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イッピンNHK 「幻の殿様スイーツ~島根 松江の和菓子~」

2023-05-31 08:42:11 | イッピンNHK

 第39回 2013年10月22日 「幻の殿様スイーツ~島根 松江の和菓子~」リサーチャー: 田中美里

 番組内容
 今回は、京都や金沢とならぶ日本有数の菓子どころ、島根県松江市の「和菓子」。茶人でもあった松江藩の殿様が愛した菓子が、今も町を代表する甘味として人々に親しまれている。番組は、殿様がまつられている神社に献上する、新作の和菓子作りに密着。老舗菓子店の職人たちは、殿様が愛した幻の菓子をよみがえらせるべく製作を開始。“時雨もち”という言葉のみを手がかりに、新たなイッピンを生み出していく。

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201310221930001301000 より

 「1.松平不昧公」

 島根県松江市は、京都、金沢と並ぶ菓子どころです。
 今でも絶大な人気を誇る 松江藩7代藩主・松平治郷(まつだいら はるさと)公は、「不昧公」(ふまいこう)の名で今も多くの人に親しまれています。

 17歳で藩主になった「不昧公」は、破綻寸前の財政を立て直し殖産に努めて、松江藩を全国屈指の豊かな藩に甦らせました。
 
 そんな「不昧公」は、希代の教養人でもありました。
 取り分け茶道を究め、名物茶器の蒐集を行い、更に茶道具の研究成果を著作『雲州蔵帳』として著し、「不昧流」(ふまいりゅう)茶道の祖となりました。
 因みに「不昧」という名は、「不落不昧」(ふまいふらく)に因むそうです。(意志が強く、物欲に惑わされたり、堕落したりしないこと)
 
 そして、武士の嗜みであった茶の湯は、松江では町衆の間でも広く嗜まれるとともに、和菓子の文化を育んでいくことになりました。

 「2.「喫茶きはる」(現代の名工・伊丹二夫さん)」

 松江の歴史や文化を紹介する博物館「松江歴史館」の館内にある「喫茶きはる」は、現代の名工・伊丹二夫さんによる創作上生菓子の菓子バーを備えた茶房です。
 
 番組では、伊丹二夫さんが、あんとつなぎを練り上げて作った「練り切り」に形をつけた「出雲なんきん」の和菓子と、茶巾絞りの技法を使って「白鳥」の和菓子を作りました。

 こちらでは、和菓子作りの実演を見ることが出来る他、松江城天守や日本庭園を眺めながら和菓子を抹茶とともにいただくことも出来ます。
 
 松江歴史館 島根県松江市殿町279

 「3.「彩雲堂」菓子職人・大江克之さん」

 茶席に菓子が伴い始めたのは、砂糖が普及した江戸時代中期とされます。
 不昧公も茶と菓子の相性の良さに注目し、「御用菓子司」(かしつかさ)に様々な菓子を作らせましたが、とりわけ自らが命名した3つのお茶菓子を好んだようです。
 それが「山川」「若草」「菜種の里」です。
 いずれも「不昧公好み」の肩書が添えられます。

 実は、幕末や明治維新の混乱のために「若草」のレシピは一度断絶してしまいました。
 それを明治の中期に、明治7年創業の「彩雲堂」(さいうんどう)の初代・山口善右衛門が古老に話を聞いてまわり、地元のもち米を使って味を復刻させました。

 更に令和元(2018)年には、不昧公の二百年忌を記念して、奥出雲産の高品質なもち米を、石臼で水挽きしてから銅鍋でじっくりと練り上げた求肥(ぎゅうひ)に天然のヨモギで色を付けた「復刻若草」を発売。
 よりかつての姿に近い、伝統の「若草」が甦ったのです。(「復刻若草」の販売は現在は休止しています)

 「彩雲堂」(さいうんどう)の「現代の名工」に選ばれた和菓子職人・大江克之(おおえ かつゆき)さんが「若草」を作る様子が紹介されました。

 彩雲堂 本店 島根県松江市天神町124

 「4.「時雨餅」(三英堂)」

 松江では、毎年に市民の恒例の行事「松江城大茶会」が開催されています。
 この大茶会に合わせて、不昧公が祀られている「松江神社」(まつえじんじゃ)では、「昇殿茶会」が催され、新作のお菓子が献上されます。
 主賓は雲州松平家の15代当主の松平直壽(まつだいらなおとし)さんです。

 不昧公が好きだったという菓子で、『不昧公茶会記抄』に記録が残る「時雨餅」を再現することになりました。
 
 「三英堂」の店主の岡栄二郎さんは、5年前から献上する菓子を作ってきました。
 
 今年も9月上旬から、菓子の製作が始まりました。
 挑むのは、古藤良和さんと太田聡さん。
 まずはそれぞれ試作品を作りました。
 古藤さんは練り物で和菓子を制作した。
 一方、大胆な細工を得意とする太田聡は、2色の練り切りを薄く伸ばして紅葉などを作り、秋の情景を感じられる和菓子を試作しました。
 
 「三英堂」の店主の岡栄二郎さんは、茶会の主催者にこれらの試作品を持って行きました。
 
 不昧公茶会師範の佐藤光恵さんは、「写楽のものでも、はっきりと雨の線を表している。
 試作品は線が曖昧になっている」などとダメ出しをしました。
 
 太田さんと古藤さんは、専門家の意見に従って、雨のイメージを強く打ち出すために、3つの色で時雨を表現して、「時雨餅」を完成させました。

 三英堂 寺町本店 島根県松江市寺町47

*https://omotedana.hatenablog.com/entry/Ippin/Shimane/Wagashi より


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