山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

紫木蓮のはずだったが…!?

2023-03-31 21:55:39 | 植物

  10年前くらいだったろうか、ほかの樹の陰にあって枯れそうなシモクレンを救出すべく、移植を施し、数本の挿し木をやってみた。シモクレンの花は濃い紫だった。そんな濃い花を期待していた。しかし、移植したモクレンも挿し木もいずれも花が白っぽく変わっていた。先祖返りでハクモクレンになってしまったのだろうかと疑惑が募るばかりだった。

     

 すぐ近くの隣家に、コブシの大木がある。その影響があるのだろうか。素人はそんな疑問すらぬぐえない。さらには、コブシとモクレンの違いも判らなくなる。コブシは花を放射状に開き雌蕊が見える。しかし、ハクモクレンやシモクレンの花はチューリップ状で雌蕊が見えにくい。なるほど。

 コブシは日本原産だが、モクレンは中国産。モクレンは平安時代に漢方薬として渡来したようだが、似ている日本のコブシをその代用としていたらしい。したがって、「辛夷」(シンイ)と書くと、中国ではモクレンを表し、日本ではコブシを表すとなってしまった。

 昨年10月中旬に撮った実は、なにかに似ていてどうも高貴なブログ?にはふさわしくないと載せていなかったが。漢方薬は花の蕾を乾燥したもので、鼻水・風邪に効くらしい。

           

 ひょんなとき、「サラサモクレン」というのがあるのを知る。つまり、ハクモクレンとシモクレンとの交雑種で、花の色も淡い紫からピンクまでいろいろある人気種だった。このことで、このモクレンは「サラサモクレン」であると判明。この謎解きはこれで一件落着。ホッ。それにしても、白っぽくなったサラサモクレンは見事な大木となり春の到来を告げてくれた。まずは救出は成功と言えるのは確かだ。また、挿し木した4本のモクレンも2mほどに成長し小さな花もつけてくれたのだった。チョンチョン。

            

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怒髪天のハトムギか !??

2023-03-29 22:20:42 | できごと・事件

 今月の上旬に畑の畝立てをしてから黒マルチを施し、中旬には野菜の種も撒いてきた。そろそろ、野菜の芽が出るころかなと様子を見に行く。するとなんと、畝と畝との間にハトムギの芽がニョキニョキでているではないか。昨年バケツ一杯分も収穫したのに、こぼれ種が多数畑に残っていたことが判明した。

       

 心配になって黒マルチをめくってみると、やっぱり同じように芽が出ていた。ハトムギの生命力を考えると多少の予想はしていたものの、いやはや予想を大きく超えていた。10cm以上を越える新芽も少なくない。これは畝を全部やり直さないとダメかと覚悟を決めた。一本一本抜いていくと時間がかかる。しかし、畝全体を見たら、ハトムギの「爆発」は半分くらいだったことが分かった。

      

 初冬に抜根しておいたハトムギの根っこを見てみると一部はまだ生きていた。この生命力は尋常ではないと痛感する。バーチャルな文明と戦争に明け暮れる人類に対する怒髪天の怒りだろうか。

 ハトムギを利用した製品はけっこう様々なジャンルで販売されていることがわかる。わが家ではフライパンで焙煎してハト麦茶を飲んでいる。硬い殻をうまく除去できればいいが、それには数十万円もする機器が必要だ。

         

 したがって、体に良いのがわかりながらもシコシコ対応するしかないのが現状だ。今年のハトムギ栽培はこぼれ種でも十分対応できる。わが家はこのところこういうこぼれ種で栽培するぐーたら栽培や放任栽培が多くなってしまった。放任の山菜や果樹はその最たるものだ。それでも、食べきれなくて近隣にお裾分けすると、返礼品がやってきてそれがまた食卓を豊富に補充してくれるという循環だ。貧乏だが「わらしべ長者」のような満足感がそこにはある。さて、ハトムギをいかに活用しようか、宿題が出されている。  

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ヒメスミレ救出作戦

2023-03-27 23:17:03 | バタフライガーデン

 ヤエクチナシの苗を植え付けしようとバタフライガーデンに行ったら、歩道の真ん中にヒメスミレの群落がいくつかあった。作業をするにはこれを除去しないと間違いなく踏んづけてしまうのは必至。その群落の画像を撮ればよかったが慌てていたのか心の余裕がなかった。そこで、以前撮っておいたヒメスミレに登場してもらう。

        

 いつの間にか群落が形成されていた。種を運んだのはアリさんだろうか、自分で弾けたのだろうか。少なくとも、これだけの群落が形成されたことは今までなかったので驚きだ。鶴嘴でヒメスミレを「収穫??」して、からのプランター3~4箱に詰め込む。

 なお、似た名前に「コスミレ」というのがある。実際は小さくないが、タチツボスミレよりやや小さい。葉はハート形だからヒメスミレとは大きく違う。

     

 去年、移植して植え付けておいたヒメスミレが忘れずに小さな群落を作っていた。ふつうのいわゆる「スミレ」ならすぐ目立つが、ヒメスミレとなると花は小さく気がつかないことが多い。そこで、雑草軍団に支配された場所をスミレ園にしようと収穫したヒメスミレをしこしこ植え付けていく。

        

 長さにして4mくらいはあっただろうか、まずは一列に密植して植えこんでみる。スミレは意外に繊細なのでこちらの意のままにはならない。そこから、スミレ天国が形成されれば望外の幸せだ。ただし、雑草軍団は黙っていないだろうから、そことの折り合いが課題だろう。まずは、人間に踏んづけられない場所に避難したことを良しとする。

          

 

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伝統的な昆虫食だった!!

2023-03-24 21:32:28 | 生き物

 春の息吹が感じ始めた先週、さっそくわが家にやってきたのは「カワゲラ」だった。カワゲラは2億4700万年前の「二畳紀」すでに地球上に出現している。人間よりはるかに先輩なのだ。危うい人類より長生きしていく平和な生物だ。しかし、成虫の寿命は10日前後というから、死と生とを素早く循環させることで種の保存を成し遂げているわけでもある。

       

 そして今週もまた、次のカワゲラが燈火を求めてやってきたのだった。模様や形が微妙に違うが素人としては許容範囲だ。長野県伊那市はトビケラ・ヘビトンボとともにカワゲラなどを佃煮や揚げ物として食べてきたという。最近では高級珍味の伝統食「ザザムシ」として、さらには昆虫食としても注目されている。

 また、カワゲラは川の水質指標生物ともなっており、「水質階級1」の「きれいな水」に住む生物となっている。高度成長期には天竜川の水質悪化でカワゲラは激減したが、最近はやっともどってきたということなのだろうか。「尾肢」は2本、やや専門的な図鑑を見ても種類はわからないが、素人には小学館の児童向け図鑑のほうがわかりやすい。

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頼みます!落石防止!!

2023-03-22 22:45:26 | できごと・事件

 ときどき利用する国道の法面で杉が一部皆伐された。何が始まったのかよくわからなかった。杉の伐採にしてはときに30人ほどの人員がいたこともあるので、どうも伐採だけが目的ではないらしい。

        

 そのうちに、モノレールのようなものも動員されていた。これは木材の運搬というより資材の運搬に使われている気がする。というのは、ほぼ全部の木が伐採され集材されているのにまだ置かれていたからだ。

        

 岩盤にはアンカーが穿たれ、網やロープが縦横に使われ始めた。この資材を急斜面に持ち運ぶこと自体大変な作業であることが想像できる。そばにあった工事用の看板を見たら、国道の法面からの落石対策工事であることが分かった。総工費は3124万円であることが明示されていた。

       

 法面の上の方はワイヤーロープがダイヤ状に設置されていた。これで工事終了なのかどうかはわからない。ここに生コンを吹き付けるのだろうか。素人はそんなこんな疑問を持ちながら道路を通過するだけだ。その手前には、落石を受け止めるフェンスがついに完成していた。 

    

 都会に育ったオイラは国道というと少なくとも4~6車線はあり、排気ガスが気になるイメージがあるが、この中山間地は2車線しかない。場所によっては車1台がやっと通れるほどの狭い難関もあり、しばしば一時停止して相手の車の通行を待つことはふつうだ。しかも、一日中薄暗い所もあり、冬は道路が凍結してしまう危険な箇所もあるくらいだ。

  

 この工事は、多機能型落石防護柵の「SPARCフェンス」というものらしい。スパークの意味は分からないが、正面から見たのが上のイラストだ。

 この工事手順は、①足場準備 ②穴を開けてアンカーを挿入する「削孔」 ③穴の空洞を埋める「グラウト」の注入。つまり生コンのようなものを注入する ④アンカー確認試験 ⑤支柱建て込み ⑥ワイヤーロープ設置 ⑦ワイヤーネット設置 ⑧金網設置 以上で完了となる。

    

 これだけの工事だけでも結構時間が必要だ。そういえば、この国道沿いの擁壁のほとんどはこれらの防護柵やカーテンネット及びコンクリート吹き付けがほとんど。岩盤がむき出しの場所はほとんどないといってもいいくらいだ。災害列島日本の現実はこうした防禦技術に支えられているのを発見する。

   (イラスト・工事手順は「kkプロテックエンジニアリング」webから)

   

 

     

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「桜を見る会!?」をゆるりと…

2023-03-20 19:12:25 | 行事

  前日の雨で桜が散ってしまうのではないかと心配したが、ぽっかり晴れ間に恵まれた花見となった。ハナモモやソメイヨシノは全面開花とは言えなかったのが残念だったが、枝垂桜や見事なマンサクの黄色の花が尾上邸の庭を飾った。

        

 とりわけ、これだけの大木になったマンサクを見たのは初めてだった。まるで、満開の黄色い桜と言おうか秋のイチョウの黄葉と言おうか、豪快だった。春を告げるほんのりとした小さなマンサクしかイメージがなかった。

       

 尾上邸工場前で、税金・補助金・後援会からの予算のない自前の「桜を見る会」が行われた。わが家と同じ「ヒメコブシ」の花びらが舞う会場には20組ほどの親子らが参集した。こどもらも里山の山並みに囲まれた川・田んぼ・庭だけではなく、工場の屋根やデッドゾーンの探検を楽しんでいた。もちろん、ドラムカンカマドも登場。オイラもダッチオーブンの焼き芋で参入した。三々五々の交流がそこそこ始まっていて、参加メンバーのLINEグループ化も提案され、積極的に了承された。

         

 軽トラックの荷台でなんと、抹茶が振舞われていた。まさかそこで茶道教室が行われるとは想像だにしなかった。中学生や高学年女子が一時その弟子となった。チェンソーやナタでハードな伐採をしてきたイメージの強い黒ちゃんの引き出しの多さには舌を巻く。また、その友人の栗ちゃんは焼鳥を焼いて親子を喜ばした。60歳台を超えるおじさんたちとヤングママさんたちとのコラボが見事に実現していた。

         

 いつものように、七輪で食後にオイラがコーヒー豆をフライパンで焙煎したとともに、ハトムギとハブ茶の豆を焙煎していると男の子がやってきて手伝ってくれた。このブレンド茶は、最後の片づけが終わった時、「会」の締めとしてみんなに飲んでもらった。

         

 また、羽釜で炊いた赤飯がニッシーから提供された。シンプルだが味付けがいい。そんなことでいつものことだが、お腹がパンパンとなる。プレーパークのメンバーと尾上ガーデンコンサート仲間とが初めて出会うつながりもあったが、結果的に「一味同心」?となった空間となった。このコラボは、新たな地域づくりの根拠地になりそうな予感がする。

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春一番のテントウムシ!!じゃなくてー!?

2023-03-17 21:59:52 | 生き物

   春めいてきたこのごろだが、体がついていけない。ウダウダしながら、なんとか畝立てして黒マルチをセットしていくのが日課だ。そんなとき、コンクリートの道にテントウムシが歩いていた。「今年最初に出会ったテントウムシだ」とまずは写真を撮る。しかし、画像を見たらどうも変だ。

        

 近づいたら急に固まって動かない。「擬死」というやつだ。テントウムシの斑紋に似たものがあったが、どうも違う。しかも、「点刻」という凹状のスジが並んでいるのはテントウムシには見られない。そこで、小学生向けの図鑑で調べたら、イタドリを食草とする「イタドリハムシ」(ハムシ科)であることがわかった。

    

 しばらくしたら、擬死から蘇ってノコギリ状の髭が見えてきた。こうなると、テントウムシではないことがわかってくる。テントウムシはアブラムシを食べるが、イタドリハムシはイタドリやギシギシなどを食べ、野菜を食害しないのがいい。平和主義者・イタドリハムシの生き方に共感できるというもんだ。ただし、なぜ点刻があるのか、ノコギリ状の髭がなぜ必要なのか、わからないことだらけだ。人間の生活に大きな影響力がないので研究もされていないらしい。

   そして、ヒメコブシの大木が見事に満開となった。

 

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春の津波がひたひたと襲ってきた!?

2023-03-15 22:08:45 | 自然観察

        春一番の先陣を切ったのは、畑の片隅に新天地を求めた「フキノトウ」群落だった。一時、畑から絶滅したため今年は収穫しないでそのまま見守ることとしている。

         

 フキノトウとともに同じころに花を咲かせたのは、ミニ水仙の「テイタテイト」だ。フランス語で「頭を寄せ合う」というそうだが、なるほどのひそひそ話が聞こえて来そうな風貌だ。   

 例年より早く、「大杯」スイセンも咲き出した。中央のフリルが特徴。花弁がやや薄色イエローだが、白い花弁はまだ咲いていない。水仙の群落は道路や庭のあちこちで見られる。

        

 今年もたくましく早春の息吹を華麗に演じてくれた「ヤブツバキ」。この樹の下に花弁が落ちて赤い絨毯のように敷き詰めてくれる。椿三十郎の映画ではこれらのツバキの花がキーポイントとなっている。

 また、これを焼いた灰は漆器の研磨剤ともなっている。このヤブツバキは原種でもあり、日本固有種でもあるので、園芸種が多数作られている。

       

 畑の隣に「カワズザクラ」が五分咲きで咲き出している。わが家から車で15分ほど行った所ではすでに葉桜となっているのに、わが家はこれからが満開となる。都心で言えば、ソメイヨシノが咲き出したころ、満開となる「遅れてきた青年」(大江健三郎)だ。

          

  原木が伊豆の河津町で確認されたのは1974年。今では200万人も訪問される観光地となった。オイラも30年ほど前に河津町に行ったことがあったが、駐車する場所がなくて困った記憶がある。濃いピンクの色合いは、カンヒザクラ系の桜との交配であるのがわかる。 

  

  現在の「終の棲家」に移転した記念として植樹したのが、もう一息で満開となる「八重寒緋桜」だ。花弁を開き切らないのがやや不満だが、晩冬の風景に濃いピンクの花の景色が気に入っている。植樹したもう一本は、4月中旬に咲く八重の「松月」。こちらは控えめなピンクの桜。

    

 いつの間にか大きくなってしまった「ヒメコブシ」。それまで気が付かなかったほど他の樹木の陰にいた。前々から、「シデコブシ」が欲しいと思っていたが、それがわが畑の隣にあったというわけだ。といっても、花の紫色が薄いのでパンチに欠ける。

        

  どうもこれはその色合いから、園芸種の「ヒメコブシ」に違いないと最近はそこに落ち着く。大木になると、遠くから見ると結構目立つのがわかった。日陰者がやっと主役の覇者になったようなものだ。

        

  玄関近くにときおり咲いている「ボケ」が華やかになってきた。それまで、やはり「イチイ」の樹に阻まれて影が薄かったが、最近はぐいぐい枝を伸ばして見事な花を見せてくれる。その自由奔放な樹勢を剪定して、今では挿し木で増やすことにしている。

    

  バタフライガーデンでは、冬越えした「シバザクラ」が春の温かさを謳歌している。2000年ごろから、各地で栽培されて今では「芝桜祭り」とか、巨大な公園とかでイベントも開催され、場所によっては数万人規模の観光地になっている所もある。そんな大それた構想はないが、景観と昆虫とが融合された楽園になればとシコシコ植え始めた芝桜だ。

  こうして、春は怒涛のようにやってきている。雑草もじわじわと陣取り戦略を練っている気配だ。脇の甘いオイラとしては喜寿を迎えてしまい、体力も知力も減退し現状維持さえままならぬ昨今だ。そんななか、希望の光を手繰るには何から始めるべきか、迷う春がやってきた。      

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地下の水も誇りに思ってる!??

2023-03-13 20:55:12 | 路上観察

   前回に続き、千葉の豊穣なマンホールが主役だ。今回は地下の消火栓に限ってみた。最初に見たのは、中央に旧千葉県水道局章のある「消火栓」だった。凹型の亀甲模様の中の「消火栓」の文字がなんとも暖かい。周囲には鉄の受け枠があり、凸型の「A」字デザインで縁取りしている。中央と受け枠に囲まれたところには、凸型の水玉模様が配置されている。ノンカラーだ。

         

 それに対し、同じ模様に見えたが、じつは正反対だった。中央の亀甲紋だけは凸型で隣の水玉模様は黄色カラーの凹型だった。しかも、受枠の「A」字は凹型だった。旧水道局章さえ凹型だ。いずれも最初に見たマンホール模様の凸凹が正反対だった。これは大きな驚きとなった。

        

 同じようなパターンの蓋で「双口消火栓」を発見する。中央の亀甲紋は凹型、周りは凸型の水玉模様。全体のデザインはシンプルで「双口消火栓」の文字もすっきりしたゴシック調だった。

            

 ふつうの「単口消火栓」は上のイラストのとおりだが、実際はなかなか見る機会はない。ふだんなにげなく街の道路を歩いてきたが、その地下には町の安全を担う消火栓があることを忘れてはいけない。直径が15cm以上の接続管なので主に郡部に多い。  (イラストは「 Aokibosai」webから) 

         (写真は、「角田鉄工」webから)

  また、「双口消火栓」は予想どおり、水が出る「放口」が二つある。直径30cm以上もある接続管なので大量の送水ができる。つまり市街地に多い。

      

 角型の消火栓蓋もあった。中央には「人」型の模様を配置し、周りには黄色カラーの凸型点線をシンプルに表現している。斜線の意味が分からなかったが、この上は「駐車禁止」だということを主張したいのではないかと思う。しかも、この斜線に沿って三角状に開けるのかなと思えるがどうだろうか。

 というわけで、当たり前に見えるマンホールにも多様性があることを改めて再認識させられた。街に行くのはなかなかできないが、路上観察は、ふだんムラに閉じこもりがちなオイラの暮らしに好奇心と刺激を与えるものとなる。とりわけ、マンホールは鋳鉄に対する職人気質とアートセンスを共感できるというわけだ。

  

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そうだ、下を向いて歩こう

2023-03-10 23:32:32 | 路上観察

 何年ぶりだろうか、久しぶりに千葉の路上に立った。まわりの景観は乱雑なビル群ばかりで興味はない。仕方ないから下を向いて歩く。そう、いつものマンホール探しだ。それも中心市街地から外れた所だ。そのほうが、繁華街の雑踏より落ち着いていられる。 

 歩道面のタイル模様をそのまま反映させてまわりに合わせているマンホールに出会う。同じ趣旨だろうか、汚水の漢字と市章マークを四角内に納めた。上側に位置合わせの▲マーク、下側に二つの「PULL・ひく」の表示がある。

             

 繁華街では地が白・黄緑・青などカラフルなものが多かったが、中心地から外れた所ではノンカラーばかりだった。やっぱり。「汚水」が漢字、真ん中には「市の鳥・コアジサシ」「市の樹・ケヤキ」、周りに「ハスの花」を配置したマンホールにまず出会う。中央には「千葉市」の市章。これは、1126年、今の中央区に本拠を置いた鎌倉武士団の千葉常重の家紋「月星紋」を採用している。

          

 千葉氏の武士団が今日の千葉の礎となったことから、「月星紋」と千葉の「千」を融合させてデザイン化している。見ようによっては、人間が手裏剣などの武器を格納して全身で平和を維持しているようにも思えたが、それは思い過ごしのようだった。

        

 いっぽう、中央には「コミュニティ」マークのマンホールを発見。円は市の6つの区を表し、人・モノ・情報の先端的発信をイメージしている。上段に野鳥、下段に大賀一郎博士が2000年前のハスの種を市内検見川で発見し、発芽にも成功したのを記念してハスの花を一つ据えている。「雨水」がひらがな、鍵穴が2個。

          

 こちらは、中央にコミュニティーマークを配置。ひらがなで「雨水」と刻み、鍵穴は1個。中央に野鳥とケヤキ。「市章」はカットされている。同じように見えたマンホールも微妙に違うのが見どころでもある。蓮の花12個を周りに配置、中央のケヤキの葉はコーヒーの豆のように見える。 

      

 全国的に採用されているJIS規格模様のマンホールもあった。汚水の「汚」の字が見える。同心円が合計で6本となる。鍵穴が2個。JIS規格の円には穴もなく凹もないので、滑りやすい仕様だ。つまり、同じデザインの中でも古い部類に属すると思われる。

       

 ついには、コンクリート製角型の雨水枡もひょっこり発見。「雨水」と市章マークの市章だけの古いデザインに歴史を感じる。人の顔にも見えるが、いかにも初期投資に追われたした痕跡でもある。二つの取っ手がついているが、ゴミが詰まっていて開けるのが大変そうな代物だ。

         

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