長男の子育てで四苦八苦していた時に出会った赤ちゃんサークルの付き合いが、まだ続いている。
Mさんはその会の雑務全般をこなしてくれている。
月1回出される会報の原稿依頼、回収、印刷、発送と細々としたことをいやな顔一つせずにやってくれている。
昨日、我が家にその仲間たちで都合のついた人が集まり“お茶会”を開いた。
Mさんは仕事があって来られなかったのだが、そういう時でも会員への連絡、出欠の確認、弁当の手配(家主の負担にならないように弁当をいつも利用している)そのほか、始めての家だと交通の乗り継ぎや車の同乗等の手配も彼女はしてくれる。
本当にこういう面倒見のいい人ってなかなかいない。
彼女の仕事は“新聞配達”
これがまた生半可なくすごい!!
彼女は朝夕刊だけでなく、個別のポストに配られるチラシ類の入れ込みもついでにやっている。
それだけで、月に20万近くを稼ぐこともあるというから、そのすごさはお分かりいただけるだろう。
到着がおくれることもある朝刊200軒近くを、彼女の自論で「朝刊は6時まで届かなくちゃ」と、大体1時間半ほどで配達するらしい。それは雪のある冬でも、量が半端ない時でもかわらず守られるようで、こともなげに「できるかなと思うときもあるんだけれど、やれちゃってるの!」という。私も過去にチラシ配りをやったことがあるが、配るだけと言っても大変な仕事だ。いやな目にあうことも多い。だが、他の人が二の足を踏むものも彼女にかかればきっちりと配られてしまう。普通の人が二日・三日はかかるところも「そんなにかけてらんない」といって一日できっちりと配ってしまうようだ。急な仕事でもいやがらない。
彼女は明るく笑っていう。「これだけなの続けられた仕事は!」
そうやって天職だと考えて真剣にこなすから、その場所で彼女は大事にされている。
「配達に入ってくる人でね、新聞配達の仕事をスーパーの仕事よりも下に考えている人が多くてね!
でも、わっかんないの。私は、配達はできるけど、レジ打ちはできないもん」
価値観の違いだろうが、彼女の仕事っぷりをみているとそんなに馬鹿にしたものではなく、技術がいる仕事なんだなと感じる。仕事に貴賎はないの実例だ。どんな仕事でも、プロになることは可能なんだと身にしみる。
昼食後、それぞれの都合に合わせて皆は帰って行った。
たあのしかった!! 「次はMの家でやろう!」 といたもので話は決まった。