鎌倉の松ぼっくり」。
説明書きも上品で「今はもう数少くなった鎌倉の松、昔はそれは沢山ございました。」と。すてきだわあ。
松は神の依代なのでクリスマスにもふさわしい。
カヌレは型にバター塗りすぎ。
外はカリっカリ、中ねっとりで最高。
メインのスフレ(海老のアメリケーヌソースに4種類のチーズのスフレ)が意外に上手くできたので、イヴの夜(もう明日ですね!)のデザートはプラン変更でフルーツのスフレにしようかと思っている。
背景の色を変えると雰囲気が全然違うのね...
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ロイヤル・バレエ『不思議の国のアリス』をオンラインで
英国の、3月の1回目のロックダウン以来、9ヶ月ぶりに開場したロイヤル・オペラ・ハウスでは、ダンサー同士の社会的距離を置き、音楽も踊りも短縮した、新型コロナ版の『くるみ割り人形』が始まった...
のも束の間。
12月11日から1月3日にかけて20公演は予定されていたものの、ロンドンが新型コロナ対策ティア3に移行(現在ティア4)したため、15日には再び公演中止になってしまったのである。
わたしは13日の公演を見られたが、今日22日に予定されていた生中継を楽しみにしていたのに...
くるみ割り人形が戦隊を率いて戦う、ネズミの王とその兵隊どもは、まるで新型コロナウイルスのよう。
ネズミの王は最後は少女クララの一撃で倒れるのだが、世界はしばしば少女によって救われることが多いのは、みなさまもジブリでご承知だろう。ほんと、見たかったなあ。
今夜は代わりに、2017年に録画された『不思議の国のアリス』が放送されることになった。
Lauren Cuthbertson(上写真、アリス)のために制作されたと言っても過言ではない、スペクタクル(2011年プレミア)。
お話の解釈も、音楽も舞台装置も登場人物も豊かな作品で、「いったいどうやったらこんな奇想天外でいて、しかも統一感のある構成を思いつくの...」と、一瞬たりとも目を離せない。
わたしは個人的には『不思議の国のアリス』はナンセンスさを楽しむもので、意味づけしたり、因果関係を見出すのはお門違いだと思うが、それでもすごい。
チェシャ猫も、帽子屋も、芋虫も、そうか、こうやって舞台で表現するのか! と感心する。
全幕を通してほとんど出ずっぱりのローレン・カスバートソンの純粋さ、コミカルさ、居心地が悪そうで、手持ちぶさたな様子! どこをとってもすばらしい。
ほんとうにおすすめなので、英国時間19時からではあるが、クリスマス時期にどなた様もぜひぜひ。
チケットはこちら
トレイラーはこちら
わたしも娘ももうすでに何十回と見ているが、もちろん今夜も見ます!!
(写真はROHから拝借)
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名誉ある孤立・大英帝国??
ロンドンを含むイングランド南東部で、新型コロナウイルスの変異種が猛威を振るっている。
週末から同地域はティア4(ロックダウンと同じレベル)に移行し、必要最小限の食料品店など以外は営業不可、クリスマス期間中の移動も、同居人以外との混合も不可になった。
わたしが住んでいるロンドンに隣接する州もこのティア4地域に含まれるが、その州の中にティア2でサバイバルしている小さいエリア(道路から家が見えないような豪邸が多く、また高齢者が多いことなどがあげられると思う)が一か所あり、たまたまそこに住んでいるので、今のところはレストランや一般商店、美容室、公民館なども営業している。
まあ今朝のスーパーマーケットの混雑具合などを見ていると、ティア3、4に移行するのも時間の問題かと思う。
新型コロナ変異種の影響は、オランダに続き、ベルギー、オーストリア、ブルガリア、チェコ、イタリア、スウェーデン、ルーマニア、イラン、サウジアラビア、トルコ、エルサルバドル、クエート...も英国間との航空・鉄道移動を禁止させた。
ベルギーには、EUの首都としての本部がブリュッセルにあり、また大陸と英国を結ぶユーロスターの発着駅もある。そのシンボリックな都市が短時間の期限付きにしても英国を締め出したのである。
そして英ドーバー・仏カレー海峡に、輸送の大動脈ユーロトンネルが通っているため、固定鉄道輸送に関しては、英国と国際協定の交渉を行う権限が与えられているフランスが、今朝ついに英国との移動を封鎖した。
これには単に変異種の飛火を抑えるという以上の意味があると思う。
来年1月1日に施行されるはずだが、合意取り付けに難航しているブレグジットである。
英国は「主権」概念を譲らず、散々ごね通してきたが、大陸側がその気になれば英国を孤立させてしまうなど朝飯前だということが証明された。
英国とドーバー海峡を挟んだフランス側のカレーには、生鮮食料品や薬品、今の時期ゆえクリスマスプレゼントなどが積まれたトラックや倉庫が、虚しく足止めされている。
これからクリスマス休暇に入るというのに、いったいどこまで悪化するのだろう。
事実、英国の輸送相は、「想定外である」と青くなっている。
英国の『名誉ある孤立』は、保守派の理想だ。
主権さえ取り戻せばわれわれは過去の大英帝国の栄光を取り戻すことができる...
しかし、植民地を持ち、戦争をし、工業力を持ち、安い労働力が使い放題だった当時とは世界情勢が変わりすぎている。
ナポレオンの大陸封鎖令のように、フランスの思惑に反して、「豊かな英国と通商ができなくなるためかえって困窮をまねく」などとは、そこまでは思ってはいないだろうが...
もう英国は退却すらできないのだろうか。
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英国の今年のクリスマスは厳しく...
「18日(昨日)、新型コロナウイルス感染者数等が、イングランド南部のロンドンとロンドンをドーナツのように囲む州、並びに南東部で激増し始めた状況を鑑み、同エリアはより厳しいルール(ティア3)に移行することになった。
特に変異種が増えているためである。変異種は7割も伝染しやすく、一方で重症化は少ないようだ...」
という話を書いたばかりだが、それはもう古い(笑)。
明日から同地域は最も厳しいティア4に移行が決まった。
ジョンソン英首相の会見は、春先に1回目のロックダウンを決めた時のように立派だった。
もちろんもっと早い時期に決断をしていたら被害はさらに少なく抑えられたとは思うが。
電車の駅は、ロックダウン前にロンドンを脱出しようとする人で、激混みだそうだ。
商店は「23日から28日の5日間の売り上げを見込んで、大量に入荷したのに..」と。
ティア4は、外出禁止・隔離生活が要求される、ほとんどロックダウン状態である。スーパーマーケットなど必要最小限以外の商店も閉鎖になる。
別の地域からティア4に移動したり、ティア4から出るのも禁止。
クリスマスの特別ルールも、23日から28日は、移動や世帯間の混合が5日間許される案であったが(<これに対しては野党から緩すぎるという批判)、ティア4では、当然、他の世帯との混合もなし。
他の地域でも特別ルールに変更があり、当日25日だけ3世帯の混合のみ許される。
わたしが住んでいるのはロンドンを囲むドーナツ州の中に入るが、奇跡的にティア2で残っている郡だ。
ティア4に囲まれた四面楚歌のため、最後のクリスマスショッピングに移動して来る人がいることは容易に予想できるし、ティア3、4に移行するのも時間の問題ではないか...だからではないにしても、うちも混ざらない予定。核家族で過ごす。
ウェールズは今夜(19日から20日に日付が変わると同時に)からロックダウンに入る。
スコットランドも25日だけルール緩和の後、26日からより厳しいルール下へ。
一方で、ほっとしている。どう考えても23日から28日までクリスマス特別ルールが施行されるのは自殺行為だと感じたからだ。
人間の情として、どうしても気が大きくなり、「一回くらい」とか「うちだけなら」とか「誰にも知られないし」という言い訳も飛び交うだろう。アルコールも入るだろうし。
友人に聞いた話によると、新型コロナに対抗するルールだけでなく、予防の感覚が、年代や居住エリアや社会的な地位、考え方などによって幅があるため、家族のメンバーや友人と集会したり、外出したりするにも口論になったり、気まずくなったりしがちだと言うのである。
よくあるのが「リスクをゼロにできない以上、そんなに神経質になっても仕方がない」という言い方だ。
「神経質な」人であっても、誰もリスクをゼロになどとは要求していない。リスクを最小化するためにひとりひとりができるだけ利他的に行動しようという話である。
クリスマスには普段会わない親族が集まり、必ず喧嘩やもめごとが起こるという話は毎年聞く。今年はまた別種の険悪のタネがあるのかも...
できるだけ機嫌良く過ごしたいものである。わたし自身、自分自身でハードルを上げすぎ、忙しくてイライラしがちなので! 自戒。
(英国では今日の時点でトータル35万人がワクチンを摂取したそうです)
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