山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

初めて「モチアワ」を作ったよ

2019-09-30 18:14:20 | 野菜・果樹

 冬の「種市」で入手した「モチアワ」を撒いてから、9月半ばごろから実が熟してきた。ときどきはモチアワを購入して玄米やもち米などと一緒に米を炊いていたこともあった。それがいよいよ自前で確保できるのはありがたい。

         

 8月末ではまだ実が青かったが秋の到来とともに茶色になってきたので、やっとここまで無事だったことにホッとする。あとは、雀やカラスやアナグマなどに食べられないようにすることだ。

        

 そこでとりあえず、モチアワの実のところに防虫網をかけておく。「アワ」は、白米の6倍の鉄分があるという栄養健康食だ。甘みがやさしく、味があわいので「アワ」と名前がついたという。収穫してからはこれをいかに脱穀するかが課題となる。

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宝さがししようよ!

2019-09-29 19:06:02 | 春野山の村

 春野山の村に30人を越える親子が乗用車やバスに分乗してやってきた。到着して早々、森をみんなで散策することになりそれを手伝うことになる。赤・青・黄・白・緑・紫・黒などの色をした花や実、それに昆虫を発見しようということにする。これなら、名前がわからなくてもだれもが参加できる。

              

         

 道の端には「ツチカブリ」(ベニタケ科)の群落が迎えてくれたが、子どもたちはあまり興味がわかない。傷をつけて乳液を見せてなめてみる。とても辛い。似ているキノコには「シロハツ」や「シロハツモドキ」があるが、違いが分かりにくい。食べられる美味のキノコも少しあったが大きくなり過ぎていた。

 途中で発見した赤ちゃんの蛇・とかげ・チョウ・クマバチなどにも子どもたちは興味を示したが、カマキリをつかんだ女の子の動きがすごい。

   

 なんと、頭に捕獲したカマキリを乗せているではないか。ここに今回の散策会のすべてが凝縮されていると思えた。また、道端の山栗拾いには親子とも関心が強かった。大勢いると予想外の昆虫や植物に発見できる。

                

 ゆったり散策したのでコースを半分に短縮するほどに親子が散策に夢中になった。正味、1時間ほどの散策を終えてまもなく、次の昼食づくりのバーベキュープログラムへといそしんでいった。こうした自然との触れ合いをやろうという親の意識は、子どもたちの好奇心も自然とのかかわりをも醸成していることを感じ入る。暖かいまなざしの若い親の存在がここの森では緩やかにはじけていた。



 

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初秋の花と実は

2019-09-28 22:26:13 | 春野山の村

     

 久しぶりに「春野山の村」の散策に向かう。初秋のこの時期になつかしく出会ったのは「ツルニンジン」(キキョウ科)だった。根っこが高麗人参に似ていることから名前がついた。韓国ドラマの「チャングムの誓い」の料理対決で、皇后が絶賛したのがデザートのツルニンジンの揚げた菓子だった。

         

                

 道端に群生していたのは、キンミズヒキの小型版「ヒメキンミズヒキ」(バラ科)のようだった。春から夏にかけて黄色い花はいっぱい叢生して群落を構成するので同定がいつも停滞する。

              

    

 赤い実の樹木も見られた。目立ったのは、「ガマズミ」(スイカズラ科)や「コバノガマズミ」だった。生食もできるが酸味がある。冬ごろになると酸味は少なくなるという。ワイン並みのポリフェノールやレモンの4倍というビタミンCがある栄養価の高い食材にもなる。

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葉酸豊富な「オカワカメ」だった

2019-09-27 13:27:27 | 野菜・果樹

 知り合いから以前いただいたいくつかの苗のうちの一つの苗がどんどん大きくなった。野菜らしいとは思いながらもこの苗は何者かを聞かないまま現在まで来てしまった。葉を見るとツルムラサキの仲間であるのがわかる。

            

 調べてみると、やはりツルムラサキに似た「オカワカメ」だった。葉っぱはそっくりだった。中国からは「雲南百薬」という名前で長寿の薬草として流布されたようだ。たしかに、主な効能の葉酸には赤血球を輩出する役割にかかわったり、それ以上に妊婦にとっては赤ちゃんの神経管形成に重要な役割を果たすという。葉酸サプリメントも発売されているようだ。 

                      
 さっそく茹でて食べてみる。たしかにワカメのようにも見える。食感はツルムラサキよりくせがない。これなら、そうめんやそばに入れてもうまそうだ。もっと早く気がつけば良かったー。まだ間に合いそうなので野菜ジュースにも活用できるぞ。
          
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イノシシに監視されていた

2019-09-26 21:17:44 | できごと・事件

 朝、裏山の道草山で栗拾いをしていた。するとやっぱり、イノシシが栗をきれいに食べた跡が残っていた。あの栗の棘からどうやって栗を取り出すのだろうか。栗のかけらも残さない完ぺきな食事だ。そこはオイラが寝ている寝室から5mほどの近さだ。それでもイノシシが栗を食べているときの音は聞こえない。それほどに沈着慎重なイノシシなのだ。

        

 草刈りをしているとき、イノシシのアジトを発見。深さ30cmほどの穴が2カ所もあったので家族で住んでいたのかもしれない。穴の上と左右は背の高い草で覆われていた。ちょうどここは、玄関を俯瞰できる場所でもある。つまり、われわれはイノシシに監視されながら生活していたんだ。さいわい、出くわすことはなかったけど。

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ミドリヒョウモンにアサマイチモンジはニラがお好き

2019-09-25 20:40:47 | 生き物
畑のあちこちにニラの花が咲いている。そこへミドリヒョウモンが蜜を吸いに来てなかなか離れない。やってくるヒョウモンチョウの多くはミドリヒョウモンが多い。
   
 紋が大きいのはメス。ツマグロヒョウモンのオスは地の褐色が鮮やかだが、ミドリヒョウモンの地の色はややくすんだ地味な色。

   
 ニラの花にやってきたもう一頭の蝶は、アサマイチモンジだった。似たそっくりさんは「イチモンジ」だが、赤丸内の白紋がないか不鮮明。アサマイチモンジ♀は上の白紋がはっきりしている。 メスグロヒョウモンの♀もイチモンジに似た紋でなかなか止まってくれない。ルリタテハも紋はそっくりだが、紋の色が青なのでこれはわかりやすい。
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暗黒のかなたの光明

2019-09-24 20:28:42 | 読書

 「もし自分が失明したら生きる望みはなくなっちゃうよなー」というようなことをひょいと思うことがある。そんなとき、日本の文化人類学の先駆者の梅棹忠夫さんが64歳(1986年)で失明したことを知る。国立民族学博物館の創立にかかわり、1974年初代館長に就任してからまもなくの突然の原因不明の失明だった。そのあらましを口述筆記であらわしたのが『夜はまだあけぬか』(講談社文庫、1995.1)だった。

 梅棹忠夫と言えば、国語の教科書に「モゴール族探検記」から抜粋した平易な文章があったのをなんとなく記憶しているが、中身は覚えていない。氏は闘病・リハビリを続けながらも自らの著作を次々発刊していく。その過程は驚嘆という言葉しか浮かばない。普通だったら、暗黒の世界に精神的に追い込まれて自暴自棄になるか、死を選ぶかしかないようにも思える。そこを梅棹さんは学者らしく自分が置かれた境遇を受け入れつつ、周りの人の援助も糧として、自らの著作の「知的生産」を実現していく。

  

 打つ手なしの退院だったが、梅棹さんを精神的・実務的に支えたのは妻であり、職場の同僚でもあった。そしてそれ以上に、自分の著作をまとめていくという見えないなりの作業が本人を救ったのではないかと思う。

 わが人生は終わったかと漆黒の闇の中でも「目は見えなくても、いろいろやってみると道はひらけてくるものである」という境地に達する。さらに「さいわいなことにわたしの精神は比較的バランスをうしなうこともなく、病状とともにいまは安定している。また、目以外はしごく健康である。以前にもまして、気力の充実を感じている」と言い切る。

 この精神力は、若いときに登山に明け暮れ、辺境の見知らぬ外国へ調査に行くパワーに裏付けられたものを感じる。西洋と東洋という分類にも異議申し立てを提起したような稀代の世界的学者の面魂がここにあった。

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引きこもり侍が引越奉行に!

2019-09-23 12:17:40 | アート・文化

 実話を基にした映画「引っ越し大名」(犬童一心監督)を観る。参勤交代より経費も労力もかかるという、江戸時代にあった国替え=転封の悲哀をコメディにした物語だ。引きこもりの侍から引越奉行になっていく過程・成長を星野源が見事に演じる。 実話の「引っ越し大名」のあだ名がある松平直矩(ナオノリ)は7回も国替えしたという。そうした苦境実話を基にして、監督はそれをアイディアと人間力とで乗り切る娯楽時代劇にしている。

       

 「引越は'戦’でござる」という台詞にあるごとく、失敗すれば切腹ものだった。幕府は、外様大名の勢力削減や親藩・譜代による要衝地治安対策として国替えを実施した。国替えには今の経費に換算すれば15億円はかかるという。したがって、大名は莫大な経費と労力を負担しなければならない。

 
 そうした困難を「引越歌」を踊りながら道中を行列したり(振付は野村萬斎)、引っ越しのノウハウを古文書の手引きで解決したり(姉さん女房的な高畑充希)、曲者を追い払ったりして(豪胆な高橋一生)、愚直に困窮を生き延びていく。それは現代のサラーリーマン社会の閉塞を打ち破るヒントに満ち満ちている。
   最後に、リストラされて帰農した武士も合流してともに農的暮らしを始めるのも現代的示唆に富んだものだった。

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咲き出した曼殊沙華はアゲハのオアシスだった

2019-09-22 19:02:31 | 生き物

 畑の際にある曼殊沙華。昨日から急に開花し出した花にさっそくアゲハがやってきた。翅の表面がジャコウアゲハに似ていたので、ひょっとするととカメラに納める。しかし、同定のかなめである尾状突起が欠損している。これはかなりたそがれた蝶には違いない。仕方がないので、斑紋を見ていくと、どうやら「オナガアゲハ」のメスであることにたどり着く。

 

 そのうちに、斑紋は目立たないが後翅前縁に白い帯があるオスもやってきた。こちらも尾状突起が欠落していた。一時は3頭のオナガアゲハが一緒だった。晩夏らしく、夏の蝶はいよいよ大団円を迎えようとしているのだろうか。

 

 そしてなんと、同じ場所に「ミヤマカラスアゲハ♀」が休憩にやってきた。こちらも後翅の半分が欠落していた。近づいても逃げないくらい衰弱していた。カラスアゲハは昨年確認できたが、ミヤマカラスアゲハは初めて確認できた。ちなみに、彼女たちを見とれているとき、突然白色紋の目立つ「ナガサキアゲハ」が近くを通り過ぎたのを目撃。これは幻想かと一瞬のシーンを記憶からなんども引き出す。というのも、直前で図鑑でアゲハ関連を検索していたから間違いないはずだが。

 曼殊沙華が貴重なアゲハの最後?のオアシスになっていたように思えた。和宮様が周りの雑草を草刈りして曼殊沙華の若い芽を陽に当てた行為が、昆虫たちのオアシスになったのを見届けることとなった。

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あわてて栗の樹の周りを草刈りする

2019-09-21 20:08:18 | できごと・事件

 最近、夜になるとときどき屋根を叩く音が響く。和宮様が「間者かもしれないので調べるのじゃ」との指示が出たので、さっそく現場らしき周辺を調査する。すると、庭の隅に栗やイガが落ちていた。原因はこれだったか、とあわてて栗の樹の周りを草刈りすることとなった。

 

 一日ではできないので翌日も草刈りを続行する。そこでわかったことは、栗は15日ころから落下し出して、とっくにイノシシが食べ始めていたということだった。イノシシは食べる場所を決めていて食べ終わったイガや栗皮が10個以上も集中していたところもあった。

         

  それでも山のあちこちに残された栗を確保する。これは人間用のものにする。夜から明け方までに落ちた栗はイノシシ優先とする、という紳士協定を暗黙の了解とする。また、3本の栗の樹のうち1本は枯れてしまったので収穫は以前より激減した。でも、ほどほどがいいというのが自然の摂理なので現状は受け入れることにする。

  

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