マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

南山城村・北大河原の寒供養

2019年07月21日 08時45分41秒 | もっと遠くへ(京都編)
前身は120人もいた大河原稲荷会を継いだ寿稲荷会。

本来なら大勢いる会員みなが山行きできれば良いのだが、この年は会員のほとんどが服忌にあったことから、会長のYさんとお手伝いする孫さんの二人になった。

その手伝いが嬉しいという会長に奥さんも顔を出して手伝っている「山ちゃん」食堂がある。

息子さんが新規創業した南山城村・北大河原にある「山ちゃん」食堂。

仕出し料理に弁当、総菜などの移動販売もする。

元々は会長と奥さんが商売していた「山本食料品店」であったが、平成28年5月に新装開店された「山ちゃん」食堂である。

1時間ほど前に作った寒供養のお供え

オヤマ(お山)に持っていくのは御供さんのケンサキ。



形が特徴のある三角錐からケンサキと呼んでいるアズキメシ(小豆飯)。

三角のケンサキはキツネとも呼ぶ。

方や丸く握ったアズキメシはタヌキの名がある。

それぞれ12個ずつを収めたオカモチにもう一つのアズキメシもある。

これもまた1個ずつ。

やや大きめに握ったオコゲのアズキメシも。

山行きさんが持っていく御供は他に頭、胴、尾の3分割した生鰯に油揚げもある。

オカモチは二つ。

本来なら二手に分かれてそれぞれの組が供えるからオカモチが二つ。

この日は孫さんが手伝う2人組。

山行きに向かう先は2カ所。

行先の方角は逆方向。

1カ所に一つのオカモチ。

神社へ戻ってから受け取るもう一つのオカモチに持ち替えて再び山行き。

2方向に参ることになった。

まずは神饌を供えた寿稲荷社へ参拝する。

小正月のカヤススキを見せてくださった渋久のOさんとともに参拝する。



ローソクに火を灯して神事する祭主は会長である。

寿稲荷社は、もともとすぐ横にあった建物に住んでいた信者さんがセンギョをしていたという。

尤も「とうこうじさん(※東光寺)」の山に住んでいた人が稲荷社を祀ってくれ、と頼まれて建てたようだ。

センギョは施行。寒中に山行きし、山に住む獣たちに施しをする、いわゆる寒施行(カンセンギョ)である。

信者さんがカンセンギョをしていたころ。

Yさんのお爺さんとともに稲荷社を監理していたようだ。

その後かどうか曖昧であるが、地区にあった40人の稲荷講とともに行うカンセンギョも組織団体は、いつしか大河原の稲荷講に纏まった。

昭和42年に神社を建てなおし、翌年の43年に簡素な拝殿を建てた。

そのときの寄進者数はざっと120人。

ここ北大河原だけでなく南大河原に、隣村の大字堂仙坊、野殿からも少人数だが加入していた大河原稲荷会である。

信者数は徐々に減りだして、さらにはもっと減った。

信者数は時代を経てぐんと減ったが、寿稲荷会として再出発された。



そのような状況下であったが、お爺さんの時代からもずっと“オダイサン”を務めてきたというYさんである。

祓えの儀、祝詞奏上など、神事を終えて山行きに向かうが、“おなごし”は付いていくことはない。

山から戻ってくるまで神社で待つ。

当初、足が痛くて山行きは厳しいと云っていたYさん。

そろり、そろりの山登りになると思っていたら、ひょいひょい動く。

二人の後を追いかけるのも難儀な急坂。

ほぼ道なき道を登っていくが、なかなか追いつけない。

孫さんは御供を入れたオカモチを持って“オダイサン”の後につく。

山慣れしていることもあるが、若い孫さんの動きはきびきびしている。

急勾配の山行きに、先頭を行くYさんは幣を振りながら登っていく。

積もった落ち葉で滑り落ちそうなところばかり。

獣しか通らないような道なき道を登って、ふと停まる。

ここ、にと、周辺に生えている青葉をつけた木を枝ごと手で千切って地面に敷く。

御供は直接のおかず。

センギョに供える作法は昔から、そうしているという。

まずはお祓い。



センギョの場を清めてから御供をする。

オカモチからそれぞれの御供を取り出して葉っぱの上に載せる。

ケンサキことキツネ、丸いタヌキにオコゲのアズキメシ。



頭、胴、尾の生鰯に油揚げを供えてお祓い。



丁寧に低頭されて次の場に向かう。

距離的にはそれほど遠くはないが、獣道のような山道は歩き難い。



そこも同じように場を祓ってから、葉付きの枝を数本折って御供敷きを整える。



キツネ、タヌキに生鰯と油揚げを供えてお祓い。

祓った幣を立てて山道を下った。



本来なら、もう1カ所あるお告げの場。

ここより、もっと、もっと上の奥になる。

そこは「とうこうじさん」の名がある山の上のほう。

足の加減もあるし、この年は一人でもう1カ所行かねばならないから、ここ留まりである。

ちなみに廃東光寺は南山城村田山の華将寺とともに柳生藩主の墓があったと伝わるそうだ。

山を下って、一旦は寿稲荷社に戻ってから、次のお告げの場に山行き。

持ち替えたオカモチを手にして山行きするが、次も近場。



春光寺・国津神社の真裏というか、真上のような感覚に陥りそうな崖っぷちの坂道を登る。

服忌でなければ参拝人数は多かった。

2組に分かれていく山行きの場であるが、さっきよりかは急勾配。

雨天後であれば、まず滑って登れない崖登り。

「こちらは若手組に任してますんや」という“オダイサン”のYさんは77歳。

何度も登ってきた崖登りは滑ることなくするする登る。

ここでも同じように葉付きの枝を敷いて御供さんする。



そしてお祓い。

雑木林の中は暗い。



時間帯は午後4時40分過ぎ。

1月半ばの夕暮れは早いから懐中電灯を持っての山行きである。

ここからもう1カ所。

そこを最後にセンギョは終わる。



この年はここも2カ所にしたが、本来はここも、もっともっと登ったところに御供している、という。

距離は長くなるから、例年戻ってくる時間帯はもっと暗い。

道なき道の下りは逆に危険を生むから、慎重に下りてくるようだ。



山に住む獣に捧げるセンギョの行為。

ここ大河原は害獣だらけだという。

山では猿たちがギャッ、ギャッ、ギャッと叫んでいる。

シカ、イノシシ、ハクビシンもおるし、川には大きなネズミ、でなくヌートリアまでいるという。

寒供養とも呼んでいる寿稲荷会のセンギョはこうして終えたら、今度はイキガミさんへのご褒美。

お神酒をよばれて口にするイロゴハンにオードブル料理。



「御供作りをしていた本郷コミュニテイーセンターに慰労会の準備をしているから食べて行きや」と云われてありがたく同席する。

ここに座ってと上座にお誘い。

昨年、そして、ついこの前に取材許可をいただいた寿稲荷会役員の83歳のMさんが、山行きできなかった会員に紹介してくださった。

持ち込まれたオードブル料理は、現在はYさんの息子さんが経営している“やまちゃん”食堂の手作り料理。

イロゴハンも美味しくいただいた。



早く帰りたいが、あまりの美味しさにお代わりするイロゴハン。

大鍋で炊いたイロゴハンが旨すぎる。

かつては四つ足のもんしか食べたらあかん、と云われてきた。

だから二本足の鶏すきをしていたという。

ジュンジュンのっている魚も美味しい。

そのジュンジュンというのは油の音。

昨年は、とても寒くて雪も積もったが、今日は温かったから助かったという。

人数は少なくなったが、今もこうして寒供養を続けてきた寿稲荷会。

希少な行事、伝統を継ぐ人たちに感謝申し上げる次第だ。

また、来年も寄せてもらうことになりそうです、と云って席を離れた。

(H30. 1.15 SB932SH撮影)
(H30. 1.15 EOS40D撮影)

ラ・ムー桜井店のカキフライ弁当

2019年07月20日 09時19分13秒 | あれこれテイクアウト
この日の目的地は宇陀市榛原。

祭りは午後1時に始まると聞いていたが、その場は山のてっぺん手前。

山に向かう道が崩れた向こうにある。

車はもう利用できなくなったから歩きの山登り。

駐車した所から歩きで30分の予想。

昼飯はどこでどうしたらいいのか。

考えた結果は、桜井市東新堂にあるラ・ムー桜井店。

時間に間に合うようにしてきたい昼飯はサンドイッチ。

それも税抜き178円で売っているカツサンドを狙っていた。

余裕をもって自宅を出発して車を走らせる。

到着時間は予想よりも25分も早い午前11時35分に着いた。

それなら食事ができる十分な時間が確保できる。

そう思ってサンドイッチあらための広島風お好み焼きメガ盛りに希望を切り換えた。

店内に入って買い物を急ぐ。

ところがだ、広島風お好み焼きどころかカツサンドもない。

売り切れなのか、それとも作り置きがなかったのか・・。

仕方ないから他の商品を選ばざるを得ない。

手がでたのは税込み198円のカキフライ弁当。

これまでスーパーラ・ムーで買って食べた弁当類は数々ある。

合鴨にぎり寿司助六寿司中華丼、照り焼きチキン&ふわとろ卵丼、海鮮巻エビフライ弁当プルコギビーフ丼牛丼てりたまハンバーグ弁当

どの食事を摂っても美味しい。

特に美味しいのはご飯。

おかずなくともご飯が美味しい。

ラ・ムーの弁当はそれが一番のお気に入り。

尤も副食おかずはもちろん美味い。

美味いから次は何にしようかなと考えこんでしまうくらいだ。

買ったらお店の電子レンジでチン。

そうしたいが電子レンジが見つからない。

撤去したのか。そんなことはないだろうとレジしている店員さんに聞いたら、そこだと手で示す。

示した場所には袋詰めしているお客さんがいた。

そこらへんに電子レンジがあるのでは、と問いかけてみれば、すんませんといって黒い大きいカバンをどけた。

なんと電子レンジを置いてある真ん前に載せていたのだ。

それじゃぁ見つからないはずだ。

お客さん、これからはそんなことしないでね、と心の中でお願いした。

ともかく見つかった電子レンジでチン。

700Wのレンジだから40秒くらいにセットした。

熱々にはならんかったが、ほどよい温もり。

車に戻って蓋を開ける。

ほのかに香りはあるが主張は特にない。

まずはご飯だ。

添えつけのコウコとともに口にいれた。

もぐもぐ食べたご飯はもっちもちの食感。

ご飯の味がそんなにしない。

あれぇ、である。

よくテレビで伝えるご飯のもちもち感。

もちっとしても美味しいのは美味しいのであろう。

もしかとしたら電子レンジの時間が足らなかったのかなと思うぐらいのデキ。

米の品種を換えた可能性も考えられるが・・答えは次回に委ねよう。

もちもちご飯は噛み応えがある。

いつもならおかずが余ってしまうぐらいにご飯が進むくんだが、今回は食べきるまでずっと副食おかずでごまかして食べた。

おかずは韓国産のカキフライが2個。

コロッケにカリカリに焼いた焼売にほんの少しだけの気持ち盛った焼きそばにポテトサラダだ。

そうそうカリカリ小梅もあった。

ご飯が美味くないから、せっかくのおかずの旨さが味わえない。

そんなカキフライ弁当だったが、お店はまた訪れるだろう。

(H30. 3.25 SB932SH撮影)

キッコーマン牛だし肉ぶっかけつけだれの冷凍きしめん喰い

2019年07月19日 09時50分26秒 | あれこれインスタント
温かくなったら食べてみたいと思っていた。

ただ、真夏でもないのでやや冷えかげんで茹で冷ました冷凍きしめんがある。

昨年からはまっている冷凍きしめん。

一般的なスーパーでは売っていない。

売っているのは乾麺タイプのきしめんであるが、それすらもあまり見ることがない。

ところが自宅近くにある業務スーパーでは必ず売っている冷凍もん。

茹で時間も少なくて済む平打ち麺。

先だってはスパゲッテイ用のクリームソースのたらこを散らし、混ぜて食べた冷凍きしめん。

食感もさることながらむちゃ美味いと思ったほど。

それならつけ麺でも美味いだろうと思って買い置きしていたキッコーマン具麺シリーズの牛だし肉ぶっかけつけだれを蔵出し。

買ったのは昨年の秋だったと思うのだが、賞味期限は2019.1.24まで。

まだ10カ月もあるが、家人はまったく手をつけないぶっかけたれ。

こういう手のものは手をださないから、いつまでも残っている。

実は買ったお店も業務スーパー。

但し、自宅近くではなく奈良市八条町にある大安寺店だった。

箱積みしていた商品は大安売り。

たしか78円くらいだったような気がする。

牛だし肉ぶっかけつけだれは便利な小分けのタイプの1人前×2袋入り。

ようよう待った2袋目の出番である。

牛肉と粒状の大豆たんぱくを使用した肉ぶっかけはうどんやご飯に最適と謳っている。

牛肉と牛蒡を特別なたまり醤油で煮込んだ濃厚旨みはほんまにそう思う味。

いっぺん食べたときのインパクトは相当なものだった。

再び登場するたれは、袋ごと少し温めておけば出しやすい。とろとろになったたれを袋から絞り出して器に盛る。

一方、冷凍きしめんもできあがった。

夏ともなれば氷水で〆るが、本日は冷水で〆た。



箸で摘まんだきしめんをたれに入れて混ぜる。

まんま口に入れる。

あぁー、美味ちい、と思わず口に出た。

ちゅるちゅる、ちゅるちゅる、もう箸が止まらない。

香りはそれほどでもないが、風味が良い。

とにかく濃いすぎるぐらいの味である。

甘さは牛蒡よりも玉ねぎが勝っているが、決して主張は強くないのが嬉しい。

袋に書いてある紹介レシピでは、盛った麺に落とす方法だが、つけ麺にした方が、たぶんに味が濃いかと思う。

紹介レシピには卵黄や刻みネギを添えていた。

濃さを少し落として丸みを出す。

旨みをさらに引き出す、それも良いと思った。

ちなみに翌日に買ったCGCJapanパルメザンチーズのコクのカルボナーラがある。

西友跡に開店したスーパーマツゲン(松源)で売っていたレトルト袋。

税抜き価格で88円。

CGCJapanの製品は中小スーパー加盟店で販売する、いわゆるオリジナルブランド商品。

どこかのスーパーにもCGCJapanがあったはずだ。

イオンもアピタもCOOPもオリジナルブランド商品がある。

それぞれの味わいもあるが、スパゲティレトルト袋商品は安価で、しかも量が多い。

そのうえに美味しいとくる。

25日のこの日もきしめん料理。

クリームソースたっぷりのCGCJapanパルメザンチーズのコクのカルボナーラを絡ませて食べたら美味しかった。

ソースもそうだが、きしめんが味をこしらえているのではないだろうか。


(H30. 3.24 SB932SH撮影)
(H30. 3.25 SB932SH撮影)

春の訪れを告げる春蘭の花

2019年07月18日 10時21分23秒 | 我が家の花
先週辺りから自生する春蘭の便りが届く。

届けていただいたのはFB。

そうだ、我が家にも春蘭があったはずだ。

買ってからすっかり忘れていた中庭にある春蘭。

昨年、京都南山城村の直売所で買った春蘭鉢は500円。

4月7日に買っていた。

花芽はとっくについていたようだが、逆向きだったから気づかなかった。

こちらにおいでよといって向きを替えてあげた。

「春」はいつの間にか我が家の庭にも届いていた。

(H30. 3.24 EOS40D撮影)

自宅で食べる丸亀製麺の野菜かき揚げ+とろろ入れきしめんぶっかけ

2019年07月17日 08時31分53秒 | カンタンオリジナル
前日の昼飯に立ち寄った丸亀製麺東住吉店

食べたのは290円のぶっかけうどんのみ。

その際に買った野菜かき揚げは130円。

久しぶりに丼で食べたいと申し出たが却下された。

朝に出かけるからご飯の支度ができない。

帰宅する時間は午後を過ぎそう。

手間のかからように買い置きの冷凍うどんを勧められた。

前回に食べたのは冷凍うどん麺の細うどん。

それもぬくぬくの温か出汁で食べた。

二人で食べるから野菜かき揚げは縦に半切り。

それをどっぷりと漬けるから出汁に溶け込んだが、サクサク感のかき揚げの良さが発揮できなかった。

そういうわけで、今回の麺は同じく冷凍麺。

うどんでもなく名古屋名物のきしめんである。

数日前のことだ。

スパゲッテイ用のクリームソースのたらこを散らして混ぜた。

混ぜた麺はスパゲッテイではなく、きしめんである。

これが、なんと、これまで食べたなかでダントツの美味しさ。

平打ち麺のきしめんがクリームソースに絡まって美味いのである。

これまでもきしめんフアンであったが、さらに上を行くきしめんフアンになった。

こんな食べ方はみなに披露したいが、生憎のこと。

食欲が先にでたので写真はない。

今回はその失敗をしないように、できたら直ちにシャッターを押す。

本日の昼食はちゃっちゃとできる丸亀製麺の野菜かき揚げ+とろろ入れのきしめんぶっかけ。

半切りした野菜かき揚げをのせる。

刻みネギをそえたその横に落したととろ。

近くにできたならコープに打っていた袋入りとろろ。

ちょっとしたときに使える袋入りはこういうときに使う。

あとはメーカー製の出汁を落とすだけ。

数年前からよく使うようになったミツカンの追いがつおつゆ。

本来は2倍濃縮液の利用法であるが、私はこれをストレート扱い。

だぶだぶ、ぶっかけていただく。

あーぁーきしめんが追いがつおつゆ絡まって美味いんだなぁ。

至福の味であるが、ここにチューブ入りの生生姜を少し加える。

味が引き締まってさらにコクがでる。

とろろに混ぜても美味いし、かき揚げも当然である。

二つの食感、二つの味わいを交互に楽しみながら食べた。

完食である。

今回は、気温がぐっと下がったから温めで食べたが、暑さ増す日には冷たいぶっかけが最適なんだ。

(H30. 3.20 SB932SH撮影)

丸亀製麺東住吉店のぶっかけうどん+無料大根おろし

2019年07月16日 09時08分41秒 | 食事が主な周辺をお散歩
3枚集めたら無料で1品のトッピングができる丸亀製麺のサービス。

もらった月末が有効期限。

まだ十日ほどあるが、次に行ける日は確約できない。

手元には2枚ある“うどん札”は丸亀製麺の各店舗で「うどん一杯」の注文ごとにもらえる。

不足する1枚はうどんを食べる前に一枚もらう。

そう、支払いレジでそうとわかれば3枚にカウントしてくれて指定するトッピング一品がもらえるはずだ。

そう思って車を走らせる本日の大阪・住之江行き。

この日の用事はリハビリをしてもらえる通所サービス施設との本契約。

主治医医師のお定めならぬ「診療情報提供書」、と「通所リハビリテーション指示書」に理学療法士が受け取って引き継ぐ情報を得る。

受け入れる側としては身体状態に問題はなければ受け入れてくださる。

医師の診断は特に問題なし。

すぐさま契約書に記載、押印のもと手交する。

これで完了。

今週の水曜、土曜から始まる通所リハビリ。

ありがたいことである。

さて、住之江に行くルートがある。

その道中にある麺屋さんは丸亀製麺東住吉店。

着いたのは午後12時半だ。

我が家の出発した時間帯は午前11時40分だからまま早い方になる。

心不全治療をしている関係で服用している利尿剤の影響で、我慢していた排尿にいち早くトイレに行かせてもらったらお腹はすっきりする。

ご注文はいつもの冷たいぶっかけうどん。

これ1杯で満足するぶっかけうどんは税込み290円。

サイフにも優しい価格設定がありがたい。

無料の大根おろしは容器に入れて運んでくれたレジの店員さん。

その状態でカウンター席に落ち着いたら、何かが足らない。

そう、ぶっかけうどんに必須な3品の無料トッピング。

生生姜に刻みネギ。



そして天かすの3品が揃わなきゃ麺がただ器に納まっているだけになる。

3品に特別なオプションである大根おろしを落としてかき混ぜる。

おーっと、生生姜と天かすが混ざって境目がわからなくなった。

そんなことはどうでもいいからかき混ぜる。

おもむろに箸で摘まんだうどん麺を口に放り込む。

噛む噛むしては喉に落とし込み。

これが美味いんだなぁ。

生生姜がなければインパクトがない。

麺屋食堂で食べる場合は生生姜。

我が家で食べるときは生姜無しであったが、いつの間にか生姜ありになってしまった。

それだけ味に締まりがあるとわかってからはいつもそうする。

特に麺屋の場合はスプーンに2杯分。

徐々に増えていった関係でそうしないとあかんようになってしまった。

麺丼の横にあるのは税込み130円の野菜かき揚げ。

とにかくでかい。鉢の大きさを比較したらよくわかるサイズにはいつも圧倒される。

この日も買ったが、ここで食べずに持ち帰り。

明日は我が家でかき揚げ丼になっていたら嬉しい。

ちなみに丸亀製麺の売りは天ぷらにあるらしい。

売値はさまざまだがお持ち帰りが5個以上であれば3割引。

こんなにでかい野菜かき揚げを5個も買ったら、エライことになる。

3割引きサービスよりも現実重視の1個を持ち帰る。

持ち帰り専用の袋もあるから安心だが、この袋では3個目は入らないだろうな。

左横に並べた二つの容器。



一つは天ぷら専用のだしソース。

いっぺん試したいソースである。

もう一つは“利尻昆布と鰹だしの旨み”を表示しただししょうゆ。

炒め物や煮物にご利用くださいとあるが、ここ麺屋ではどのメニューに使うんだろうか。

(H30. 3.19 SB932SH撮影)

これが一番のトライアル大和小泉店の4種にぎり寿司

2019年07月15日 08時06分16秒 | あれこれテイクアウト
この日もまた大阪・住之江行き。

おふくろが通所したいと希望する介護老人保健施設アロンテイクラブが指定する診断書を受け取る日である。

昼までに済ませたい書類の受け取りはおふくろの尿検査を残すのみ。

家から持ってきた尿カップ。

普通の紙コップであるが、それに排尿してもらって畠中医院が指定する容器に入れて医院へ行く。

先日の14日に検査した項目は心電図に感染症検査の血液検査。

もう一つは胸部レントゲン検査である。

本日の尿検査の結果も出て書いてもらう診断書は通所サービス施設の指定用紙。

1枚は「診療情報提供書」。

もう1枚は「通所リハビリテーション指示書」である。

指定フオーマットは若干の違いはあるが、大和郡山市のウエルケア悠においてもそうだった。

つまりは主治医の診断をもって通所サービス施設のリハビリ療法士が今後も改善的リハビリ運動をどうするのか、決め手になるデータである。

結果は特に問題はない、ということだ。

老人性のアレコレはあるが、特に問題は見られないということである。

ただ、骨粗しょう症の身であるゆえ無理のない程度にお願いするとともに筋力向上・維持を、と付記してくださった。

この資料を以って通所サービス契約を結ぶことになるが、その前にしておく普段生活する室内・屋外環境の調査である。

これについては主治される予定のリハビリ療法士との面談が必須。

担当主任と二人揃っての自宅住居での面談日設定である。

こちら都合で16日の金曜日だったらありがたいと思ったが、そうは上手くいかない日程調整。

二人揃って訪問できるのは翌週の19日に落ち着いた。

ところで尿検査である。

かーさんが一部を手助けして紙コップに排出した尿を容器に移す、それを持って畠中医院に向かう。

その結果は特に問題なし。

予め検査していた感染症検査、心電図検査、胸部レントゲン検査。

いずれもまったく問題は見られないということだった。

その旨を書いてもらったアロンテイクラブ提出用指定文書の診療情報提供書と通所リハビリテーション指示書。

これで一式が揃った。

問題がなければ契約間違いなし、である。

そこで丁度の昼飯時間。

一息ついたらお腹が減っていることに気がついた。

買ってきたスーパートライアルの巻き寿司、にぎり寿司。前回はくら寿司の食事だったが、あまりの不味さに寿司飯は無用。

とても美味しいスーパートライアルの寿司は魚屋さんが作っている。

ネタは新鮮だし、大きいのも魅力的。

しかも安価でいただける。

寿司ネタが美味しい上に寿司飯も美味い。

これに慣れてしまうと、くら寿司のにぎり寿司がいかにも貧弱に見える。

例えば、であるが、今回も買ってきたスーパートライアルの鉄火巻は税抜き298円。

家族揃ってまぐろ好きでもあるのですぐなくなる。

とろけるまぐろはあまりの大きさに一口では食べきれないほど。

おふくろは大きいから、先にまぐろ身を巻きから外す。

そのまぐろは造りとして食べる。

そして寿司飯を・・。

口の中で合体する鉄火巻。

くら寿司だけでなく、くるくる寿司の鉄火巻は細い。

細いということは身も細い。

美味いことは旨いが細切り鉄火である。

それほどの違いがある。

スーパートライアルの鉄火巻を単純比較はできないが、くら寿司のまぐろにぎりは薄っぺらい。

ぺらぺらの寿司ネタ3枚でようやくスーパートライアルの鉄火巻1個に相当する。

おふくろも同じ意見である。

まぐろネタ3枚分を食べるには、逆に寿司飯が多い。

多いと云うよりもお腹が重くなるのも難点である。

おふくろの部屋にあるコンパクトな円形テーブルいっぱいに並べた本日の昼飯。

鉄火巻は2人前の2パック。

まぐろとサーモンを巻いた海鮮巻セットもあれば、生タコにぎりや下足にぎりも買った。

鉄火、海鮮は1パックで298円。

タコ、イカは320円。

いずれも税抜き価格。

支払いは税込みの1551円。

これを3人で食べるから一人当たりは500円。

ワンコインをちょっと超えた価格であるが、お腹は満腹。

美味しいものを安くいただく。

数日前に入店して食べたくら寿司の一人当たりの支払いは690円。

しょぼい寿司であってもついつい増えてしまう皿数に支払い金額も増えてしまうのが店の狙いなんだろうな。

食事をしている最中に電話が鳴った。

かけてきたのはケアマネジャーの白い鳥西成のFさんだ。

午後一番に予定していたが、担当受持ちの要介護のお一人が緊急入院したから、こちらを優先したいという連絡である。

突如として緊急対応要請が入る要介護者対応は私どもに気兼ねせず専念してください、と伝えた。

用事の1件は消えたが、他にも用事がある。

用件の一つはベランダを裸足で歩けるようにしたいと考えた私の意である。

ベランダスリッパに履き替えるとき、或いは移動しているときである。

そのスリッパに気を取られてコケてしまわないか、とうことだ。

安全性を考えれば、スリッパなしでもベランダ移動をできるようにしたい。

こうしてあげたいとおふくろに話したらそうして、という。

調べたらDCMダイキに良いものがあった。

サイズもピッタしのベランダ敷用カーペットが見つかった。

サイズは90cm×90cmの正方形。

1枚が税込み1598円。

素足で歩いたらとても気持ちのいいベランダ敷用カーペット。

おふくろも試してもらったら、これが良いという。

敷いた場所はベランダを行き来するドア前。

この横に無用な電気製品がある。



前世紀と思えるようなでかくて重たい電子レンジ。

もう一つはコンパクト型のアナログテレビ。



これらはベランダの置台に使っていたが。

これを除けば行動範囲は広がる。

これらは廃棄処分。

先月の2月5日も利用した便利屋タクトの見積もりは5千円。

1台当たりが2500円はお安いと思っている。

処分後は飽いた空間に追加の2枚が要るようになったが、白いベランダよりも緑っぽくなるので優しくなるだろう。

(H30. 3.16 SB932SH撮影)

無添くら寿司王寺店で遅い昼飯

2019年07月14日 08時00分26秒 | 食事が主な周辺をお散歩
昼飯を食べる時間を忘れていたわけじゃない。

目指す施設に向かうルート道には思うような食事処はなかった。

午前中に拝観した光匠会写真展に長居した。

一杯のアイスコーヒーを飲んでいたひといき。

出発したのは午前11時40分だった。

そこから目指した目的地は安堵町笠目にある融通念仏宗の大福寺。

記事の「六斎念仏」出典はどこにあったかさっぱり覚えていないが、その日は涅槃図に三界萬霊の掛図も掲げるというような記事であった。

もしかとすれば拝見できるかもと思って、涅槃の日に訪れた。

着いた時間は午後12時半。

昼飯時間内に入っていた。

食事の時間帯であればご住職は居られるだろうと思って呼び鈴を押したら、お声が聞こえた。



取材主旨を申し出て拝見できないか、お尋ね申したら一般公開はしていないという。

お断りであるが、同寺には掛図があるとわかっただけでもいいのである。

安堵町を出発して目的地をカーナビゲーションにセットする。

その道中にはいくつもの食事処がある。

ただ、私の頭の中にはくら寿司のかけうどん、若しくはまいどおおきに食堂のかけうどんしか浮かばなかった。

くら寿司は130円。

まいどおおきに食堂であれば150円。

小腹を埋めるに最適な食事であるが、目的地ルートにはまったく出現しなかった。

大阪府立近つ飛鳥博物館の拝観時間は午後1時半から午後2時まで

短時間拝観になってしまったのは申しわけないが、再出発。

自宅までの戻り道にはあるだろうと車を走らせるが、前述した食事処の2店舗は一向に現われない。

そのまま走れば自宅に着いてしまうな、と思っていたところにやっと見つかった食事処は無添くら寿司王寺店。

やっとこさ、これで一杯のかけうどんが食べられる。

席に案内されるのはカウンター。

2席離れたところに座る女性は席に着くなり、ちゃっちゃとメニューの決め押し。

流れるレーンは目もくれず次から次へと皿を手にテーブルカウンターに置く。

箸をつけてもぐもぐ。

食べ方も早い。

時間帯は丁度の午後3時。



お腹は減ってはいるものの、ガラ透きではない。

前日から発症している便秘状態にぐうぐうサインは出ない。

出ないがとにかく注文した税抜き130円のかけうどん。

平日限定とあるが、代金のことなのか、それともお店にない、ということなのだろうか。

ようわからん表示であるが、出汁も麺もとても美味しいかけうどんである。

味を覚えたのは二日前の13日。

家人とともに入店した住之江北島店

注文したのはおふくろだ。

私はおふくろが残した出汁をすすっていた。

これが美味いのである。

出汁はたぶんに昆布出汁。

柔らかいお味に惚れ込んだ。

麺は太くもなく、また細くもない。

大阪うどんのようなとっても柔らかい麺でもなく、さぬきうどんのような固めでもない。



部類からいえばやや固めに入るかと思う麺にコシがある。

出汁と天かすに絡んだかけうどんが美味い。

これで入店目的は達した。

店を出るか、出るまいか、迷いにこれやっと押した注文の品は税抜き価格が100円ジャストの黒毛和牛牛すじスリーミーコロッケ。



いや、もう、これは絶品である。

サクサク感に溢れるコロッケの衣。

噛んだら、牛すじ肉の味がどぱーっと口の中に拡がる。

これまでいろんなコロッケを食べたことがあるが、これはダントツに旨い。

揚げ方もあるが、油も美味い。

特別なパン粉であげたと思われるサクサク、ジュワジュワ感に心が躍る。

これがなんと、2個もあってたったの100円。

次回に入店する場合は袋持参、持ち帰って自宅で食べてみたくなるコロッケ。

冷めても美味しければ三重の花マークを付与したい。

逆に冷めた油で味が落ちているのなら・・・ひとまずの一重丸としよう。

これで満足するくら寿司の寿司なし昼飯。

次回のためにじっくり拝見するメニュー。

味わいたいメニューは・・・。

画面に飽いてレーンを見下ろした。

あれぇ、なにかおもしろそうなものが通っていった。

なんだろうと思って一周して回ってきたメニュー札に「メニュー18」番がある“石澤”の魚介ユッケ。

“石澤”ってなんやねん、である。

多くの人が海鮮ユッケの名で呼んでいる魚介ユッケも税抜き100円。



奥深い味の魚介ユッケは料理屋、いや、そこまでいかなくとも居酒屋などの料理人がまかない料理で作っていそうな一品。

こりゃ、旨すぎる。

それが、なんとくるくる寿司に出てくるのがそもそも驚きの一品。

なんと、無添くら寿司のメニューには載っていない代物のようだ。

旨いのは美味いのであるが、くら寿司の“ユッケ”観ってどういうこと。

単に海鮮、今回はカツオであるが、タタキ的なものを細かく、というか小さく切って集めただけのもの。

私は“ユッケ”と聞いて、今では食べることができなくなった肉の“ユッケ”を思い起こす。

確かに生卵は上に乗っかっているが、味は胡麻油が決め手の“ユッケ”ではなく、濃い目味の海鮮タレ。

これを“ユッケ”というのがもどかしい。

そういやまぐろの“ユッケ”ってあったっけ・・。

そういやあったな。

軍艦巻きで、だが、卵は鶉卵。

ユッケはこうあるべきだと思うが、くら寿司の魚介ユッケはもっぺん食べたくなる不思議な味わいがある。

馴染んだタレがとても美味い。

本日、初味わいの“ユッケ”感がたまらん。

それほど魅力的な味わいを醸し出す魚介ユッケに大満足する。

帰宅して調べた“石澤”は料理人石澤謙一氏が考案、自社開発した寿司専用のドレッシングであった。

ある人があげていたツイッターの魚はハマチだった。

その日、そのときに味わえる、その場の魚介ということだ。

酒の肴に次回もまた味わってみたい。

ところで、石澤ドレッシングはくら寿司店内で販売しているようだ。

300mlで350円。

我が家のドレッシング市場では高値のいいね(値)!ではあるが、価値はありそうだ。

(H30. 3.15 SB932SH撮影)

南山城村北大河原渋久・O家の小正月に小豆粥喰いのカヤ箸

2019年07月13日 10時36分41秒 | もっと遠くへ(京都編)
イロゴハンの炊きあげまでは少し時間がかかる。

一旦はお家に戻って用事を済ませたいという渋久垣内のOさん。

寒供養の御供つくりの際に話して下さったお家の小正月民俗である。

「今朝、カヤ箸で小豆粥食べていた」という小正月の習俗に飛びついた。

今朝、早くに訪れた奈良県天理市豊井町である。

毎年、小正月の朝は、小豆粥を食べた箸代わりのカヤススキを苗代に立てる。

その景観を見た、この日に教えてくださるO家のあり方は、「穂のある自生のカヤを採ってきて、家で炊いた小豆粥を食べる箸の代わりにカヤを・・・。一口食べて、残りすべてはお家にある箸で食べました」という。

おまけに「食べたカヤは捨てるんやけど、余り物のカヤは残してある・・」と、云われたので、思わず自宅訪問をお願いした。

承諾してくださったOさん。

自宅まで歩いて戻るには距離があるから時間もかかる。

送迎してくれはったら助かるし・・・と、逆にお礼の言葉をいただいた。

着いたお家の玄関土間。

昔ながらの風情を残す土間から入らせてもらって拝見する屋内。



な、なんと、おくど(※竈)さんがある。

元大庄屋の家だけに立派なおくどさんである。

両親、旦那さんも死別されたOさんは、私より2歳上のおねえさん。

「小正月の日は小豆粥を食べて、神さんは天に帰ってもらうねん」と、話していた。

天理市豊井町の田主がしている朝に小豆粥を食べるカヤ箸作法も、小寒の山行き御供も、翌年の取材をお願いしたわけである。

こういうことは大字田山や高尾でもしている人がいるらしく・・。

元大庄屋家の民俗はもう一つある。

おくどさんの上に祀っている戎さんである。

この年も参っていたという戎さんは、1月5日に行われる奈良市南市の初戎である。

南市に鎮座する春日大社の摂社になる恵比寿神社で授かった戎さんの福笹に吊るした大きな千両に千両俵。

商売をしていたわけではないが、なぜか恵比寿神社に参って千両俵を買ってくるのがO家の決まりだ、という。

その戎さんを祭っている神棚の端にぶら下げていたものにも目が行く。



カラカラに干乾びた大根は、自家栽培で育てた初成りの大根。

一般的な大根でなく、形が二股の大根である。

二股大根は、女体なので戎さんが歓んでくれるからそうしている、という。

後年であるが、平成31年3月31日に帝塚山大学出版会から発刊された『奈良の山里の生活図誌』。

極めて珍しい民俗行事を収録している。

天理市福住に住んでおられた故永井清繁さんが画いた絵に解説をつけた画帳である。

キャプションに「十二月二十三日 百姓の仕事おさめ 恵比寿さまと大黒さまに鯛一対と二股大根を供える」とある。

その日の行事名は、家の「亥の子」とある。

亥の子は括弧書きに「えびすさん」とある。

絵は、キャプションに書いてある通りの姿である。

この件で思い出す行事は2件。

一つは平成25年12月23日に取材した奈良県田原本町の蔵堂。

村屋坐弥冨都比売神社末社になる恵比須社行事の三夜待ちである。

ブログ記事にも書いているが、お供えは二股大根ではなかったが、本質は昭和59年に発刊された『田原町本町の年中行事』にある大字八田に田原本の町場のあり方。

いずれも12月23日の行事に二股大根を吊るしていた、ということだが、岩手県・種市町横手/九戸村伊保内戸田/二戸市下斗米など(※聞き書き岩手の年中行事)に山形県・庄内、宮城県も大黒さんに供えた記事がある。

どのような地域も12月9日に行ってきた行事。

東北地方では12月9日を「妻迎え」とか「嫁取り」、「お方迎え」などと呼び大黒さまが嫁を迎える日としてきたそうだ。

藁で編んだ皿に小豆飯を盛って二股大根を供える。

宮城県は、「大黒さんのかかさん」、新潟県北蒲原郡は「嫁大根」などと呼び、嫁大根を供えるときに、「嫁々」「嫁やい嫁やい」と唱えるのも興味深い。

行事の日は異なるが、戎さん、大黒(大国)さんは豊穣を象徴する。

(H30. 1.15 EOS40D撮影)

初の拝観・大阪府立近つ飛鳥博物館

2019年07月12日 09時45分34秒 | 民俗を観る
FB知人のMさんが贈ってくださった招待券がある。

招待された場所は大阪の南河内郡河南町。

従妹たちが住まいする大字加納すぐ近くの大字東山にある「大阪府立近つ飛鳥博物館」。

『古事記』では奈良・明日香を遠つ飛鳥と呼ぶに対して南河内郡/羽曳野は山を挟んだ西にある近つ飛鳥。

大阪府を中心とする古墳時代から飛鳥時代までの古墳関連遺跡に調査・研究成果をわかりやすく展示した施設である。

開館は平成6年3月。

前々からその存在は知っているものの訪れたことがない。

背中を押してくださったのは天王寺楽所(以和貴会)に所属し楽奏活動を続けるMさんである。

女史は今月6日に披露された「海神への供物Ⅰ~住吉大社と天王寺楽所」(会場大阪市北区中之島のフェスティバルホール)に出演された。

そのときに同封してくださった招待状は慈雲生誕300年記念に展示する「慈雲尊者と高貴寺」だった。

慈雲尊者はどこかで聞いたようなお名前。

何者であるのかはまったくの不知。

調べてみれば慈雲尊者が安永五年(1776)に入山、修行していた南河内郡・高貴寺。

大和郡山藩主である柳沢保光の支援を受けて高貴寺の堂舎を整備し、同寺を“正法律(真言宗の慈雲が唱えた真言律宗の正法律:しょうぼうりつ)”の本山と定めた。

その慈雲尊者が残したさまざまな尊者所縁の作品展。

宗教性と芸術性を兼ね備えた力強い書風の作品およそ50点を展示する。

カーナビゲーションにセットした博物館アドレス。

器械がガイドするままに大阪・太子町に着いてはみたものの、あんばいな案内。

丘の道、里の道にガイドする地を外してしまうこと度々。

着いた時間帯は午後1時25分。

やっと着いたという感じだった。

博物館付近は里山。

進入路がわからなくて、何台か進入していく車の後をついていったら駐車場だった。

そこから博物館に入る入口はどこにある。

目の前にある大きな建物が大阪府立近つ飛鳥博物館。

入口案内は小さくある。

この階段を登っていけとある。

一段、一段あがったらまた階段。

その向こうに広がりを見せる階段、階段。

階段の山の向こうに入口はあるのか。

足の弱い人はどうして入口まで行けようか。

勾配のある階段はリハビリ運動になると思って登ってきたが、ピラミッド構造のような、こんな建物は誰がいったい設計をしたんだ、と心の中で怒りがこみ上げる。

調べてみれば設計者は安藤忠雄さん。

ここにエスカレーターを併設する設計はしなかったんだ。

入口は頂上になかった。

あったのは1階に降りるエレベーターだけだ。

なんだって、と云いたくなる。

ともかく下って受付に差し出す招待券。

パンフレットに展示場撮影不可を記したペーパーも手渡される。

企画展会場の地階特別展示室のすべてが撮影不可。

常設展示場は一部が撮影不可。

可能であってもフラッシュ撮影は禁じられている。

ならば、撮影可で記憶に残しておきたいものを撮りながら拝観するが、博物館内をグーグルストリートビューで一部を見ることができる。

そんなことを知ったのは帰宅してからのことだが・・・。



撮影不可の「×」印のなかった人物立像がある。



男女一対がそれぞれの時代に応じた古代衣装に身を包んで迎えてくれる人形は見ていても飽きない。



時代は展示の流れから想定するに聖徳太子の時代。



仏教文化の開花時代、文字が発祥した時代、古墳終末期の時代になるのだろう。

一階から地下展示場を見下ろす。



仁徳天皇陵を縮尺150分の1に模した大きな古墳模型を中心に据えている地下展示場。



模型は墳墓を造る工程もわかるようにミニチュアで再現している。

その古墳の前に立つ馬がある。



ガラス越しに拝観する古墳時代の馬骨格埋葬杭は発掘土坑からそのまま切取って保存処理をした大阪・四条畷市蔀屋(しとみや)北遺跡。



日本列島に馬の飼育とか当時の風習がわかる貴重な事例は本物である。

埋葬されたなかに副葬品は数多くある。

度肝を抜かれたのは沢山の農工具に鉄器。

鉄器は鉄鏃、鉄槍、鉄剣、鉄刀である。

ビジュアル的に興味をもったのは50本を一束に纏めた鉄鏃。

埋葬時を復元した形であるが、横積みに並べた状態に驚く。

929点におよぶ大量出土品は藤井寺市のアリ山古墳から出土した。



これそのものが発掘されたわけではなく、レプリカである。

次のガラスケース展示も農具。

現在とほとんど変わらぬ姿で出土する。



これらは農耕民俗の範疇。

とても興味があるものの、本日の拝観は短時間にしたいからざっと・・・。

これは頭の体操のパズルの駒。



4枚の玄武、青龍、白虎に朱雀の四神と12枚の十二支でパズルを構成する。

新羅の武将墓の石像を模した子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥は十二支。

ハズル始めに朱雀を外して一旦はばらばらにして適当に配置する。

これを一枚、一枚正しい位置に移動して最後に朱雀を嵌めて完成する。

このようなパズルは館内各所に置いてあるから、頭の勉強だけで数時間もかかってしまう。

最後に拝観したのはとてつもなく巨大な修羅である。

藤井寺市の三ツ塚古墳より出土した大修羅てこ棒は国の重要文化財に指定されている。

昭和53年の発掘調査で出土した大修羅は14年もの歳月をかけて保存処理をした。

格別大きい修羅は一度でも見ていただきたい貴重な古来の道具。

材は樫の木。

重さは3.2tで全長が8.8mにもおよぶ巨大樫の木作りの修羅は二股。

展示はガラス張り内。

そこには複製品の木製修羅底面もある。

上手いこと配置して展示した複製品であるが、本物そっくりさん。



企画展示場正面に置いてあったのは同じ三ツ塚古墳より出土した複製品の木製小修羅。

これだけでも大きいのである。

事情で、ものの30分しか滞在できなかった近つ飛鳥博物館。

短時間の拝観となった展示物は来て、見て、よかった。

ところで、近つ飛鳥博物館の周りはたくさんの梅、桜が植わっている「近つ飛鳥風土記の丘」がある。

館の駐車場もそうだが、反対側に梅林がある。

満開近しの梅林に佇んでいたいが、おちつく間もなく奈良大和に戻る。

尤も“遠つ飛鳥“になる明日香村ではなく、大和郡山である。

大和郡山は城下町。

お城がある地域にも梅林はあるが、比じゃないくらい。

見るなら「近つ飛鳥風土記の丘」がよろしいおます。

梅花が消えるころには桜が咲きだす。

今年の開花予報では、畿内で3月末のころ。

城下町の大和郡山は「お城まつり」に大勢の花見客が来られる。

ここ「近つ飛鳥風土記の丘」も桜見の丘。

段丘に満ちた・・といいたいが、館からはずっと登坂になる花見散策道は300mにもおよぶようだ。

また、今年の3月末日と翌日の4月1日は土曜、日曜。

近つ飛鳥博物館」は毎年恒例の「さくらまつり」を開催される。

期間中は入館料が無料になるので、是非おこしやす。

(H30. 3.15 SB932SH撮影)