toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「浮遊」 高嶋哲夫

2016年03月31日 | 読書日記
子供の頃に読んだSFに、肉体が死んだときに脳を取り出し、それを人工的に生かした状態でコンピュータに接続して意思の疎通をはかるという話が有ったけれど、これは人工的に生かされてはいるけれどそれだけで意思の疎通はできない状態になった主人公の物語。
かなりグロテスクな状況だけど、生と死を分けるものは何なんだろうと考えさせられる。
高嶋哲夫にはハラハラドキドキの物語を期待していたのだけれど、全く違う話だった。



河出書房新社
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「うめ婆行状記」 宇江佐真理

2016年03月30日 | 読書日記
大店の娘で同心に嫁いだうめが、夫が亡くなってから一人暮らしを始める騒動記。
気ままな生活をしたかったのに頼まれれば嫌とは言えないうめのところには様々な問題が持ち掛けられる。
物語は作者の死によって未完になっていて残念。




朝日新聞出版
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「黄金の犬」 犬飼六岐

2016年03月28日 | 読書日記
大坂冬の陣が終わった直後、真田幸村が雇い入れた、後に真田十勇士と呼ばれる10人の活躍の物語。

次の戦い(夏の陣)に備え、10人は4組に分かれそれぞれ作戦を展開するが、家康の影武者を殺害する作戦は完工されなかったため、10人で再挑戦のため駿府城に向かう。
それぞれが特技を生かして活躍するものの、みんなスーパーマン過ぎて現実味が無い。やっぱりこの手の話は池波正太郎が圧巻かも。。。

経過はともかくストーリーは意外な展開でびっくり。この解釈はかなり面白い。



角川春樹事務所
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「アンバランス」 加藤千恵

2016年03月27日 | 読書日記
不能の夫を持つ主婦日菜子のところに突然夫の浮気相手の女性が訪ねて来るところから物語が始まる。
そんなことで不能になるのか、不能の男がそんなことができるのか・・・・疑問だけど、日菜子の考えも理解できない。

それからどうなるの?というところで終わってしまう。



文藝春秋
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「俺たち!!きゅぴきゅぴQピッツ!!」 涙爽創太

2016年03月25日 | 読書日記
ネットでプレゼントの広告を見かけて応募したら当選したらしく送られてきた本。
本が当たったと喜んで開けてびっくりの表紙(笑)。自分じゃ絶対買わないタイプの本でした。
設定も内容もオジサンの読むようなものじゃないと思いつつ、読んでみたら意外と面白い。
思った通りのドタバタ系で、設定も滅茶苦茶だけどストーリはそれなりにしっかり筋が通っていてオジサンでも楽しく読めました。


電撃文庫
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「擬宝珠のある橋」 宇江佐真理

2016年03月25日 | 読書日記
髪結い伊三次捕物余話シリーズの15巻(多分)。と言っても読んだのはこれが初めて。
良くある時代物の連作短編集で気楽に読める本。

この巻は短編3話に3分の2を占める中編一話の構成になっているが、中編は実質4話に分かれていて、伊三次の妻お文の半生、伊三次が仕える龍之進の半生、伊三次の半生、そして短い龍之進の母いなみの半生(というか過去の出来事)。
さらにおまけに文庫本第10巻の著者自身のあとがき(?)がついていて、シリーズを初めて読む人にも内容が良くわかる一冊。



文藝春秋
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「ようこそ、わが家へ」 池井戸潤

2016年03月24日 | 読書日記
ちょっとした出来事から家が嫌がらせの被害を受けるようになった主人公が、会社では不正を働く営業部長と戦う話。
どちらもそれぞれに面白いし、二編の連作小説した方がすっきりしたのかもしれないけれど、関連の無い話があえて一つの小説になっている。そういう意味では2倍楽しめたのかも・・・。

申し分のない出来だけど、最後の営業部長の半生を振り返る部分は余計です。
それからタイトルも意味不明。



小学館文庫
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「チルドレン」 伊坂幸太郎

2016年03月23日 | 読書日記
変わり者の陣内が何となく問題を解決してしまうという連作短編集。

この手の話はどのように変わっているのか、またどれだけ変わっているのかというようなことが面白さのポイントになる場合が多いと思うけれど、それほど不自然でなくうまくまとまられていたので楽しく読むことができた。



講談社文庫
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「家族の言い訳」 森浩美

2016年03月21日 | 読書日記
絶望の中、あるいはわだかまりや混乱といった状況の主人公に、人とのかかわりにより希望が見えてくるという、森浩美得意のパターンの短編集。
今まで読んだ中ではベストかも。。。



双葉文庫
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「陽気なギャングが地球を回す」 伊坂幸太郎

2016年03月17日 | 読書日記
いかにも伊坂幸太郎らしいナンセンス小説。

特殊な才能を持つ人達の銀行強盗団の話で、ただのドタバタになりかねないところで上手く収まっている。
二転三転の最後は圧巻。
一番面白かったのは「顛末」の説明の②。犯人の告白による退屈な説明。
最後がこれで終わるミステリーがなんと多いことか。。



祥伝社文庫
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「最後の嘘」 五十嵐貴久

2016年03月15日 | 読書日記
「消えた少女」が面白かったのと、読友さん及び著者のお勧めで続編を読みました。
これも意外な展開の連続で最後まで楽しく読めたけれど、後半主人公が何故一人で事件を追い続けるのかという疑問が・・・。
前作の冒頭のチャチャハウスにいたセンセーはそれ以来登場しないけれど元気でいるのだろうか。。。



双葉文庫
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「消えた少女」 五十嵐貴久

2016年03月13日 | 読書日記
荻原浩の「ハードボイルドエッグ」シリーズを参考にしたに違いない(笑)。

副題に「吉祥寺探偵物語」とあるとおり(素人)探偵が事件を解決する話。
偶然いなくなった猫を探したのをきっかけに行方不明の少女を探すことになった男の物語。
「ハードボイルドエッグ」と同じような軽いタッチで物語が進んでいくが、何とも言えないラストにはちょっとびっくり。




双葉文庫
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「海は見えるか」 真山仁

2016年03月11日 | 読書日記
たまたま手に取った本だけど、今日読んだのは全くの偶然。
内容を知らずに読み始めたのだけど、「そして、星の輝く夜が来る」の続編で東北地震のその後の話。

連作短篇集のような感じでそれぞれの章で一つの話になっているが、それぞれ重い内容。
みなみのその後がどうなったのか・・・気になる。



幻冬舎
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「尖閣ゲーム」 青木俊

2016年03月11日 | 読書日記
全く現実性がない荒唐無稽な設定だけど、登場人物が良く描けている上にストーリが抜群に面白くて読み応え充分。
実際の沖縄ではなく、沖縄をモデルにした架空の場所にすれば違和感は無かったかも・・・。
終盤のファンタジックな場面は余計で折角の緊張感が台無しになってしまう。
ここまで盛り上がっているのに呆気ない最後はちょっと惜しい。沖縄が舞台だけにこれ以上の話は書けなかったのかも。



幻冬舎
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「九十九藤」 西條奈加

2016年03月08日 | 読書日記
女性が一人で新しいやり方で口入屋を始める物語。
様々な苦難を周囲の人達に助けられながら乗り越えてハッピーエンドとなる出来過ぎのストーリだけど、サラッと面白く読める。
以前読んだ「ごんたくれ」よりずっと良い。



集英社
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