フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

revise

2016-05-02 08:44:00 | Weblog
庭の木を切ったヤツを玄関前の通路に放置してたらピンポンと胡散臭いオッサンが来て「お宅に100歳の人がいると思ってこの木を処分できないのかと手伝おうと声かけたんです」と言う。オレを見て「若い人がいたんですね」とビックリ顔。「えっ100歳?」「以前ここに100歳という看板があったのを見ましたんで」ムムム怪しいヤツ。こんな路地に入り込むとは。「ああ、あれね。あれは、親父の生誕100年を家族で祝ってたんだよ」「100歳の人がいるかと思って」「ボランティアなの?」「ええ、まぁ、キリスト教の教会行ってるもんですから」とペラペラと自分のことを話して帰ろうとしない。怪しいヤツ。これは、騙しの入門編のテクニック。こう見えてもオレはいろんな奴に対応して修羅場をくぐって来てんだぞバカヤロー。と適当にさばいて追い返す。「この木はもっと小さく切った方がいいですよ。」と捨て台詞。大きなお世話だバカヤロー。と思いながら姿、人相を記憶する。スケッチできるくらいの粗さで。生誕100年はこの正月に親父の肖像画を描いて大きいイーゼルに乗せて玄関前に飾っておいたものだ。これを見た人は近所のおばさんたちと姉一家と郵便屋さんくらいのものだと思っていたら知らない奴も見てたんだ。この辺も油断ならなくなってきたと実感。独居老人を狙った詐欺っていうのも世間では多いからね。ご用心だ。ここは限界集落みたなもんだから。ただの親切な男かも知れなかったけれど用心にこしたことはない。オレを見て「ダメだこりゃ」と向こうが修正したようにオレも美味しいエサを与えないように放っておいた木を小さく切って袋に詰めて片付けた。おかげで玄関前がさっぱりした。なぜ放っておいたかと言うと大きい木が多かったからなんか彫刻できないかなと思ってたからだ。勿論、彫刻できそうな木はまだとってあるけどね。木を片付けていたら海老根蘭が咲いていた。もう盛りは過ぎていたけど可愛い花

汗だくになって木を小さく切って疲れたなと思ったときに目にする花。いいもんだね。
コメント
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