toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「みつばの泉ちゃん」 小野寺史宜

2023年05月31日 | 読書日記

「みつばの郵便屋さん」のスピンアウト。
そこに登場する泉の小学生時代から出産までの半生記。

ちょっと変わった構成で、結婚式までは、小学生時代は近所のお姉さん、中学生時代は同級生・・・と言った感じで彼女の周りにいた人の視点で書かれている。
結婚式以降は短いけれど泉自身の一人称。
ただ視点となる人が変わっているのに、何故かみんな性格が同じで同じような会話ばかりしてる。
折角の凝った構成が生かし切れていない感じ。

また書き下ろしなのに、過去の出来事が繰り返し書かれている。
連載ならまだしも・・・。
それが無ければ満点上げても良かったのに。

 

 

2023.5.15

ポプラ社

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「ロールキャベツ」 森沢明夫

2023年05月30日 | 読書日記

いかにも森沢明夫らしい小説。
ストーリもキャラ設定も森沢明夫。
良い人しか登場しないので安心して読める。
森沢明夫にはこういう小説だけを書いて欲しい。

作者があとがきで書いている通り彼等のその後も、かもめ亭のその後も気になる。

 

 

 

 

2023.5.31

徳間書店

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「聖なる黒夜」 柴田よしき

2023年05月29日 | 読書日記

「所轄刑事・麻生龍太郎」のシリーズの前編。

 

長かった。敦さ40mm、しかも2段組。普通の本なら4冊分。
無駄に長い。ここまで長くする必要は無いって。
「RIKO」シリーズのスピンアウトとして、登場人物の背景を描きたいというところは有ったかもしれないけれど、半分以下の長さになるし、その方が面白さは倍増する。

現在の物語の間に過去の出来事が挟まる形式だけれど、これが読みにくいうえに現在の物語の中で詳しく触れられているのでその部分は全く必要ない。
これから読む人は、過去の部分は飛ばして良いですよ(笑)

殺人事件が起き、捜査によって被害者や周辺の過去が徐々に明らかになって行くものの物語自体はなかなか進んでいかない。
少し嫌になりかけてきた真ん中あたりで、突然の展開。
そこから一気に物語が面白くなるかと思いきや、余計なサイドストーリが多すぎる。

男同士のからみの場面は何のために有るのか必要を感じないし、ただ気持ち悪いだけなんだけど。。。これはなんなんだ・・・・?

 

 

2002.10.5

角川書店

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「焼け野の雉」 梶よう子

2023年05月25日 | 読書日記

「ことり屋おけい探鳥双紙」の続編。

と言っても、私はそちらをまだ読んでいないけれど・・・。
でも、説明が至る所に挿入されるので、何となく状況は分かるようにできていて何の問題も無い。

いかにも梶よう子らしく設定がユニークで、この物語は鳥屋の女主人おけいが主人公。
そのおけいは余計なことに首を突っ込みすぎ。
ストーリ展開上の都合もあるだろうけど、黙って通り過ぎれば良いものを・・・と言う場面がちょっと多すぎる。
あと、予定調和の展開だったけれど、最後まで楽しめた。

結衣と長助のキャラが気に入ったんだけど、彼等がまた登場する続編を期待したいところ。

 

 

 

 

2023.5.30

朝日新聞出版

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「ハーベスト」 花里真希

2023年05月23日 | 読書日記

3人の中学生の友情物語。

主人公が母親との関係に悩む場面がちょっと余計な感じがするけれど、それはジュブナイルと言うことで仕方なかったのかな。
それ以外は面白く読めました。

3人と顧問の先生、それに西森の母と祖母のキャラも良い感じだし、ストーリも良かった。

私も母の残してくれた庭の片隅の小さな畑で家庭菜園始めたので、そこも結構共感するところが有った。

 

 

 

 

2023.4.10

KODANSHA

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「おやごころ」 畠中恵

2023年05月22日 | 読書日記

「まんまこと」シリーズと言うか麻の助シリーズというか・・その最新刊。

やたらに事件が起きて無理やり収集させたり、「それって事件なの」と言うような内容だったり・・・。
このシリーズはそろそろマンネリ?

うっかりしてると気づかないうちに場面が変わっていたりして油断ならないのはいつものこと。

 

 

 

 

 

2023.5.10

文藝春秋

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「スクランブル交差点」 佐藤まどか

2023年05月20日 | 読書日記

高校生の青春物語。
留学生がやって来て日常が変わって行くという良く有るパターンのストーリだけど、キャラ設定が良くできていて面白く読めた。

おそらく第1部の評判が良くて、続編として第2部が書かれたんだと思うけど、留学生が帰国した後の物語はイマイチで、ちょっと残念。

TR大は東京理科大、国立D大は電通大でしょうね。

 

 

 

2023.4.17

小学館

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「所轄刑事・麻生龍太郎」 柴田よしき

2023年05月19日 | 読書日記
タイトル通りの主人公の連作短編集。
麻生太郎は「みぞうゆう」の人だけど、麻生龍太郎は所轄刑事。

どの作品も面白いんだけど、謎解きミステリとしては問題だらけ。
事件が発覚したとたんに結果が読めたり、無理があり過ぎたり・・。
最後の2篇は、かろうじて及第点と言った感じ。

ストーリとは関係無い主人公の私生活が、合間に意味も無く描かれているのは、「RIKO」シリーズのスピンアウトだからかな。。




2007.1.30
新潮社
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「草原のコック・オー・ヴァン」 柴田よしき

2023年05月16日 | 読書日記
「風のベーコンサンド」の続編。

面白かったんだけど、サイドストーリ的な話を詰め込み過ぎて、最後に無理やりまとめた感じ。
ラストがちょっと残念。
続編を期待したい。




2018.9.30
文藝春秋
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「ヘパイストスの侍女」 白木健嗣

2023年05月15日 | 読書日記
ストーリは面白いし、登場人物のキャラ設定も良くできていて、安心して読み進められる。

細かいところで色々突っ込みどころが有るけれど、それは置いておいて重要な事項で、一ノ瀬のビデオで吃音が無いことは読んでるときにまず違和感を覚えたのに上井手がすぐに気づかないのは不自然。
それまに散々伏線が有ったから、読者は全員そう思ったはず。

他にもマリスも含めて登場人物達の言葉遣いのおかしさが気になって仕方なかった。
子どもならともかく、一流企業に勤める社会人で初対面の人に対して、そんな口の利き方する人は居ない。

あと、斎藤の目線で語られていたと思ったら、次の文章では前之園の視点に変わっていたりというような整合性が取れていない箇所が多すぎ。
ちゃんと校正して欲しかった。

========= ここからネタバレ ========
個人的にデジタルサイネージの開発業務を数年間担当したことが有って、事故現場にLED看板が有ったことに最初から興味を持っていて、終盤にはこれがトリックだろうと確信していた。
ただ、それを認識したため停止したとするならそのログが残るはず。
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「夏が破れる」 新庄耕

2023年05月13日 | 読書日記
読まなきゃよかった。

意味不明な短いプロローグが終わると、その後は最低な男に虐待される少年の物語。
折角逃げ出すことができたのに、保護された警察は何故か男の味方という理不尽さ。
そして、追い打ちをかけるような、救いようのないラスト。






2022.4.30
小学館
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「風のベーコンサンド」 柴田よしき

2023年05月10日 | 読書日記
マイブーム中の柴田よしき作品。

二番煎じどころかN番煎じの設定だけど、女性が自分の店を持つというシチュエーションは作家にとって魅力的なのかな?
中断していて、途中から読み始めたときなど、他の小説と混乱しかけたことも・・・。

ちょっと思わせぶりな書き方が気に入らない部分も有ったりしたけど、最後まで楽しく読めました。
まだこのブームは続きそう。





2014.12.15
文藝春秋
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「花咲小路二丁目の寫眞館」 小路幸也

2023年05月08日 | 読書日記
「花咲小路」シリーズの第7弾。
と言ってもこのシリーズは、舞台が同じ(たまに登場人物がかぶる)というだけで、話は繋がっていないんだけど・・。

今回はシリーズ初のSFファンタジで、過去にタイムスリップする話。
残念ながら、期待していたほどには面白くなかった。




2022.2.14
ポプラ社
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「ねこ町駅前商店街日々便り」 柴田よしき

2023年05月07日 | 読書日記
寂れた商店街を再生させるプロジェクトの話。
荻原浩の「花のさくら通り」をはじめ、良く有るテーマ。
この手の話はご都合主義で物語が進みがちで、これもかなりご都合主義ではあるけれど、それほど気にならない。

タイトルからも想像できる通り、村山早紀の「百貨の魔法」と同じく不思議な力を持っている一匹のネコが絡んでくる。
ネコ好きにはたまらないかも。

もしかしたら柴田よしきって好きかも・・・。







2017.11.20
祥伝社
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「せき超えぬ」 西條奈加

2023年05月05日 | 読書日記
西條奈加に間違いはない。
これも素晴らしい作品。

箱根の関所の役人が主人公の友情物語。
ちょっと出来過ぎなところも有るけれど、お勧めの一冊。






2019.11.10
新潮社
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