マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下永東城・F家の魔除けの宝扇

2019年10月17日 09時46分08秒 | 川西町へ
一週間前の12日に訪れた際に話してくれたFさんは、唐招提寺に出かけて魔除けの宝扇を手に入れてから苗代に立てると話していた。

うちわまきは午後3時から始まる。

先着400名であれば朝早くからでかけなくてはならない。

それを避けた抽選若しくは一般購入になるのか、この日は土曜日だけに大勢になるからどうしようかと迷っていた。

入手は一年中売っている一枚千円もあるが・・。

いずれにしても行事が終わるのは午後4時。

それから家に戻られてすぐにされるのか、それとも翌朝に・・。

呼び鈴を押したF家。

ちょっと一服されていたが、来られたのなら立てましょうと云って苗代田に向かわれる。

ご無理をいって申しわけなく思い。

苗代田は水に浸かっている状態。

周りの田んぼはまだ荒起こしをしていないが、ジュクジュク地。

足元がずぶずぶならないように足を運んで松苗・護符にイロバナがある処に立てた。

苗代に立てた団扇は威徳のある魔除けの団扇と呼ばれている。

蚊も殺さずに追い払う魔除けの宝扇の力によって田畑を荒らす虫を追いやる。



その考えもあって育ってきた苗代に育つ稲苗を虫から守るのに立てるまじないだというFさんはその故事にあやかってこの年も宝扇を立てたが、毎年するのが難しくなってきたと話していた。

(H30. 5.19 EOS7D撮影)