山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

カシワバアジサイに似ているが

2022-06-29 22:58:12 | 植物

 わが家の入口に「ノリウツギ」(アジサイ科)が開花している。根っこが石垣から出ている野生木なので、ほおっておけば石垣がダメになる。いつかは伐採を考えざるを得ないが、入口から入ると見事な花が目の前にあって目立つことは確かなのだ。花の容姿はまるでカシワバアジサイに似ている。

 この花の物語は、伊藤久夫が昭和30年に歌った「サビタの花」にもあるようだ。(北海道ではノリウツギをサビタという。アイヌの悲恋の民話からか??)
   ♪ からまつ林の 遠い道 /    雲の行くえを 見つめてる   /   サビタの花よ 白い花
    誰を待つのか メノコの胸に   /   ほのかに咲いた サビタの花よ

   

 樹高は約3m近くあるが、5mにもなる可能性もある。生命力が強いようで、いつの間にか大きくなってしまった。隣のバタフライガーデンには子孫がちゃっかり10本以上の勢力を形成してしまった。「コムラサキ」と並んで野生化、パイオニア植物となって、他の植物を凌駕・圧迫してきているので、移植を考慮している。ほんとうは6月中の予定だったが、この酷暑は移植の準備を阻止している。

  

 和紙漉きで添加するネリを糊とも言うが、ネバリ(粘り)がネリになりさらにノリ(糊)になったとされる。楮の繊維の偏りを防ぎ均等にするため「ネリ」が必要とされるが、多くの生産者はネリにトロロアオイを利用する。

 というのは、トロロアオイは草本で、毎年計画的に作れるが、木本であるノリウツギは手首くらいの太さになるのに30年かかるため、安定的な確保が難しい。そのため、岡山では伝統工芸を守るムーブメントとして、「ノリウツギの森」を作ろうというとりくみが起きている。

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干しブドウではなかった!?

2022-06-27 22:36:08 | できごと・事件

 暑くなってきた夕方のこと。汗をぬぐいながら冷たいドリンクを呷る。傍らの干しブドウを頬張る。きょうも熱中症にならず無事に一歩を踏み出せた。ところがー。

 

 作業着を脱いで短パンになる。足元には干しブドウが落ちたのかな、と思ったが何となくかゆい。よく見たら、干しブドウではなかった。「ヤマビルだー!!」と叫ぶと、和宮様が即座に塩の入った瓶を取り出してくれた。ヤマビル対策の塩は農作業の必携用具なのだ。塩をヤマビルにまぶすと吸引した血がジワジワと出てきた。

 

 しばらくして塩を片付けだすと、血の大きな塊はヤマビル本体だった。塩を取り去ったが、やはり血は止まらない。血が止まったのは4時間くらいしてからだった。痛みはないが、ときどき痒くなり引っ搔いてしまう。するとまた止血までに時間がかかる。

       

 翌日、庭のコンクリートの所にヤマビルを発見。近くで作業をしていたので人間の出すタンサンガスや体温を測っていたようだ。近づくと左右にブレた。体は小さいがセンサーの感度は抜群だ。もちろんすぐに塩をかけたのは言うまでもない。梅雨や雨降りの時期は本当に油断できない。

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乞食のイチゴが痛いよ~!!

2022-06-24 23:12:57 | バタフライガーデン

 バタフライガーデンをやり始めて不思議なことが起きる。例えば、棘だらけの「コジキイチゴ」がところどころに繁茂し始めたのだ。何しろ半端ない棘があるのでとても素手でも軍手でもさわれない。それも棘だらけの太い幹が2mくらい伸びていくのだ。何度かボーッとしていて棘の幹が倒れて頭を襲われたこともあった。

   

 5月の連休明けには白い花が咲き、他のイチゴの花と競っていたので、どんなイチゴができるのかが楽しみだった。名前からしてあまり期待できそうもないが、今まで見たこともない迫力ある木苺なのは確かだ。

  

 そのうちに、ドングリのような実ができたのが6月上旬だった。実がいっぱいできて、赤くなったのもあり、期待値が増してきた。愛用している「山渓」の図鑑が和名に「乞食苺」を使っているのが違和感があったが。果実が蒸し器の「甑(コシキ)」に似ているから、「コシキイチゴ」と言われていたのが、「コジキイチゴ」になったという説が有力らしい。

  

 2cmほどの果実がやっと黄色くなってきた。今月中旬ごろには地面に落ちる果実もでてきた。触ろうとしたり、枝が揺れるとすぐ落ちてしまう危うさがある。食べてみるとほんのりした甘さがあるが、ジャムにはどうかなー、というところだ。

    

 別名「フクロイチゴ」と言われるくらい、中身が中空なのが残念。食べがいがない。ガーデンには5~6か所に生育しているが棘が痛いしぐんぐん大きくなるのでので、出た芽は切らしてもらっている。そのせいか、自治体によっては準絶滅危惧種に指定しているところもある。生育場所をどんどん変えるらしいので、今見られることが貴重なのかもしれない。それにしても、鉤状の棘はとてもお付き合いできそうもないくらい強烈なのがつらいところだ。

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「松本仙翁」の役者ぶり!?

2022-06-22 22:27:32 | バタフライガーデン

  雑草に占拠された花壇にひときわ目立つ花が咲いていた。それが、昨年植えた「マツモトセンノウ」(ナデシコ科)だった。ことしは花数が増えていたのがうれしい。環境省のレッドデータリストで絶滅危惧Ⅱ類にも登録されている。

      

 名前の由来は信州松本に分布していたという説や花が松本幸四郎の家紋に似ているという説などがある。雑草の中で目立った華やかさはやはり歌舞伎の華麗さを表しているのかなとも思えた。「仙翁」は、京都嵯峨の「仙翁寺」周辺で栽培されたことからのネーミングらしい。花色はサーモンカラーの鮮やかさがある。また、花柄が絞り咲きになっているのも貴重だ。

           

 その隣に、薄い橙色の花も咲いていた。花弁がハート型なのも魅力的だ。そういえば、以前暗い藪の中で、「フシグロセンノウ」を見たことを想い出した。花弁は切れ込みがない丸型だったが、やはりひときわ目立つスターのような存在感があった。

           

 先月に、「ガンピセンノウ」を150円で買ってきた。処分寸前の商品だった。なんとかわが庭園で伸びやかに育ってほしいものだ。名前は、和紙の原料になる「雁皮」に似た花ということで、命名されたらしい。センノウの種類は、花色やその形、葉などにバリエーションが多い。江戸で開発された園芸種はほとんど幕末には消失したというが、現在はそれをなんとか復活させてきた途上なのかもしれない。

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プロパガンダは日本のお家芸 !?

2022-06-20 22:38:57 | 読書

 ロシアのウクライナ侵略の残酷さは今までの歴史とは何だったのかを考えさせられる。数世紀前の痛ましく愚かな事件は、過去の走馬灯ではなく、今も変わらず繰り返されている現実のものであることを抉り出している。そんな背景を探るべく、大塚英志『大東亜共栄圏のクールジャパン/「協働」する文化工作』(集英社新書、2022.3)を読んでみた。

          

 ロシアのプロパガンダの巧みさに舌を巻いてしまうが、戦前の日本はそれを凌ぐ戦略があった。偶然にも、本書が刊行された直前にロシアのウクライナ侵略があったのも時機にかなった出版となった。ロシアは占領地での選挙や国籍などのロシア化を強行したが、それは日本が朝鮮・台湾・南洋で強要した[皇民化]のほうがきめ細かで「内実」も優れている。

  

 ロシアは軍隊や諜報機関のトップダウンが特徴だが、日本は軍隊とマスコミ・一般人をも巻き込んだ官民の「協働」戦略が優れていた。戦争推進は庶民もマスコミも一体化だった。そうした事実はすっかり風化して現在がある。本書では「のらくら」の田河水泡をはじめとする漫画家集団によるプロパガンダや東宝などが主導する偽装映画づくり、南洋向けに「桃太郎」を利用したアニメによる宣撫工作などを告発している。

  

 戦時下の文化工作の特徴は、①多様なメディアを駆使していること ②内地向けと外地向けの2種類がある ③官民あげて翼賛会主導のもと参加型「協働」作業であること、としている。

 引用されている写真・図版などの資料収集の豊富さが著者が主張する貴重な傍証にもなっているが、新書本では小さくて読みにくかったのが残念。戦前の資料収集には膨大な時間と労力がかったことは十分伝わってくる。現代にはびこる「同調圧力」のルーツにもこうした文化工作が縦横に人間関係にも浸透していったことがわかる。

         

 著者は語る。「ぼくは戦後から現在に至る生活や政治や文化のあり方が、戦時下を基調としていて、その表層をお色直し、コーティングしてきた戦後民主主義が衰退して剥離することで、戦時下の様相が復興したと考える」と。つまり、現在の日本のストレス症候群のルーツは戦前からだった。自由民権運動や反戦運動はロシアと同じように力で圧殺されたが、戦後は目に見えない形で民主主義の芽を刈り取っていく過程でもあった。「ほんとうのこと」は同調圧力で知られないようになった。

 沖縄に核を保有していた事実も公文書を改ざんしていても、その隠ぺい行為で政権がかわることはない。日大理事長の独裁・脱税事件があっても学生運動すらおきない。わけなく殺人事件を起こすイライラの正体。そういう事態をスルーできる空気を作ってきたものとは何か、それを著者は告発しているとも言える。現在でも頻繁に強調されている「協働」とは、大政翼賛会にルーツがある。大東亜共栄圏はプーチンが描く大ロシアと酷似している。 (画像はペレストロイカ時代のソ連)

 

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注目されなかったアジサイの歴史だったが

2022-06-17 12:50:43 | バタフライガーデン

 挿し木で育てたアジサイを3月末にバタフライガーデンに植栽する。合計すると約60本近くなる。全部が咲いたわけではないが、植えてから三か月ほどで開花したのがうれしい。庭の主役になりそうな勢いがある。

           

 しかし、アジサイの歴史を見ると、はなはだながら日陰者に甘んじていた。初めて登場した万葉集でも2首しか詠まれていない。萩が141首、梅が116首、桜が47首というぐあいなのに。また、源氏物語・枕草子・古今和歌集などにはアジサイのアの字も登場もしていないらしい。安土桃山時代になって狩野永徳によって初めて画壇に登場する。その後、光琳・宗達・抱一・北斎などがポツリポツリと描かれ、芭蕉も2首詠んでいる。

  

 むしろ、シーボルトがガクアジサイなど14種の新種をヨーロッパに紹介する。1900年代になってフランスで育種が成功するや「西洋アジサイ」が注目され、日本に逆輸入される。アジサイが脚光を浴びるのは太平洋戦争後のことだった。死者の手向けの花としてお寺に植えられたアジサイが観光資源として人気になり、大衆化され現代にいたるというわけである。だから、アジサイはしばらく歴史に埋もれていたが、戦後になってついに本領を発揮したというわけだ。

  

 その意味で、そんな忍耐の歴史を背負った??アジサイが、わが庭にじわじわと咲き出し始めたのが感慨深い。挿し木で増やしたから、もとはと言えば10cmくらいの枝だったのだ。ここまでなるにはやはり2年近くはかかっている。水やりも肥料も忘れたりしてのぐーたら栽培だったので成功率は5割ということだろうか。どんなアジサイなのかは咲いてみないとわからないという有様であることも告白しなければならない。ガクアジサイが少ないこともわかった。間もなく「ヤマアジサイ」が開花本番となる。

 

 

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図鑑に載ってない鳥だった

2022-06-15 23:25:47 | 生き物

 野鳥のさえずりが心癒す山里の日々だ。最近は、「アカショウビン」や「アオバト」の美しいさえずりが聞こえてくる。ただし、姿はなかなか確認できない。そんなとき、メジロに似た野鳥を抜根した茶樹のうえで発見。

   デジカメの画像を拡大してみたら、目の周りの白い模様が特徴的な「ガビチョウ」(画眉鳥)であることがわかる。ガビチョウは、安価なペットとして輸入された個体が「篭脱け」したり、業者が放鳥したりして野生化したものらしい。その美しい声は複雑でものまねもうまいらしいが、確かに聞いたことはある。しかし、長く聞いているとうるさくも感じられる。

 原産国の中国ではふつうに見られるようで、「画眉」と表記して、「塗った眉」という意味だそうだ。ぴったりのネーミングだ。しかし、それが日本の在来種を駆逐する恐れがあるので、特定外来生物に指定されている。日本の野鳥図鑑を見たがガビチョウの項目がなかった。理由がわかったが、番外で掲載してもいいのでは。本人には罪がないからね。

 

   

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臨戦態勢で梅肉エキスづくり

2022-06-13 22:55:18 | 食彩・山菜・きのこ

 恒例となった和宮様の「梅仕事」が始まった。脆弱気味の体を保持するため、梅もぎにはあえて行かず梅肉エキスづくりの準備をしていた。梅もぎを快く提供していただいた尾上さんちの梅もたわわとなっていた。梅の周囲はわたくしたちの作業がやりやすいよう草刈りをしていただいていた。尾上さんの気配りにいつも感謝するがなかなかそれに応えられていない。

 

 そこで次回からは、1月の梅の剪定や5月の草刈りを事前にやることを前提に梅もぎをやらせてもらうようにした。ということで、今回も段ボールいっぱいの梅を収穫することができた。

   

 赤ちゃんが寝ている間をチャンスとばかりに若いお母さんも参入、参加者の顔ぶれも初めての人もいて多様だったのが今回の特徴だ。前回はコロナ禍のこともあり、呼びかけは常連に限られていた。

           

 和宮様は、梅肉エキスづくりを主要な目標とし、夏の梅ジュース・梅干しも作っている。梅をきれいに洗ってから、木製の「梅割り機」で割っていく。それをフードプロセッサーでペースト状にする。今までこのペースト状にするのは大変な作業だった。まさに髪振り乱しての戦場の梅仕事だった。その意味で、アメリカ製の「クイジナート」の強力なパワーは心強いものとなった。

   

 そうして、水分を飛ばしながら煮詰めていく。この鍋だけでも数百個の梅が投入されている。なにしろ1kgの梅から20gしか作れないという。買えば高いわけだ。日本で考案された梅肉エキスは、伝染病・食中毒・消化不良等の薬として愛用されてきた。現在の効能では、免疫・抗老化・血液サラサラ・口腔予防・臓器保持などに注目が集まっている。和宮様は、野菜ジュースやサラダなどに入れている。戦場さながらの梅仕事も今回は手際よい作業過程となってきたようだ。

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ジャガイモを収穫したが…

2022-06-10 22:35:53 | 農作業・野菜

 先日、ジャガイモをすべて収穫する。購入した種芋は男爵とアンデスレッド。昨年保存しておいた種芋のメークイーンは少なかったので、今回の収穫量はわずか。いっぽう、昨年美味しかったアンデスレッドは種芋をしっかり確保しておいたので、今年もそこそこ収穫できた。ここ数年、ジャガイモの若葉を食べてしまうシカがいることが分かり、ジャガイモは防虫シートのトンネルをしたことでシカからの被害はなくなった。

             

 ということで、アンデスレッドをダッチオーブンに入れて焚き火で焼いてみた。期待通り、うまかったのは言うまでもない。ジャガイモをアルミホイルで包んだのも、焦げずに食べられた要因だ。

   

 昨年種芋にしたシャドウクイーンとアンデスレッドも購入したものと変わらないくらい元気だった。紫色の「シャドウクイーン」も王道の「男爵」もほぼ失敗無く掘りあげられた。画像はその一部だが、連作障害の影響はなかったようだ。「自然菜園」を提唱している竹内孝功(アツノリ)さんは、ネギとジャガイモとの交互連作を勧めている。ネギの根に住む共生菌が土中の病原菌を減らしてくれるという。また、一株おきに混植しても有効だという。今度、やってみたい。

            

 しかしながら、アンデスレッドの一つの畝では野ネズミの食害が半分近くあった。昨年収穫したアンデスレッドのせいだろうか。いや、近くにモグラのトンネルがあったというのが真相のようだ。ネズミによる感染症が心配だったが、齧られたところをカットしてしっかり焼いたり蒸かしたりして食べている。

 どうせ食べるなら、丸ごと食べてくれればいいのに、サルと同じく「ちょっとだけよ」の食べ方が不満だ。ほかの畝では食害はなかったが、これほどの食害は初めてだった。

  

 今年購入し収穫したアンデスレッドは一部をまた種芋にする予定だ。次回は種芋を買わなくてもいいようにしたい。

 なお、ジャガイモの保存は、土中に入れておいて乾燥した杉の葉を敷き詰めるとネズミは嫌がるとか、リンゴと一緒だとジャガイモの発芽を抑えられるとか、参考にすべき保存法がいろいろあるのが分かった。いずれにしても、モグラトンネルを避けてまずは野ネズミには「チュー意」しなくちゃね。

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コスモスのこぼれ種から

2022-06-08 23:19:09 | バタフライガーデン

 昨年、コスモスの種まきをした。そして今年になって、そのこぼれ種から推定200本以上の苗ができていた。歩道などに芽が出てしまった苗を抜いて、先月中旬ごろ植え付けを始める。それだけでも100本近くはあった。

 コスモスは、和名を「オオハルシャギク」(大春車菊)という。「ハルシャ」とはペルシャのことだが、要するに幕末に外国から来た植物という意味らしい。

  

 そのコスモスが早くも開花した。コスモスは一年草で、背が高くなって倒伏することも少なくない。そのため、今までコスモスを育てることはしなかったものの、こぼれ種ができることで宿根草と同じ効果があることが分かった。そしてまた、花の凛とした姿や色遣いの魅力を見直すことにもなった。

           

 コスモスは、さだまさしが作詞作曲した「秋桜」で、コスモスを初めて「秋桜」と表現したことでも有名だ。山口百恵のヒット曲でもある。「淡紅(ウスクレナイ)の秋桜が秋の日の 何気ない日溜まりに揺れている」という低いメロディの出だしから、「こんな小春日和の穏やかな日は、あなたの優しさが沁みてくる」のメロディのなってくると、ぐっと涙腺を刺激してくる。さだまさしの詩人らしい感性の豊かさがさざ波のようにやってくる。

 また、この歌をウクライナ出身の歌手ナターシャ・グジーが、ウクライナの民族楽器パンドゥーラで奏でながら「秋桜」を歌っている。その透明な歌声も見逃せない。グジーはさだまさしのカバー曲を多く歌っている。音楽を通してウクライナ支援活動もすすめているグジーさんを、マスコミはもっと放映していく感性がほしい。

 「何気ない日溜まりに揺れている」コスモスと平和ボケした似非平和の世界(コスモス)とが混淆する日本のいま。

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