toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「わたし、探偵になっちゃいました」 オーサキ・コー

2021年04月27日 | 読書日記
良く分からない本でした。

探偵の本では無くて、著者が探偵になるまでの半生を脚色を加えつつ書いた本らしい。

著者の拘りなのか、漫画(多分)からの引用が多くて、注釈は有るものの知らない人にはイマイチ良く分からない。
漫画の登場人物名をあだ名にしている登場人物が多いけれど、原作を知っている人はピンと来るんだろうか?

職業を転々として、最終的に探偵になるわけだけど、その間の出来事について根本の部分の説明が無かったりするので、何がどうしたのか分からなく、結局何だったんだろうという状態。
最初のうちは何度も読み返して何とか理解しようと努力したけれど、やっぱり分からなくて途中からは理解することを放棄した。
ただ、波乱万丈で色々有ったことだけは理解できた。

もう少し背景や状況を丁寧に説明して、ひたすらドタバタ風に書いている出来事も分かり易く書いてくれたら大変さも良く分かったと思うけれど、正直何か起きたのか、それに対して何をしたのか、その結果どうなったのかというところが分かりませんでした。

何となく面白そうな本だな・・、と期待して読んだんだけど、ちょっと残念でした。





幻冬舎
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「前夜」 森晶麿

2021年04月25日 | 読書日記
今まで森晶麿は全部外れだったので、もう読むのを止めようと思っていたけれど、うっかり手に取ってしまったら、期待に反して意外にも(?)なかなか面白い。
ちょっと受け付けない部分も有るけれど、気にしないようにして最後まで読んだが、謎解きのお粗末さにひっくり返った。
こんなファンタジーの世界を後付けで出して来たら、どんな不可能なトリックも有りになる。
また最後の取って付けた後日譚の説明も蛇足。

やっぱりこの人は合いません。






光文社
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「警視庁科学捜査官」 服藤恵三

2021年04月21日 | 読書日記
科学捜査官の立場から事件を解決する小説かと思ったら、科学捜査官だった著者の回顧録でした。
実際の事件を科学的に解析して解決に導いた話も有るけれど、半分は著者の自慢話。




文藝春秋
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「救急患者X」 麻生幾

2021年04月19日 | 読書日記
病院を舞台にしたミステリーなのかと思って読んでいくと段々怪しくなる。

高度救命救急センターに3人の身元不明な女性が次々と運ばれて来、それにともない不可解な出来事が起こりホラーテイストな展開になって行く。
終盤になって権力闘争の背景が発覚したりしてミステリーの謎解きが始まっていくけれど、合理的な理由が明かされないまま刑事がどんどん解決していく上、最終的にすべての謎が解けることなく終わてしまい、風呂敷を広げたはいいけれどどうにもならずに放ったらかし・・・というどうにも中途半端な感じ。




幻冬舎
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「セブンズ!」 五十嵐貴久

2021年04月17日 | 読書日記
五十嵐貴久に外れが無いことは分かっていたけれど、これもやられた。

前半は対立していたメンバーが徐々に心を開いてまとまって行き、最後は試合に臨み今一歩で終わるというこの手の物語では全く予定調和の展開だけど、色付けは流石五十嵐貴久。
見事に感動の物語に仕上げている。

ただプレイングマネージャの浩子の言葉使いが不自然すぎる。
男の監督だっていつもこんな命令調でしゃべらないでしょう。。。





角川書店
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「きのうの影踏み」 辻村深月

2021年04月16日 | 読書日記
ホラーテイストの短編集。

「私の町の占い師」は小説じゃなくてフィクション?
それ以外はどれも辻村深月らしい作品。

「タイムリミット」は「冷たい校舎の時は止まる」の発想の原点かも。。

「噂地図」のオチは習作。
でもネット以外のテレビや雑誌はどうなるんでしょう・・・。

最後の「七つのカップ」が一番良かったかな。
読んだ後も謎だらけのままだけど。。





角川書店
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「三兄弟の僕らは」 小路幸也

2021年04月14日 | 読書日記
三兄弟の両親が事故で亡くなってしまう。
唯一の係累である母方の祖母が北海道からやって来て、しばらく一緒に暮らして三兄弟の面倒を見ることになる。
そこから小路幸也らしくない、平凡な話がしばらく続き飽きてきたところで突然の展開。
亡くなった父親に不倫関係の母娘がいることが発覚する。
突然妹ができた三兄弟たちはどうするのか・・・。

状況は全く違うけれど、私もある日突然妹と弟が現れた経験が有るので、この兄妹達の気持ちは良く分かって応援したくなった。




PHP
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「眠れる獅子を起こす グランドセイコー復活物語」 梅本宏彦

2021年04月13日 | 読書日記
グランドセイコーの売り上げを伸ばした経験を例にしたビジネス書。

グランドセイコーのプロジェクトX・開発物語かと思って読んだら、発売以来売り上げが低迷している商品を売れるようにしたという内容。
エンジニアとしてデベロップメントストーリには興味あるけれど、マーケティングの話はちょっとがっかり。
でも、それなりに成功物語として面白く読めた。

ただ、私がこう指示して、現場が動いて上手く行った。。みたいなことばかりで、簡単に実現したように書いてあるけれど、現場の苦労みたいな話がなく、本人の自慢話ばかりになっているところが興ざめ。
あと、同じことが何度も書いてあるのも読者を馬鹿にしているようで気分が悪い。





Discover
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「再建の神様」 江上剛

2021年04月12日 | 読書日記
経営不振に陥った会津に有る3つの旅館をまとめて再建すると同時に街を活性化しようと努力する人達の物語。

江上剛の小説は事実を脚色してフィクションとドキュメンタリの中間みたいなものが多いけれど、これはフィクション(だと思う)。

単純な再建物語ではなく、再建途上で東北地震と原発事故を絡めて感動的な物語に仕上がっている。
原発事故の影響で再建が困難になるあたりの状況には触れていなくて結果オーライになっているところがちょっと物足りない。




PHP
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「Story for you」 アンソロジー

2021年04月09日 | 読書日記
ショートショートのアンソロジー。
講談社の企画ものらしいけれど、巻末に著者名の入ったカレンダーが載っているだけで特に説明が無いので良く分からない。

半分くらいは聞いたことも無い作家の作品。
残りの半分も何となく本屋さんとかで見た記憶が有る程度で、読んだことのある作家は4分の1くらい。
内容は玉石混交と言ったところ。
作風はもちろん、テーマにも特に統一感が無く、色んなタイプの作品が楽しめる。

浅生鴨(この人は知りませんでした)の「壁の向こうで」が一番良かった。ちょっと星新一っぽい。

特に子供向けと言った内容では無いがすべての漢字にルビが振ってあるのでちょっと邪魔。





講談社
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「本日も晴天なり」 梶よう子

2021年04月05日 | 読書日記
良く有る連作短編の時代小説。
変わったところは設定で、鉄砲同心と言うのははじめてだし、副業でつつじを作っているというのも斬新。

6作からなる短編集で、最初の2篇が登場人物や背景の紹介。
残りの4編で一つの物語と言った感じの構成。

物語として完結した感が有るけれど、新しい展開になって続くんだろうか?







集英社
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