先日から徒然に書いている
「嫌いになれない盤」
のお話を、今日もおひとつ。
信じられないことだけれど
2000年ってもう21年も前なワケで・・・・
この2000年以降に聴いたサウンドで
「コレだ!という音楽」
に、俺はそれほど出合っていないんだ。
まあそれが事実だから仕方がない。
そもそも音の録り方も
いよいよプロトゥールズが出て来て
「エモーショナルさ」
は、当然薄れて行ったよね。
俺とそのバンド「ハイ」が
最後にスタジオで録音をした時も
当然プロトゥールズでヤッタしね。
まあ、演奏は一発録りで、
歌入れとギターソロみをカブセたんだけれど、
それでもアナログの質感は出せなかったね。
ところで、そんな中
2001年に突如として出されたのが
デヴィッド・バーン「Look into the eyeball」
だった・・・。
衝撃的で、感動的で、
しかも、嬉しくて泣けてくる・・・・
そんなアルバムでねぇ。
でもコレ、あまり日本で聴いている人は
いないのかもなぁ(苦笑)。
この20年間、本作について
人と話した記憶が無いもんね。
(勿論、俺から振ったことは何度かあるが・・・)
ちなみに
今「ハウリンメガネ」とヤッている「対談」!
そう!
「イーノから紐解くロックの歴史」
彼との対談記事はコチラ ↓
https://blog.goo.ne.jp/12mash/c/f4bb70881178099efe2e09df9fa43374
アレの最終型あたりで必ず出てくるバンド
「トーキング・ヘッズ」
のリーダーが、この人なんだよ!
覚えておいてね。
で、元々
「様々な音楽へのリスペクト」
が見られた彼だけれど
ここでは「その集大成」として
全ての面で俺たちを圧倒したんだ。
いつも「凝りに凝るリズム」は、
乗っけから健在なんだけれど
「歌に力を入れたお陰で
メロディも素直になって」
そのメロディが
「心の深みに入り込む」
とにかくバーンの声と共に
「歌が素朴に入ってくる」ワケよ!
ヘッズ時代も含めて
俺は「本作が一番好き」なんだけれど、
やっぱり「良い歌詞」と「良いメロディ」
ソコに加えて「良い歌」「良い演奏」が
「実験ではなく、完成形として提示された盤!」
となった所が、傑作にツナガッタ所以でしょう。
俺としては
最初から3曲目までで、
当時すでに感涙していたもんだよ!
「こんなバーンが居たなんて!」
って、もう嬉しくてさ。
特に3曲目の「The great intoxication」
で聴かれる
「寝室でレコードをかけているのは誰?」
って歌詞がタマラナイ!
まあ、「自分を歌われている様だから・・・」
ってだけでね(笑)。
もうハイ!っと手を上げて
「俺!俺!」って言ってたもん!
ほんと、その歌詞を書く気持ち
「分かる!分かる!」
ッてな気分(笑)。
とにかく「詩の面でもシンプルで分かり易い!」
そんなバーンは想像していなかったからねぇ。
音としては、
これほどまでに上手く「デジタル録音」をこなし
温かみのある「アナログ的サウンド」
を創り上げた点も大きいよね!
さすが
「レコーディングを知り尽くした男」
と舌を巻く出来栄え!だ。
そして勿論、全体的に
「ビートルズとボブ・ディランが混在している」
という辺りも、やっぱり
「俺のハートを揺さ振り続ける理由」
に他ならない。
本当に「嬉しくなる盤」なんですよ!
《 編集長「MASH」筆 》
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