花浄土鹿児島

鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。
(季節の花、吹上浜、桜島、霧島など)

薩摩野菊を訪ねて 2013/11/27 (鹿児島県)

2013-11-29 14:59:23 | 
薩摩半島の南西部に位置する南さつま市野間半島を巡り薩摩野菊(サツマノギク)を見てきました。野菊は文字どおり野に咲く菊ですが、皆さんどのようなものを想像されるでしょうか。

1 ヨメナ


2 シロヨメナ


3 サツマノギク


4 アキノノゲシ


5 シロセンダングサ


6 ナルトサワギク


殆どの方が思い描かれるのは1のヨメナではないでしょうか。類似種にノコンギクがあります。2のシロヨメナも花色は白いですがヨメナと似ています。

3のサツマノギクは坊津丸木崎展望台のものです。4と5はかなり野菊とはかけ離れていますね。ウェブの「松江の花図鑑」を参考にさせていただきました。(感謝)

6のナルトサワギクはどうでしょうか。吹上浜砂丘で4月下旬に撮影したものです。真冬から春にかけても開花するため近年急激に繁殖地を拡大しています。

この記事内の草花名称は花の外観によるもので、類似種と詳細に比較判断したものではありませんのでご了承ください。

本題のサツマノギクと同様に海岸沿いに生育しているのがシマカンギクです。野間半島南西部の坊津に多く自生しています。茎は細長く倒れこみ、小さな黄色い花をつけます。両者の生育状況については、鹿児島県立博物館の立久井先生による平成2年の研究報告書があります。笠沙町におけるサツマノギクの分布及び生育環境について(pdfページ)



次はサツマノギクです。道路斜面のアコウの根に寄り添うように茎を伸ばしていました。防災工事でコンクリートを吹き付けた斜面や岩の隙間にも根付いています。わずかに腐葉土があるのでしょうが逞しいものです。







花の感じだけを見ると次はシマカンギクとサツマノギクの交雑種のように思えます。シマカンギクが途切れた場所にあり、花色は少し黄色く葉が小さくてシマカンギクに似ています。



野間半島北部の谷山段々畑の石積みにもしっかりと根を伸ばしていました。



高崎展望台近くのサツマノギクです。道沿いの草刈で茎が刈り取られても毎年伸びだして花を咲かせています。



展望台横のサツマノギクと思われるものです。観光用に植栽されたものらしく、日射も肥料も行き届き野菊と思えないような成長ぶりです。見栄えの良い別品種かもしれません。



最後は庭先に伸び放題の小菊です。昨年仏様に供えたものから種が落ちて成長しました。野生のものよりも花色鮮やかで、漂う香りに深まる秋を感じました。

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南さつま海道を行く 2013/11/27 (鹿児島県)

2013-11-28 11:37:40 | 自然観察
薩摩半島の南西端にもうひとつの半島「野間半島」があります。この地をつなぐ国道226号線沿いは「南さつま海道八景」で知られる風光明媚なところです。

枕崎市側から時計回りに坊津海岸を北上し、野間池を経由して笠沙方面へ一回りしました。リアス式海岸を眼下にし背後には急斜面や山が迫る曲がりくねった道です。昔はいわゆる「酷道」でした。年間を通じて交通量は少ないですが、一部狭い区間もありますので運転には注意が必要です。



久志(くし)港近くの石垣にツワブキが咲きそろっていました。画面外右側にある樹齢300年のアコウ大木の木陰になり黄色い花が目立ちます。

次は小さな船着場横の祠です。近くの人が祀っておられるようです。わずかな砂浜には軍配昼顔が繁殖しています。殆どの種が落ちて冬の眠りに入ろうとしています。





下は秋目に近い海岸の風景です。磯釣りのポイントが点在しており、釣り人らしき車を数箇所で見かけました。海岸までは険しい急斜面ですから行き帰りが大変なことだろうと思います。



平成11年にはこの沖合いで覚せい剤の密輸入事件が発生しています。夜ともなれば釣り人以外はめったに人が来ない場所なので利用されたのでしょう。



上の画像は笠沙側の谷山にある段々畑です。長年耕作されず草木に隠れていましたが数年前に整備されました。石垣にツワブキの花が咲き連なりきれいでした。少し上ってみましたが急階段で足元が危ないと感じました。このような急傾斜地を切り開き耕してきた先人の生活の厳しさを思うと胸が詰まります。遠くから眺めるほうが良さそうです。

次は高崎山展望所横に咲いている野菊です。サツマノジギクだと思いますが一杯植えてあり野生のものより成長が良くて花も大きい感じです。





最後の画像は笠沙路を少し外れた集落近くの橋のたもとです。流木を祀ってある簡素な祠と横にはハマボウがあり、葉が色づいていました。夏場のハマボウについてはこちらをご覧ください。

駈足で回っただけですが、花の画像は別に掲載する予定です。
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からいも今昔(鹿児島県)

2013-11-24 17:40:34 | 野菜作り
鹿児島語(鹿児島の方言)では「からいもほい」または「かいもほい」と言うサツマイモ掘り(収穫作業)をしました。自家消費と親戚などにあげる程度のごく少量を栽培しています。

今年は6月3日に最初の植付けをしました。苗の育ち具合と天候を見ながら順次植えます。昨年までの反省から芋が大きくなりすぎないよう植付間隔は20cmほどです。

品種は安納芋、黄金千貫、なると金時、紅乙女です。黄金千貫は主に焼酎原料になる黄白色系の芋で他は赤色系です。



畝に黒いマルチシートを被せて栽培しています。マルチシートがなくても栽培できますが、

1 地温が上がり初期の生育が特に良好
2 土が乾燥せず雑草が生えない・・・・・など

メリットがあり最近では家庭栽培でも利用されています。最初は厚さ0.02mmのシートを利用していましたが、昨年からは0.03mmを使用。昨年使用した一部を再利用しています。



サツマイモの蔓を鎌で払いマルチシートを外した状態です。思ったほど劣化していませんので来年も使えそうです。シートへの穴あけが省略できます。私は穴あけはせずにシートに古い包丁で切り込みを入れています。

穴あけは簡単そうで実は厄介なのです。専用の穴あけ器もありますが腰をかがめての作業になり、長い柄の付いた物は家庭栽培では割高。何よりもくり貫いたシート片がゴミになり回収が必要です。トラクターを利用するマルチシート張りには最初から穴あきの200m巻ほどのシートがあるようです。

昔は植付後の雨で畝土が流失して、雑草も一杯生えていました。鍬で畝間から土を畝に上げる「土寄せ」、草取り、追肥は真夏時期の大変な労働でした。また、「蔓かえし」と言う、伸び出した蔓が畝の外に根を張らないよう持ち上げる作業もありました。

マルチシートはこれらの労力を軽減してくれましたが、産業ゴミの発生源でもあり厄介なところです。



今年は例年になく雨の少ない夏でした。日照りに不作なしと言われるようで全体的には例年並みのようです。上の画像は安納芋ですが、猛暑で蔓の伸びが悪くて収量は昨年よりも低下しています。





下の画像は昨年並みの収量となった黄金千貫です。昔のサツマイモは「農林○号」とかの品種名で、でんぷん生産か焼酎製造の原料として出荷していました。生産量が重視されていたので、味は二の次。ふかしたサツマイモは冷えると美味しいものではありませんでした。

スーパーもコンビニもない昔の子供のおやつは毎日のようにふかし芋。芋があるだけましな方で、なければ渋柿やムベなど探して腹を満たす生活。芋で育った世代にはサツマイモは見たくもないという人がいます。サツマイモは嫌いだが芋の汁(焼酎)は大好きという人もいますね。(笑)

現在栽培されているのは焼芋やお菓子原料となる青果用品種が殆どです。焼酎用は契約栽培されているようです。麻袋に40kg入れて畑から道路脇まで運び出すのも大変な労力でしたが、今は何百キロも入るような専用袋に集めて出荷します。ユニック付きのトラックで集荷するようです。

鹿児島とサツマイモは切っても切れない関係がありますが、からいもの話しはいずれまた。
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久しぶりに桜島へ 2013/11/21(鹿児島県)

2013-11-22 18:15:10 | 桜島
久しぶりに桜島へフェリーで渡りました。鹿児島市街地から海路3.5kmほどを隔てた桜島です。錦江湾(きんこうわん)沿いに姶良市から霧島市を経由する陸路では一時間以上はかかります。

桜島フェリーは鹿児島市船舶局が運営しており最短では10分間隔、深夜も1時間おきに運行されています。わずか15分ほどの乗船時間ですが鹿児島市街地と桜島だけでなく北には霧島連山、南には開聞岳も望めます。



上の画像は鹿児島市街地の県庁方面です。釣船の左側には潜水艦も停泊していました。桜島の北東側霧島市福山町に海上自衛隊鹿児島訓練所があり、よく見かける風景です。

大正大噴火の惨状を今に伝える黒神地区の埋没鳥居に立ち寄りました。桜島東部の黒神中学校に隣接した県道沿いにあり、道路向いには駐車場とトイレが整備されています。

高さ3mほどの鳥居は笠木を残して火山灰に埋没しています。大噴火の脅威を後世に伝えるため当時の姿のまま残されたものです。奥には原五社神社(腹五社神社)が祭られています。







境内脇社の石仏は子安観音様だろうと思います。高さは50cmほどでしょうか。観光客はあまり訪れることはないようですが静かな落ち着いた場所です。

次の画像は桜島西部の野尻橋からの風景です。土石流災害防止のため、堰堤に溜まった火山灰や岩石をダンプカーで運び出しています。国立公園内のため自然景観に配慮して道路から離れた場所に集積し、一部は建設資材として運搬船で積み出されています。



2006年に昭和火口の活動が始まり、それ以降は南岳山頂火口からの噴火は殆どありません。西側山麓の浸食が進行しており今も砂防ダム工事が続いています。桜島では火口から2km以内は立入が禁止されており、登山もできません。

桜島を一周する道路以外の生活道路や農地への道は大半が狭く、山側に向う道は殆どが砂防工事用か火山観測用で関係者以外は立ち入りができません。湯之平展望台までの道は観光用に特別に整備された道路です。





桜島東部の黒神地区からの撮影です。昼も夜も昭和火口から緩やかな噴煙がくすぶり続ける状態で、噴火も爆発もありませんでした。17時過ぎには日が暮れて19時頃には気温が6度まで下がりました。

最後の画像左上は月ではなく明るい星です。21時前には東空に昇った丸い月が輝き出したので撮影を切り上げました。
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霧島秋色 2013/11/15 (鹿児島県)

2013-11-17 18:35:12 | 霧島連山
11月15日の霧島は曇り空が続きました。えびの高原付近の紅葉は終わったので行き交う車も少なくなりました。





えびの高原から北東方向の小林側にある展望台よりも下の紅葉です。落ち着いた紅葉風景なのか冴えないと見るか・・・考え方の分かれるところです。期待したような撮影条件でない場合にテンションが一気に下がるカメラマンがいます。

一緒に撮影していると少し厄介です。愚痴や不満が出始めて撮影の気力をそぐことにもなりかねません。私はこの日も単独行動でしたが、こういうときこそ気持ちを切り替えて、その日、その時の条件を活かして撮影するように心がけています。

次は七折滝の斜め向いにある紅葉です。普段でも午後には日射しが当たりません。横にあった枯れた山桜がなくなり撮影の面白みが減少しています。



私が好きなのは主に次のような画像です。







これらの紅葉は日射しが強いとあまり美しさを表現できません。次はえびの高原を北西方向に下りた白鳥神社です。神社外苑の紅葉は霧島でも有名です。霧島神宮階段横の木と同じくらいに大きなものです。





すぐ横に電柱や電線があり道路向いの山桜や神社の御神木が生長して日射しをさえぎり、年々撮影条件が悪くなっています。

急な下り坂で見通しの悪いカーブですが道路中央に三脚を構えて撮影する人がいました。自身の危険性だけでなく周囲も顧みず迷惑そのもの、カメラマンとして恥ずかしい行為です。



最後の画像は神社近くの白鳥温泉下湯公園の紅葉です。休日は特に入浴客でにぎわいますが平日はゆっくりと撮影を楽しめます。

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霧島秋色 2013/11/11 (鹿児島県)

2013-11-17 17:18:35 | 霧島連山
霧島の秋景色を紹介しています。今回はあまり目立たない植物たちです。正確な名称は確認しておりません。一般的な名前で記載していることをご了解ください。

まずは秋の風景によく登場するススキです。えびの高原付近は特に多くて光り輝いてきれいです。紅葉時期は道路両側に車が並ぶほどの混雑が続きます。これは林田温泉付近のものです。







ススキの次はハゼです。鹿児島の平地でも年末には赤く色づきます。霧島では黄色から朱色程度で真っ赤になる前に落葉します。ノイバラの実も赤く色づいていました。

地面に目を移すと、ツチトリモチ、テンナンショウがありました。鹿児島のツチトリモチは準絶滅危惧種に指定されています。

テンナンショウは有毒なためでしょうか、鹿などの食害を受けていないようです。霧島山中ではよく見かけます。この時期は実が色づいて目立ちます。





霧島は火山地帯だと実感するのが次の画像です。道沿いや露天風呂の周辺に噴気が出ている場所があります。有毒ガス発生の危険性があり近づかないほうが賢明です。吸い込むと頭痛で頭がふらつくこともあります。





この日もきれいな紅葉に出会いました。日射しに輝いて感動的な美しさでした。霧島が賑わうのは初夏のミヤマキリシマが咲く頃と紅葉シーズンです。この美しい風景も天気が悪いと楽しみが半減です。雨の日には文字どおり殆ど霧に包まれてしまいます。すばらしい天気に恵まれて霧島の自然を満喫できたことに感謝しています。
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霧島秋色 2013/11/08 (鹿児島県)

2013-11-17 16:10:37 | 霧島連山
霧島の秋景色を広角から標準画角で撮影したものを掲載します。前回書いたように霧島の紅葉は量的に少なく、景色の一部でしかありません。
車で通過すると見落としそうな場面も、ゆっくり歩き回ると様々な秋景色に出会います。







色づいた落ち葉も朝露に濡れた時間帯はきれいです。えびの市白鳥下湯公園の隅には自生の山柿でしょうか一杯実をつけていました。おそらくかなりの渋柿でしょう。鳥がつついた様子もなく今年は表年で豊作です。

自生の山茶花が小さな白い花をつけています。紅葉に隠れて気付く人は少ないかもしれません。テントウムシが止まっていました。





霧島の山林は殆どが国有林で植林地以外は自然林です。冬の寒さが厳しいためか生い茂るほどではなく林の中はどうにか人が歩ける程度です。手前の木々は早々と葉を落とし、松や樅などに混じって色づいた木がわずかに残っていました。





林の中では木々が日射しを求めて背伸びするように生えています。下から見上げて撮影するうちに首が疲れてしまいます。楓以外の色づいた木々があると彩り鮮やかです。

最後の画像は道沿いに植えられた楓です。左側は4月下旬に見頃となる山桜。右奥には杉が茂り観光地霧島らしい風景です。
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霧島秋色 2013/11/05 (鹿児島県)

2013-11-16 16:26:39 | 霧島連山
霧島は鹿児島県と宮崎県にまたがる火山地帯です。日本で初めて国立公園に指定され、名前のとおり霧の多いところです。





霧島連山の中ほどに位置する新燃岳は今も火口周辺1km以内への立入規制が継続されています。1km圏外でも一部の登山道は火山礫や噴石に埋まり危険な状態で閉鎖されています。霧島では登山事故も時々発生していますのでご注意ください。

観光のメインは連山北西側の宮崎県えびの高原(標高1200m)です。周辺は10月下旬から11月上旬にかけて不動池、六観音御池、白紫池を巡る紅葉散策、韓国岳・大浪池登山などで大変なにぎわいです。特に池巡りは勾配が比較的緩やかで手近なことから観光客にも人気です。






鹿児島・宮崎は南国のイメージがありますが霧島連山の韓国岳は標高1700mで阿蘇山よりも高く、高千穂峰も1574mあり紅葉が見られます。それでも南国のことで紅葉する木は少なく、全山燃える紅葉や、林が黄色く染まるような風景は見られません。

緑濃い原生林の中や渓流沿いに紅葉する木々が混じる程度ですが、緑の風景に点在する紅葉や、その枝先、葉などを写すには十分です。







えびの高原の紅葉は11月中旬に終わり、下旬にかけては霧島山麓北西側の白鳥神社付近や南東側の霧島神宮付近の紅葉が見頃になります。今シーズンの紅葉風景を何度かに分けて掲載する予定です。

えびの高原にミヤマキリシマの咲く頃の話題はこちらです
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加久藤盆地の雲海(鹿児島県湧水町)

2013-11-16 15:05:36 | 自然観察
加久藤盆地(かくとうぼんち)は約33万年前に活動していた火山カルデラ跡と言われています。鹿児島県湧水町から宮崎県えびの市、小林市に及ぶ東西約15km、南北5kmの範囲で中心部を川内川が流れています。

春先や晩秋は雨の翌日などに無風であれば雲海が見られます。今回は2013/11/08湧水町から撮影した雲海(のような風景)です。もっと良い場面を写せるだろうと思っているうちに再訪の機会がなく、そのときの画像を掲載しています。



最初の画像は日の出1時間半ほど前の午前5時頃のえびの市方向です。道沿いや街の明かりが雲海を通して浮かび上がりますが、この日は雲海(霧)が深すぎて車の光跡が全く見えませんでした。

5時半過ぎ、吉松から都城を結ぶ吉都線の上り一番列車は音だけは聞こえますが明かりは全く見えません。それでも鉄橋を渡る軽やかな列車の音が心地よく届きました。

夜明け前になり様子が見えてきました。無風状態を期待していましたが・・・やはり、北東から1m程度の風があり雲海条件としては良くありません。







デジタル画像を無理やり調整して雲海らしくしていますが、見た目には殆どコントラストがなく雲海としては外れに近いものです。水蒸気が多すぎるのか東側の霧島連山が霧に隠れています。見晴らしが悪くようやく見えた朝日も弱弱しい状態のまま。

熱心に撮影を続ける人をよそに、私はあきらめて記録写真を撮影。ご覧のとおり、ぼんやり過ぎる状態で残念でした。





最後の画像は撮影地を後にした山道沿いの風景です。真冬になり霜が降りるようになると雲海は出なくなります。果たして今シーズンもう一度雲海に巡り合えるでしょうか。
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2013 津貫豊祭太鼓踊り(鹿児島県南さつま市)

2013-11-03 16:49:56 | 祭り・伝統行事
津貫豊祭太鼓(つぬきほぜたいこ)踊りは毎年10月27日に南さつま市津貫地区の天御中主神社(あめのみなかぬしのじんじゃ)に豊年感謝と五穀豊穣を祈願して奉納されています。



今年は日曜日で例年よりも多くの観客、カメラマンが訪れました。地区内の上門(うえんかど)、干河(ひご)、中間(なかま)の3保存会が昼食をはさんで前後一回(前庭、後庭)ずつ踊りました。中間太鼓踊りは鹿児島県の無形民俗文化財に指定されています。

ここの太鼓踊りは大浦太鼓踊りと内容的に殆ど同じですが、踊りを始める前のミッキが特徴的です。ミッキは「道切り」を意味する準備運動やデモンストレーションのようなものでしょうか。

斜めに体を寄せ合って円陣を組んだ太鼓打ちが小太鼓と鉦のリズムに合わせて掛声をかけ太鼓を打ちます。鹿児島県内の太鼓踊りでは神社境内に到着したときに、挨拶的に短く踊りますので同様の踊りかもしれません。









社殿の神事が終わり、各保存会が順次5分程度ずつミッキを済ませた10時半頃から奉納踊りが始まりました。「なかうち」と呼ばれる小太鼓と鉦は小中学生男子で花笠をかぶり色鮮やかな衣装で着飾っています。

太鼓打ちは色とりどりの飾りや花に加えて山鳥や雉、孔雀の羽飾りを背負って踊り、日射しに美しく輝きます。太鼓のバチはイグサで作られており短めです。大浦太鼓踊りと同じく太鼓を叩くというより、軽くなぜる程度で大きな音は出しません。動きは全般にゆったりと大らかです。装束には刀も陣笠もなく、笑顔のあふれる豊年感謝の踊りです。加治木太鼓踊りなどとは対照的です。











この日はまったく雲がなく明暗差が強くて撮影しにくい天候でした。大部分のカメラマンは午前中の踊りが終わると帰ってしまいます。以前にも増して境内の木が成長し日差しをさえぎっており午後は人物主体に撮影しました。







午後の踊り(後庭)では踊り終わった順に人々が境内を去っていき、次第に寂しくなっていきます。この後は地区内の焼酎工場や保育園、物産店等を回って踊りを披露します。



強い日射しの中でしたが優雅な踊りを見せていただき、ありがとうございました。夏場から続いた県内各地の太鼓踊りも殆どが終わりました。関係者の皆様には大変お疲れ様でした。
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花浄土/鹿児島

鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。