マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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東阿田八幡神社八朔祭

2007年10月02日 08時49分15秒 | 五條市へ
五條市東阿田の八幡神社に奉納される十二振り提灯は、八月の八朔祭、九月の芋名月、十月の秋祭りの御幣はさみを作る日とその宵宮の合計4回に亘り当屋宅から出幸される。

スズキ提灯とも称される十二振り提灯は上に2個、真ん中に4個、下に6個の提灯をぶら下げる。

庭先で蝋燭に火を点し提灯をひとつずつ取り付ける。

集まった人らは当屋を助ける役目で隣組の者。

隣組は一の組から四の組までで毎年決められた順になっており、今年は地区最西の一の組が担っている。

太鼓を打ち鳴らし呼び太鼓。

定刻時刻になるとニ基の提灯を先頭に神饌を手にもって当屋や太鼓担ぎが続く。

街道を練り歩き同神社の参道から鳥居に向けて宮入りする十二振り提灯。

集落に提灯の灯りが尾を引きます。

宮入すると拝殿前に掲げて当屋が神饌を供えてお参り。

供えられる御膳はコンニャク、ゴボウ、カマボコの三種の中から二種を選び煮炊きして作られる。

どれを選ぶか当屋に任されている。

来月の芋名月も考えなあかんし、今回はコンニャクと色合いでカマボコを選びお重に詰める。

ご飯を椀に盛ったものとお神酒と一緒に供えます。

当屋と隣組で営まれた八朔祭、終えるとお下がりの神饌をよばれます。

直会といわれるヨバレは立ったまま。

箸を持った当屋はひとりずつ少しばかりのご飯を手のひらに乗せていきます。

当屋家族はコンニャク、カマボコを配っていく。

手で受けたお下がりを口にほうばる祭りスタイルは一風変わっている。

直会を終えると提灯の還行。

ふたつずつ両手に持って当屋まで戻っていく姿は闇夜に照らす一列の灯り帯。

東阿田に秋の訪れが待ち遠しい。

(H19. 8.30 Kiss Digtal N撮影)