マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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東明寺薬師講法会

2010年03月23日 07時41分56秒 | 大和郡山市へ
毎年2月12日は東明寺本堂で薬師講が営まれる。

大阪和泉市や松原、県内では生駒からやってきた薬師講信者の30数人が集まってお勤めをされる。

東明寺地区の長老の話では子どものときに親と一緒に富雄まで出かけていった。

幟を立て信者さんを出迎えて、東明寺まで歩いてきたことを覚えているという。

生駒萩の台の講衆は矢田丘陵を登って矢田自然公園を経由してお寺まで歩いてくる。

前日が雨だったので山道はぬかるみ状態。

やむなく車で便乗してやって来たがお参りのあとは歩いて帰るという。

松原の人も矢田寺、松尾寺を抜けて法隆寺へ向かうそうだ。

ありがたい薬師さんに手を合わせたあとは健康的に歩くのが本望だと仰った。

和泉市はさすがに遠く、マイクロバスで送り迎えされる。

僧侶は七人。

先導は法類(親類)にあたる矢田寺南僧坊の住職。

和歌山橋本など若い僧侶が招かれて法要が営まれる。

まずは先代住職の法要を済ませてから本堂に入道する。



ご本尊の薬師さんの仏前に座り読経が始まった。

薬師講は東明寺の唯一の年中行事。

狭い本堂外陣には講衆で満席になる。



一般の人が参拝を申し出ることがなかった薬師講法会。

一人や二人であればと但しがつき、大人数団体の場合は断らざるを得ないという。

一時間ほどの法要は厳しい冷たさの堂内を静めていく。

ありがたいことだから足は崩せないと話す講衆。

法要を終えると笹酒の接待が始まった。



我も我もと僧侶が勧めるお酒をいただく。

そのあとは大広間に机を広げてカヤクゴハンの弁当が並べられる。



カス汁とともに振るまいの接待食に舌鼓。

ありがたいお札を授かり一年後の再会を誓って帰っていった。

(H22. 2.12 EOS40D撮影)