マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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中山八幡神社結縁の直会

2010年03月22日 08時50分33秒 | 奈良市へ
弓引きの儀、千石万石の儀を終えると一旦中座する。

神主、おとな衆は社務所で待つ間に直会殿で本膳が整えられる。

舞殿には余った華かずらと松苗が置かれる。

これは苗代に挿して供えるもので、参拝者がもらって帰るようにしている。

本膳の支度ができあがると一同は再び登壇し直会の祝宴が始まる。

しばらくは当家を祝い歓談の時間が過ぎていく。

鶴亀、高砂など謡曲が何度も謡われる。

祝宴が終わりに近づくころ当家によるお手前が披露される。

葉付き大根を二本、三方(さんぽう)に載せる式使。

当家は一本の大根を左手で持ち上げ右手の包丁で切口を入れる。

そうすると大人衆は「おみごと」と賞賛し拍手をおくる。

次に神主の前に進み出て三杯の赤盃を差し出す。

神主はそのなかから盃を選ぶ。

それを受け取れば式使はお酒を二献注ぐ。



持ったまま、謡曲「千秋楽」が唱和され、終わりの一節辺りで一献注がれた神主は酒を飲み干す。

最後に当家も同様に三献受けて三方を捧げて引き下がる。

ただし酒は口にしない。

神聖な結縁の儀式はこうして終えたのである。

(H22. 2.11 EOS40D撮影)