toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

金鯱の夢

2011年12月31日 | 読書日記
大好きな作家の一人、清水義範の作品。

ずいぶん前に一度読んだけど、たまたま手元に未読の本が無くなった(上巻だけ・・と言うよな物は何冊か有るけど、揃ってから読むことにしている)ので再読。
読んでいてなんとなく記憶に有る部分も有るけれど、ほとんど忘れていたのではじめて読むような感じだった。

ストーリーは豊臣秀吉に秀頼の上に秀正という子供が居て、秀吉亡き後彼が名古屋に幕府を開くというもの。
明治維新までの江戸時代ならぬ「名古屋時代」の出来事などが、パロディとなっていろいろ登場する。
歴史に余り興味が無く元の出来事や登場人物を良く知らないので、作者の意図の半分も理解できていないかもしれないけど、そこは清水義文、そういう私でも充分楽しめました。
歴史に詳しく元の話を知っている人にはきっと何十倍も楽しむことができる一冊だと思います。

最後は一般用と愛知県民用の2種類の結末が用意されているけれど、ここも当時の状況を良く理解している人なら2倍楽しめるようになってます。


集英社文庫 定価505円
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Fake

2011年12月17日 | 読書日記
5月23日に書いた「交渉人」と同じ五十嵐貴久の作品。

交渉人が面白かったので期待して読み始めた。
思った通り、はらはらドキドキのストーリー。
解説に寄ると「コンゲーム」と言うらしいが、一言で言えば詐欺師同士のだましあい。

物語の展開もテンポ良く進んでいくのだけど何故か、途中で止まらなくなる・・と言うことは無くて、平気で中断できてしまう。
作者が宮部みゆきだったら一気に読んでしまうところだろうけど、どうしてでしょう。
だからと言って、決して詰まらない訳でなく、最後にどんでん返しの仕掛けもあるし、最後の最後には・・・
というわけで、お勧めかどうかは良く分かりません。。


幻冬社文庫 定価762円
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流星ワゴン

2011年12月04日 | 読書日記
直木賞作家の重松清の受賞直後の作品。


世の中が嫌になり、死にたくなった男が過去の分岐点となった日に戻り、真実を知る。
それによって・・・・と言う物語。

状況の設定が斬新で、どうにでも展開できるのに、割と当たり前なストーリーでちょっともったいない。
折角のユニークな設定なんだから、もうちょっとひねって欲しかったなぁ・・
そこが非常に残念なところだけど、小説としては良くできていて、「本の雑誌」で年間ベスト1になっただけのことは有ります。
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