マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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今井町・黄色い花はアサザ

2019年10月19日 09時27分28秒 | 橿原市へ
知人の写真家さんがこれまで撮ったなかから厳選した古都奈良の情景を映し出す「古都の祭典&風景」写真展をすると案内されていたので伺った。

展示会場は橿原市今井町の町内。

狭い路地になんとかいける軽自動車。

カーナビゲーションシステムが案内してくれる通りに車を進める。

会場に行きついたものの付近には駐車場がない。

停める公共駐車場は会場より遠い。

以前も来たことのある今井町の駐車場のだいたいの位置はわかっているが、そこに停車したとしても、再び会場に戻ってくるのはとても難しい。

会場におられたご婦人に尋ねたら、ここの通りをずっと西に行けば市営の駐車場がある。

どんつきではないがカクカクとしたクランク道がある。

軽自動車であればなんとか通り抜けるでしょうと云われて行った先は西に復原・整備された環濠がある。

今井町は戦国時代に造られた寺内町。

16世紀後半に埋められた環濠集落

一部発見された新・旧二つの時期からなる環濠。

新環濠は内と外の二重構造であることが発掘調査でわかった。

しかも、江戸時代から昭和初期まで利用されていたとは・・。

また、旧環濠は戦国時代まで遡るらしく、当時の規模は現在想定する以上に拡がっていたこともわかったそうだ。

旧環濠から新環濠への転換変遷は寺内町から自治都市・商業都市へ変貌してきた過程がわかる調査結果である。

つい先月の平成30年4月15日に完成・披露された広場整備の一環として新環濠の外濠幅に合わせて復元・環境整備したとある。

その濠に黄色いものがたくさんあった。

黄色の色は水面に浮かぶ夏の花。

どこかで見たことのあるような黄色い花。



イサザ・・いやいや、アサザだったかそれともアカザだったか・・。

その復原環濠より一歩向こう側にある公園施設。

公共トイレの恩恵もある場は織田信長本陣跡。

「天正三年亥(1575)年春将軍織田信長公御入ニナリ、時ノ当主今西正冬ヘ御褒美トシテ種々ノ物品ヲ下賜セラレタリ、其後同家ノ棟唱ヘ本陣跡は今ハ畑地トナリタルモ、其裔現主今西元次郎所ナリ」と記載されていると史跡案内板書に当時の図面とともに伝えている。

その辺りも綺麗に整備したお堀がある。

水辺並びに掘割景観が美しい奈良県景観資産の一つとして紹介されている場に黄色の花しょうぶが咲いていた。

さて、水面に咲いていた黄色い花である。

写真展を拝見して戻ってきたらすべての花が萎んでいた。

確証は得られないが、これはアサザであろう。

三宅町のゆかりの万葉花として紹介されているアサザ(※万葉集ではあざさ)と同じと思えるのである。

三宅町に訪れて取材先の方がくれはった1株のアサザは泥水付き。

自宅に戻ってすぐさま洗面器に移したアサザは数週間も生きていたが、突然のごとく、葉、根ごと消滅した。

なかなか育てるのが難しいと聞いていたが、その通りだったことを思い出す。

(H30. 5.13 SB932SH撮影)