中さん

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日記(6.13) 独楽のこと(つづき)

2015-06-12 22:00:29 | 日記
6月13日  (土曜日)   

昨日は定期通院 血圧147/72とやや高め!
まあ少し塩分がこのところ多かったかな?
少し下げよう・・・・
金曜日ではあったが雨の影響でかな?やや空いてる感じだ。
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午後はPCクラブで、ムービーメーカーの扱いを勉強。
少し早目に切り上げて
自治会の三会長と打ち合わせ、今後行う座談会などの日程調整を。

日も長いので少し畑の様子見に・・。
胡瓜が元気だ。
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昨日
三島の独楽のことが出ていたので少し調べた。

学習院中等科4年16歳の三島由紀夫 (昭和15年6月30日撮影)
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三島が亡くなる2ヶ月前に発表された『独楽』という短いエッセイがある。

春の午後、突然見知らぬ高校生の訪問をうけた作家は、
3時間以上も塀外に立っているという少年が、
制服を着て礼儀正しく、真面目そうであるという家政婦の言葉にほだされて

例外的に「5分間だけ」という条件付きで会うことにする。

 少年は「前に手紙を書きました」と言うが、
作家には覚えがない。
少年は運ばれたお茶に手もつけず、黙っている。
作家は時間がないから、一番聞きたい質問を一つだけしてごらんと言う。
少年はなおも黙っている。
作家は時計を見ながら、持て余し気味に「質問は何もないのか」と問いただす。
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「あります」
「じゃ、一番ききたいことを一つだけきいたらどうだ」
 少年は黙っていた。目尻にやや力が入ったかと見る間に、
 その目が私をあからさまに直視した。
「一番ききたいことはね、……先生はいつ死ぬんですか」

 この質問は私の肺腑を刺した。
 私が何か滑稽なしどろもどろの返答をしたことは言うまでもない。
 その返答で少年が満足したとも思えないが、この返答をきいてから、
 少年の態度は俄に楽になった。(中略)……時間が来たので、私は少年を促して帰らせ、
 
 自分は約束の外出先へいそいだ。うららかな春の日で、その日も何事もなくすぎた。
 しかし少年の質問の矢は私に刺さったままで、やがて傷口が化膿をした。(中略)

 少年というものは独楽である。廻りだしてもなかなか重心が定まらない。傾いたままどこへころがってゆくかわからない。何しろ一本足で立っているのだから、不安定は自分でもよく知っている。大人とちがうところは、とにかく廻っているということである。廻ることによって漸く立ち上がれるということである。回らない独楽は死んだ独楽だ。ぶざまに寝ているのがいやなら、どうしても廻らなければならない。

 しかし独楽は、巧く行けば、澄む。独楽が澄んだときほど、
 物事が恐ろしい正確さに達するときはない。
 いずれ又惰力を失って傾いて転んで、廻転をやめることはわかっているが、
 澄んでいるあいだの独楽には、何か不気味な能力が具わっている。


それはほどんど全能でありながら、自分の姿を完全に隠してしまって見せないのである。
それはもはや独楽ではなく、何か透明な兇器に似たものになっている。
しかし独楽自身はそれに気づかずに、軽やかに歌っているのである。
私の少年期にも、そういう瞬間があったかもしれない。
しかし記憶にはとどまらない。
記憶にとどめているのは、それを見てしまった大人のほうである。
 (昭和四十五年九月・辺境)

 このエッセイは三島が亡くなる直前に発行された
 季刊の文芸雑誌『辺境』(豊島書房刊)の1970年9月号に掲載されたものだが、
 今読み返してみると、感慨深いものがある。

 ここに書かれた出来事が、本当にあったことなのか。
 それとも作家一流の創作なのか。何やら象徴的な、寓話のようでもあるが、
 実際これに近い出来事はあったのかもしれない。

 このわずか2ヶ月後に、三島があのようなかたちで自らの命を絶ったという事実が、
 そう思わせるのか。それとも、すでにこの頃、彼の頭の中では、
 来るべき11月25日に向けて、「死」のカウントダウンが始まっていたからなのだろうか。
 どうでもいいような細かいことだが、

 私には独楽の「廻る」という字が、一箇所だけ「回る」になっていたりしているのが、
 どうも三島らしくないようで気になってならない。
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何か考えさせられる独楽。
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日記(6.12) 記事(独楽)

2015-06-12 08:29:50 | 日記
6月12日  (金曜日)   雨



この列島にかかった雲の形が”入り”に見えるようだ・・と予報士が?

低気圧に覆われた列島だ。
こんな雨の日だがカミさん姉妹は小田原方面に出かけていった。
駅の駐車場が雨に日は大混雑だ。

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新聞記事コラムに

三島由紀夫は「独楽(こま)」と題した短編で

「少年というものは独楽なのだ。(中略)大人とちがうところは、とにかく廻(まわ)っているということである」
と書いている。
回転力が次第に衰え、やがて運動を止めてしまう姿は人の一生に似ていなくもない。
地球ゴマに人がひかれるのは、精密な構造の中にも無常があるからだろう。

惜しまれながら生産を終える「地球ゴマ」である。

誕生したのは94年前というから、大正デモクラシー期の平民宰相・原敬が東京駅で刺殺された年だ。
十字形の金属枠の中で円盤が回るスタイルは当時から維持されている。


地球が自転する「ジャイロ効果」を、分かりやすく説明できるのが名前の由来だ。

糸の上で綱渡りができる。
ペン先にも乗せられる。
縁日の露店で実演販売されていたのを思い出す方も多かろう。

白黒テレビの時代にコマーシャルで知名度を上げ、昭和を代表する科学玩具になった。

その精度は職人の技で保たれてきた。手作業による100分の数ミリ単位の調整が必要なのに、
担い手が工場長の巣山重雄さん(85)ら3人だけになってしまった。

今、名古屋市にある製造元の「タイガー商会」に電話をすると
「お陰様で地球ゴマの販売はすべて終了しました」とのメッセージが流れる。
写真はweb 上から借用



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独楽を一つ表現するのにも大作家というのは、すごいものだなあ~・・・
私自身も回転速度が急激に落ちてきているのを感じる。
ここで更に回転スピードを上げる方法はないものか?と・・・逆にそれが致命傷だったら・・と

やっぱり自然に「回転速度」が
ゆっくり落ちていくのがいいのかな~と思ったりもする。
急に止まってしまうこともなくはないからなあ~!
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