へんないきもの日記

今日も等身大で…生きてます😁

松本清張を読む♪

2023-12-14 08:08:18 | 本・映画・音楽


【社会派ミステリー】
 松本清張記念館へ行った時に買ってきた一冊の文庫本♪
 ちょいと前までは文庫本の値段は400円〜500円と認識していたが…🙄
 しばらく本を買わないうちに🙄
 なんと倍の900円になっていた😅

 それでもワザワザ買ったのにはワケがある🙄
 北九州市小倉北区に生まれ育った彼が…
 その作品の中に如何に北部九州の風景を交えているか?
 また、その…ワタシも普段から見慣れている風景が…
 作家の手によってどのように表現されているのか?
 そこを"確認"したかったのである🙄


 実はワタシは…
 松本清張の作品を読んだコトが無い😅
 なぜ、避けてきたのか?🙄
 それはたぶん… 
 母が読んでいたからだと思う😅

 母は本好きで…
 特に日本の作家では新田次郎と松本清張が大好きで…
 よくワタシに←まだ小学生のワタシに…
 松本清張のストーリーを聞かせてくれた🙄

 きっと…
 子供心に…
 あの、重々しい雰囲気が嫌でたまらなかったのだろう😅
 代表作「砂の器」にも見られるように🙄
 貧しくて貧しくて…どうしようもない🙄
 そんな世界は見たくなかった😅


 社会派ミステリーと言われる彼の作品の特徴は…
 その多くが、当時の社会問題になっている事象をテーマにしている🙄
 その点では…
 山崎豊子に共通するモノがあるのかもしれない🙄

 もし、今彼が生きていたら…
 どんな作品を残してくれたのだろう🙄

 個人的には…
 御巣鷹山に墜落した日本航空123便を題材にしたミステリーが読みたいと思う🙄




【太鼓の音】
 この本は、そんな彼の珠玉の短編集である🙄
 タイトルの「黒地の絵」を昨日、読み終えた。

 よく出来たタイトルだと思う👍
 日曜日に松本清張記念館の特設展を訪れた際…
 この「黒地の絵」が史実に基づくモノであると知って…驚いた🙄


 北九州市小倉の南東に位置する城野(じょうの)は…
 小倉駅からの電車の沿線上の駅であり…
 今でこそ、大型店舗で賑わっているが🙄
 ひと昔前までは、自衛隊の城野分屯地があって…
 定年前の自衛官に再雇用に向けた職業訓練を施す場所であった。

 自衛隊の基地&駐屯地の多くは…
 もともと旧日本軍が居た場所であるが…
 そこをそのまま進駐軍のアメリカが使っている…

 城野は…
 戦後しばらくは…
 進駐軍の補給基地であった。
 そして…
 ココから多くのアメリカ兵が朝鮮半島へと旅立ち🙄
 朝鮮戦争で多くの遺体が冷凍されて門司港の岸壁に着けられ🙄
 そこからトラックや列車で城野へ運ばれた🙄

 城野は自衛隊の分屯地となる前は…
 朝鮮戦争で死亡した兵士たちを本国に送り届ける前の…
 遺体処理工場だったのだ🙄
 コレは史実である🙄

 かつて…
 自衛隊関係者や、北九州のランニング仲間の間では🙄
 城野にほ変な空気←悪い"気"が漂っている…
 というウワサがあったが…
 この、「黒地の絵」を読んでその理由が理解出来た👍


 物語の中では…
 今も続く小倉の伝統的な祭り・小倉祇園太鼓が大切なディテールとなって登場する🙄
 ひょっとしたら…
 小倉祇園太鼓が開催されていなかったら🙄
 この事件は起きなかったかもしれない🙄
 そう、錯覚させられる🙄

 ある日、何処からか大勢の黒人兵が城野に送り込まれてきた。
 目的は、朝鮮半島の最前線で戦うため🙄
 そんな、明日をも知れぬ我が身の彼らの耳に…
 遠くで小倉祇園太鼓の太鼓の音が鳴り響く…

 何処か、故郷アフリカを思わせる音…
 郷愁の念…
 先祖代々受け継がれたDNAが騒ぎ出す…

 フル装備の多くの黒人兵が城野キャンプから集団脱走したのは…
 ちょうど小倉祇園太鼓の開催される夏の盛りであった🙄
 多くの家は鍵を掛けず、暑いので外の戸を開け…
 人々は肌着姿でくつろいでいた🙄

 そこへ…
 軍靴を鳴らして黒い巨体の暴風が吹き荒れ…
 家の中を…
 家人を…
 めちゃめちゃにしていく🙄

 コレは…
 史実である🙄
 何処までが史実であるか?
 ワタシにはよくわからぬが…
 松本清張は、当時住んでいた東京から…  
 ワザワザ小倉に来て🙄
 被害に遭った人たちを探して話を聞くコトに努めている🙄

 なぜか、この事件は…
 ローカル新聞に取り上げられただけで🙄
 沖縄の基地問題のように全国的に取り上げられるコトは無かった🙄

 アメリカに忖度したのか?
 沖縄だけでなく🙄
 進駐軍の居た全国各地で…
 同様の問題が起きていたのだ、と改めて実感させられた🙄



【入れ墨】
 入れ墨もまた…
 小倉祇園太鼓同様🙄
 この物語の重要なディテールである🙄
 ↑タイトルの「黒地の絵」が示すように🙄

 ある日…
 城野の遺体処理工場で働く日本人の主人公は…
 見覚えのある入れ墨を施した人体のパーツを目の当たりにする🙄

 それは紛れもなく…
 小倉祇園太鼓の祭りの夜🙄
 我が家に押し入って…
 妻を陵辱した入れ墨であった🙄
 思わずナイフで、その入れ墨をめった刺しにする…

 この、異常行動で…  
 物語は終わっている🙄

 めった刺しのシーンは…
 清張の創作であると思うが🙄

 入れ墨について改めて考えさせられた🙄
 ちょうど、炭坑で働いていた坑夫たちも…
 肌に入れ墨を入れていた、そんな様子が…
 山本作兵衛さんの原画にも残されている🙄

 坑夫たちが入れ墨を施していたのは…
 単に彼らがヤクザやチンピラ出身だからではない🙄
 落盤事故に遭って生き埋めになり🙄
 遺体となって発見された時に…
 誰かわかってもらえるように👍
 との意味合いである、と…
 火野葦平の「燃える河」で読んだ🙄


 だとしたら…
 黒い肌に彫られた入れ墨も… 
 いずれ朝鮮半島でバラバラになるであろう我が身が🙄
 無事、本国で待つ家族らの元に帰還できるコトを願って…
 彫られたモノであるコトは…ほぼ間違いないであろう👍


 ちなみに…
 自衛隊は隊員の入れ墨を禁止しているが🙄
 海外の軍人の間では、入れ墨は当たり前である👍
 


 



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