久しぶりにファントム観劇の為に宝塚へ。
この日程を決めた時には暑さは覚悟していたのですが、思っていた程ではなくて良かったです。
というのもこの観劇の数日前から左膝周りの違和感と痛みがあって、普通の歩けなかったので、炎天下をゆるゆると歩いていたらそれだけでダウンしてしまう心配があり、正直、行くのもためらいがあったんです。
それでも行ける所まで行ってみようと家を出て、なんとか劇場に辿り着き無事観劇できました。
もともとこの「ファントム」は宝塚で初演された作品なんですが、私は宝塚版を生で観るのは初めてで、これまでの上演との比較はできないのですが、この作品の主人公エリックと今回、この役を演じる蘭寿さんのイメージは私の中では重ならないなと感じていました。それ程、宝塚を頻繁に観ているわけではないので、あくまでも私の個人的なイメージなんですけど・・・。
でも、お芝居しっかりした方なので、その辺りの違和感は払拭していただけましたし、歌もダンスも安定感があって良かったと思います。
この公演がトップのお披露目公演だったので、もっと彼女の持ち味にぴったりの役でトップのお披露目だったら良かったんじゃないかなとは思いました。
相手役のクリスティーヌは蘭乃さん。
私は多分の彼女を意識して観るのは初めてだったと思います。
この役は美しい声を持ったオペラの歌手の役なので、その点を考えると歌唱力の点では見劣りするとは思ったのですが、可憐な感じが役に合っていて、私がこれまで観たクリスティーヌの中では印象的には悪くなかったです。
ラストはエリックの死という悲劇的な結末になるのですが、その後にフィナーレが付いているのが宝塚。
それはわかっているのですが、今回のような作品に明るいフィナーレが上演されるとなんだか違和感を感じてしまった。
特にロケットは振り付けもオーソドックスすぎた事もあり、ちょっと気持ちが引いてしまいました。
それともう一つ、オペラ座の地下に隠れて住んでいるのに、誰よりも目立つ衣装というのが個人的には気になる点でした。
今回、指揮を塩田明弘さんが担当されていたのですが、リズミカルな指揮が健在で、塩田さんの存在感を感じました。