toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「北宇治高校の吹奏楽部日誌」 武田綾乃

2022年06月30日 | 読書日記
響け! ユーフォニアムのスピンオフ中編作品(3と第2楽章の間の出来事)2篇と、3までのシリーズおよび立華高校編のガイドブック。

中編2篇は3の続きの作品としてそのまま違和感なく読める。
著者のインタビューは裏話が色々聞けて楽しい。
結構行き当たりばったりで書いていたんですね。
細かいところで破綻が有っても温かく見守りたいと思います(笑)。

オザワ部長のページは無くても良かったかも・・・。




宝島社文庫
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「再開」 横関大

2022年06月30日 | 読書日記
主人公の4人の幼馴染のそれぞれの視点でストーリが進行するスタイルだし、合間に23年前の出来事も入ってくるけれど、文章に変な凝り方をしていないのでパラグラフが変わったときにすぐにその状況が分かりすんなり読める。
少なくともこの中の一人は嘘をついているのだけど、このスタイルのせいで信じられるのが誰だか分からず、ちょっとイライラしてしまう。
結果的には全員がそれぞれ隠し事をしていたので絶対的な正義の視点では書けなかったんだろうけど・・・。

最後には現在進行形の事件の捜査の中で、23年前の未解決事件を必要に追い続ける刑事の動機も分かってすっきり。




講談社
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「ふたりみち」 山本幸久

2022年06月28日 | 読書日記
山本幸久のイメージがかなり変わった。
こういう小説も書くんですね。

ドタバタ小説になる寸前でとどまって、物語が進むに連れて人情噺になって行き、感動で終わる・・・という内容。
ありえない設定ではあるけれど、縁の活躍が素晴らしい。

二人で世界中を旅する続編が読みたい。。





角川書店
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「魚食え!コノヤロー!!!」 森田釣竿

2022年06月26日 | 読書日記
魚愛にあふれた著者の気持ちが熱く伝わる一冊。

ムック本のような作りで、写真が豊富で分かり易いレイアウトになっているので読みやすくて数時間で読めてしまう。
でも、内容は濃くて大作を読み終わったような充実感。

元々釣り好きで魚をさばいて食べる機会が多い私だけど、流石さかな屋さんは知らない食べ方や捨ててた部分の食べ方を紹介してくれているので、次に釣れたときの参考になるだけでなく、すぐに釣りに行きたくなってしまった。

個人的には第1章のさばき方のテクニックと料理方法をもっといろんなさかなについても紹介して欲しかった。
サメも良いけれど、アジやサバ・イワシ・イカ類なんかの料理する機会の多い魚も扱ってくれたらうれしいんだけど。。。
ただ、カツオをさばいている咥えタバコ(に見えるだけ?)の写真はいただけない。

第2章は著者の魚に対する思い入れが伝わってくる。
ここを読むと、泉銀に魚を買いに行きたくなるけど、ちょっと遠いか・・・。





時事通信社
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「ランチのアッコちゃん」 柚木麻子

2022年06月26日 | 読書日記
OLが主人公の4話の短編集。
最初の2話は連作になっている。
後半2作は前半の2作とは無関係な話だけど、前半2作の登場人物がモブキャストでチラッと東欧する演出が有る。

柚木麻子は前に読んだ「さらさら流る」がイマイチだったから期待していなかったけれど、これはかなり良かった。
駄目OLが、実はそんなに駄目じゃない位だよ・・、というお話し。





双葉社
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「マスクと黒板」 濱野京子

2022年06月25日 | 読書日記
コロナ過で進級した中学2年生の物語。
つまらなくはないけれど、何が言いたいのか最後まで良く分からなかった。
長さのわりに個性的な登場人物が多く登場しすぎて散漫になってしまった感じ。
一人ひとりを丁寧に描いてくれたら良かったかも。




講談社
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「ナイトシフト」 香納諒一

2022年06月24日 | 読書日記
私にとって香納諒一はあまり当たりが無かった作家だけど、これは当たり。
どの作品も登場人物が私の許容範囲を超えた異常人間ばかりだったけど、ここに登場した人達は一応みんな行動原理が理解できた。

一晩の出来事が小説になっているため同時にいくつもの事件が起きるので、それぞれの出来事が時間の流れに沿って細切れになって書かれている。
場面と登場人物が変わるたびにこの人誰だっけ状態で戸惑ってしまう。
ちょっと御無沙汰していた話が久しぶりに登場したときは、前の場面を探して読み返さないと分からない。
この作者の作品は場面展開の際、凝りすぎて分かりにくい傾向があるのでこういう構成の場合読むのが大変。

そんなこんなでなかなか先に進まなかったりするけれど、徐々に一つに収束して行き、伏線も回収され無事に物語も終わる。
ちょっと取って付けたようなところも有ったりして惜しい。

ところで、187ページ2行目のタクシーの後部ガラスから見えたのは金木ではなく津川の間違い。





祥伝社
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「ダンシング玉入れ」 中山可穂

2022年06月22日 | 読書日記
表紙のイラストとタイトルから勝手にドタバタ小説かと思って読み始めたら、意外にもハードボイルド。
宝塚(というより芸能界)に興味が無いから読むのを止めようかと思ったけれど、どっこい結構面白く最後まで一気に読んでしまった。
ただ、依頼主は想像した通り・・・、と言うより他に考えようなないともうけど。。

最後にコリオレイナスは目を閉じたんだと思うよ。
瞳は閉じられないからね・・・。




河出書房新社
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「桜風堂夢ものがたり」 村山早紀

2022年06月21日 | 読書日記
「星をつなぐ手」に続く「桜風堂ものがたり」シリーズの続編かと思ったら、スピンアウトだった。
著者があとがきに書いているように本編と違ってファンタジーの4話の短編集になっている。

第1話は比較的面白く読めたけれど、第2話と第3話は主人公が代わっただけで同じネタで最後の話は種明かし的な内容でいずれもイマイチ。
本編が良い作品だけにちょっともったいない。。




PHP研究所
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「星をつなぐ手」 村山早紀

2022年06月19日 | 読書日記
「桜風堂ものがたり」を読んだのは出版されてすぐの2016年10月08日。
多分、それがはじめての村山早紀作品だったと思う。
その時、

主人公が描いていた表紙のようなカフェを併設した本屋さんをはじめて、本当の「桜風堂ものがたり」が続編で読めれば良いけど・・・。

と書いていたけれど、続編が出たのは知らず4年近くたってようやく気付いて読むことができた。
いつも以上にご都合主義展開だけど、やっぱり素晴らしい小説でした。
ところで、桜風堂ってカフェが併設されているんじゃなかった??

あとがきに、この本が完結編と書いてあるけれど、次が出てることは知っている(笑)。




PHP研究所
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「思い出のコロッケ」 諸田玲子

2022年06月17日 | 読書日記
短編小説集。
どれもなんだか中途半端で、完成度が低い印象。
この人はやっぱり時代小説が良いな。。




新潮社
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「食堂メッシタ」 山口恵以子

2022年06月16日 | 読書日記
イタリアンレストラン「メッシタ」を経営する満希が、料理人になったきっかけからメッシタを閉まるまでの物語。
本格的なイタリアンなんて食べたことない私にはカタカナの料理はほとんど想像もつかないものだったけど、ストーリを理解するには何の問題も無かった。
閉店の日に満希ゆかりの人達がやって来るけれど、角川春樹が一番早い時間にやってきて赤飯を差し入れたとあり、かなり違和感が有ったのでちょっと調べてみたら、鈴木美樹というモデルが居たようです。





角川春樹事務所
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「小さな理由」 森浩美

2022年06月15日 | 読書日記
「家族の言い訳」「こちらの事情(未読)」に続いて家族シリーズの3作目ということ。
4作目の「家族の分け前」はつい先日読んでしまったけれど、連作短編集というわけではなくそれぞれが独立した話なのでどういう順番で読んでも何の問題も無い。

家族が舞台で予定調和のラストで読後感が暖かいという短編集だけど、続けて読むとおなか一杯になってしまう。
半年くらい経って忘れかけた頃に読むのが良いかも。。

未読の「こちらの事情」は年末くらいに読もう。




双葉社
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「燃える波」 村山由佳

2022年06月13日 | 読書日記
先日読んだ小手鞠るいほどじゃなけど、これも読むんじゃなかった・・・と思う小説でした。
主人公も、その夫も夫の家族も行動原理が理解できない。
ただ彼女の周りにいる人たちがまともの人達で、そこが「情事と事情」と比べて良かったのかも。

ところでラジオは事前収録なんだから、2回分収録すれば良いだけだと思うんだけど・・・。




中央公論新社
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「狂う潮」 佐伯泰英

2022年06月11日 | 読書日記
「新酔いどれ小籐次」第23巻。

参勤交代に同道させられた理由がどうも森藩の御家騒動らしいと見えてくる。
大団円に向けての繋ぎの巻と言った位置づけ。
来月6日の後、8月3日刊行で終わりとのこと・・・。

ところで淀川で覆ってきた薙刀担ぎは、野分で船が停泊していなかったらどうしていたんだろう??
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