toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「森があふれる」 彩瀬まる

2019年08月26日 | 読書日記
編集者の目の前で植物の種を食べていた作家の妻がやがて発芽して成長して森になった。
三崎亜記のような設定で興味が湧く。

章毎に主人公を変えながら、物語が進んでいく。
肝心の森に関しては最初の章で完成してからは、ほとんど成長しない。

物語が進むうちに観念的に変わって行って、最後は「一体何なの?」
設定が生かし切れていなくて残念な作品。





河出書房新社
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「烈風ただなか」 あさのあつこ

2019年08月25日 | 読書日記
知らなかったけれど、「薫風ただなか」という作品の続編でした。
「薫風ただなか」は読んでいませんが、特に差し支えありません。
過去の話として、(おそらく)「薫風ただなか」で語られた内容が登場し、詳しい内容は良く分からないけれど、なんとなく「そんな事が有ったのね。。」と思い流して読んでも何の問題も有りません。

最初の章は説明みたいな話がダラダラ続いて挫けそうになりますが、第2章で事件が起きてから俄然面白くなります。
消えた死体事件、その死体を発見した老人の水死事件、そして弘太朗の婚約者八千代の新吾に対する不可解な態度・・・。
その上謎だらけの父親、兵馬之介。
その後、謎解きミステリーの展開になって行くが、主人公の新吾の心理描写がやたらに多い気がする。と言うより、新吾の心理描写で物語が進んでいく感じ。

次の事件が起たことにより八千代の告白が有り、これで事件が一気に解決に向かう。
新吾と兵馬之介との最後の対話ですべての謎が明らかになって、物語も次の展開に進む。
新吾と兵馬之介はそれぞれの道を歩みだしたところで終わるが続編が有るのかな??





角川書店
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「鼠草紙」 佐伯泰英

2019年08月19日 | 読書日記
新酔いどれ小籐次第13巻

小籐次一家が篠山に向かう。
行きも帰りも道中の話は殆どなく篠山での話が中心。

小籐次が居ない久慈屋の店先の小籐次人形に浄財が集まるという話はもうギャグの世界。
そこまで大げさに書かなくても・・・
その分、道中記を少しでも書いて欲しかった。

お鈴が仲間になってこれからどんな活躍するのか。。。





文春文庫
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「夏の雪」 佐伯泰英

2019年08月17日 | 読書日記
新酔いどれ小籐次の12巻。

いきなり江戸城に行くところから話が始まり、成り行で両国の花火大会で花火をあげるメーンストーリーに加えて、成田屋の頼みで悪徳役人を始末するサイドストーリが入る。
どうにもまとまりのない一巻。

次巻では家族3人での旅。








文春文庫
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「5分後に意外な結末ex アクアマリンからあふれる涙」 桃戸ハル編

2019年08月12日 | 読書日記
以前「5分後に恋の結末 解けない謎と放課後の密談」を読んだ。
その本の著者には、橘つばさと桃戸ハルと言う二人がクレジットされていた。
比較的面白い話と月並みな話が有ったので、どっちかが面白い話を書いて、もう一人が月並みな話を書いていると思ったけれど、この本は作品ごとに作者名が入っているので、その時の謎が解けた気がする。
この本に収録されている作品の作者は多数いるけれど、やっぱり面白い話とそれほどでもない話が混在してる。
その中であまり面白くないと思った話は、全部じゃないけど大抵は橘つばさ作だった。
どうも橘つばさと言う人と私の相性はあまりよくないようで・・・。
ただ「事故物件」だけは悪くなかったけど。。

比較的出来の良い話と、そうでもないものの玉石混交(正しくは玉石混淆と言うらしけど)。
途中で結末が分かってしまったり(落語や古典が元だったり)、全くつまらない結末だったりする話が大半だけど、たまに良いなと思えるものも有るから、侮れない・・・。
中では人情噺の越智屋ノマの「間違えた死神」が一番良かったかな。

こういう本を読むと星新一の偉大さが改めて分かる気がする。
UK名義の作品は星新一を連想させるものが多い気がした。

このようにアンソロジーにする意味が良く分からない。
それぞれの作家が自分名義で出版しない理由が何かあるのか??



Gakken
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「悩み部」の復活と、その証明。 麻希一樹

2019年08月11日 | 読書日記
「悩み部」こと「悩み解決同好会」。
設定も登場人物も個性的て、それだけで楽しい。

連作短編集になっていて、最初のうちは良くある高校生のライトコミックみたいな感じで進んでいくけれど、後半俄然面白くなっていく。
それだけにありきたりな前半が残念。

シリーズものらしいけど、タイトルの「復活と、その証明。」の意味が不明。





Gakken
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「がんばっていきまっしょい」 敷村良子

2019年08月07日 | 読書日記
無謀にも来月諏訪湖で開催されるレガッタに出場することになり、毎週末に高校のクラスマッチ以来競技用のボートを練習で漕いでいる。
釣りの時に乗るボートとは全く違うので分からない事ばかりで、ネットで色々検索していて偶然見つけたのがこの本。
早速入手して読んでみた。

内容は地方の女子高生がボート部で活動する物語。
主人公の通う高校の様子が私の出身校とよく似ていて(もちろん違うところも多いけど)なんとなく懐かしい。
伝統の有る公立の進学校と言うのはどこも同じような校風なのかな??

ボートの練習の場面は、完全にアルアル。
使う用語やスタートのやり方とかが違うけど、読んでいて「そうそう」と思うことばかり。
ただ、専門用語やテクニックの説明があまりなく使われているから、ボート競技になじみのない人はちょっと分かりにくいかも。。。

「千本漕ぎ」という言葉が出てくるけど、30本も漕げばもうへとへとのオジサンチームには信じられない・・(笑)。
地方予選を突破して、これから全国大会と言うところで終わってしまい「あれ・・・」と思ったら、同録の「イージー・オール」が続編になっていた。

うちのチームはまだコックスがしっかり決まってないからヒメにやって欲しいな。。




幻冬舎文庫
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