マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下仁興九頭神社御ぜん

2010年03月05日 08時46分17秒 | 天理市へ
下仁興町の九頭神社では毎年2月2日に宮本六人衆があつまって「御(ご)ぜんさん」が行われている。

平成11年に神社祭礼を改正された。お供えも食事も大改革して実に簡素になったという。

当時は宮本衆や年預(ねんにょ)と呼ばれる年番の人が「御(ご)ぜんさん」の食事を作っていた。

アンコモチは羽二重餅だったと回想される。

たいそうな食事はパック詰め料理に変わった。

年預も必要としなくなったので六人衆で執行されている。

神事を終えた一同は社務所で直会。

膳をよばれてお酒を飲む。

4日はダンジョ、8日は薬師さんのカンジョウ掛け。

11日は祈年祭の的打ちと祭礼が次々と続く2月の行事の段取りを話し合う。

ダンジョの日にはフシの木を四つに割いてゴンズイを作る。

それはゴーサン(牛玉宝印)で旧極楽寺の行事。

田植え前の水口に供えるもの。

節分と弓の的の二本を作る。

ダンジョのゴンズイは成人した人を祝って、シデの木やタロ(タラ)の木でハナカズラを作る。

カンジョウ掛けは12月に続いて翌年の2月にも行われる。

12月は松房飾りだが2月はシキビを飾る。

出幸の前には極楽寺の薬師さんの前で無病息災を祈る。

祈年祭は的座式といって鬼的めがけて矢を射る。

3月は春祭り。

六人衆はなにかと忙しいのである。

九頭神社の秋祭りには子供が取り組む相撲があった。

対象者は中学一年生までの少年たち。

昨年は子供が3人、大人も加わってなんとか執行できたが、今年はおらんしできんやろなあと仰った。

下仁興にはかつて庚申講があった。

当時は大和郡山の小泉まで出かけて金輪院に参っていた。

ずいぶんと前になくなってしまったが、お札と掛け軸が残っている。

1月15日はとんどをしていた。「あらたまの としのはじめに ふでとりて よろずのたから かきぞおさむめ」と言って習字の書を焼いていた。

焼いた餅を食べると歯が強くなるといっていた。

(H22. 2. 2 EOS40D撮影)