テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

路面電車跡

2013-08-20 20:08:59 | シロートの戯言
大阪の府道29号線、新なにわ筋の津守あたりに、南海電車の汐見橋から伸びる高野線との交差があり、踏切と高架(跨線)橋が並行してあります。
もともとこの道路は大阪の木津川河口沿いの造船会社含む工業地帯と、堺(三宝)を結ぶ産業道路で、北は芦原橋を経て25号線、南は臨海線へと続く道路です。その昔は、阪堺鉄道の路面電車が走っていて、私も、乗ったことこそありませんが、しばらく道路の中央に残っていた軌道敷は良く憶えています。この高架橋は、もともと路面電車専用で、廃線後は舗装されて、狭い車線の対面通行道路になっています。
新なにわ筋の住之江区内に残っていた軌道敷跡も取り除かれて舗装されてからかなりになりますので、もうこの道に路面電車が走っていたことを知る人も少ないでしょう。
ただ、この高架橋は舗装されて自動車道となってからも、実はある電車の車輌が通行していました。
私、一時期、毎日のように、深夜から朝方に掛けて、この道をバイクで通っていたのですが、結構な頻度で、新幹線の車輌がこの高架橋を越えて運ばれていたのです。
上下線を、目一杯使って、カーブした橋の上をジリジリと運ばれていく様子は、見掛けるたびに立ち止まって眺めてしまう光景でした。
南海高野線の他の踏切は、信号と一体化させて、少ない運行本数故に、あまり赤にならない交差点としているところが多いのですが、この跨線橋が、狭く古めかしいままずっと残されているのは、撤去して平面交差させてしまうと新幹線車輌が運べなくなる(高野線の架線と干渉する)所為なのかもしれません。