マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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中山八幡神社結縁の弓引き

2010年03月20日 07時26分06秒 | 奈良市へ
御供を直会殿に下げて弓引きの儀式に移る。

神主は上座正面、周囲はおとな衆の一老、二老と決まった席順に着座し、下座は当家が座る。

正面に飾り付けられた弓、矢、竹串を当家席に運ぶ手伝い役の式使(しきじ)。

それぞれは置く位置が決まっている。

向きが違うとおとな衆から指摘される式使。

始めての体験におろおろする。

誰しもそうじゃったと先輩のおとな衆は話される。

座が整えば神主は当家の前に進み出て末広(扇子)を贈る。

そのとき、おとな衆は声を揃えて「せんごく、まんごく、じゅうまんごく」と唱和する。

そして始まった弓引き。

当家は先に受けた末広を首筋に立てる。

弓を持ち、矢を弦に掛けた。

大きく弓を引いた当家は的を目がけて手を離した。

矢は放たれて直会殿の空中を飛んでいった。

もう一人の当家も同じように矢を射っておとな衆から喝采をあびた。

最後に矢を手に持ち的をぶすりと刺す。

とどめをさす所作であろう。



結縁の儀式の一つを終えたら黒豆、ゴボウ、ごまめを煮た三種の膳が配膳される。

式使は神主から順にお神酒を注ぎ回る。

三種を肴にお酒や豆腐汁をいただいたあとは千石万石の儀に移る。

(H22. 2.11 EOS40D撮影)