テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

アニメ 物語シリーズセカンドシーズン

2013-08-16 23:10:13 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等
原作者の西尾維新氏と、アニメ三部作の話題はここでもしましたが、今回のセカンドシーズンは、家人も、興味を持って毎週予約しているようです(まだ観てない)。
まあ、録画してるのなら、原作や、三部作に接してない様子なので、今回の6話目の総集編を観てからにしたら、と思ってたのでありますが、どうも、馴染めないようで、ほとんど観ずに録画容量節約のために消してしまったようです。

確かに、このセカンドシーズンから鑑賞しはじめても、訳が分からないでしょうし、前回までの猫物語(白)つばさタイガーの後に続いて、時系列的にはそれより前のイベントの傾物語まよいキョンシーとなるので、さらにわかりにくくなる(?)かもしれません。この後に、鬼物語しのぶタイムと続けば、つばさタイガーのラストの阿良々木暦の登場シーンと関連するので、まだ分かりやすいと思うのですが、どうもTVシリーズは原作の発表順になっているような感じです。すると、花物語するがデビルとなって、約半年後、メインキャラクターたちが卒業後のオハナシになってしまいます。
まぁ恐らくは原作をしらない視聴者に見てもらおうという気概があまりないのかもしれないなぁと感じる次第です。結局、円盤の売れ行き重視は、もうあまりにも大きな潮流になって避けがたいことなのかもしれません。当然、このアニメや、原作にご執心な方々をくすぐるようなメディアミックスはあって、読売新聞や、来月発売の月間少年マガジンなどにショートショートや次作の一部が掲載されるようです。

追記
読売新聞のページです。
2クールで恋物語ひたぎエンドまではやるようですから、この紙面同様、戦場ヶ原ひたぎ嬢の大判イラストを期待してます。原作の挿絵は小説の挿絵としては良いのですが、ひたぎ嬢についてはアニメ版のほうが、落ち着いて見ていられます。





今期最高気温(在宅中限定)

2013-08-15 22:21:33 | 日記
お盆のただ中、終戦の日ですが家人はお出かけ、私は在宅の一日でした。

小さな林に面したベランダに、温度計付きのウォッチを引っかけています。

林を縫ってはしる道路からは結構高さ(10m近く)あり、木かげの風通しの良い軒先なので、気象庁の発表するこの町の気温より、1~2度低めの温度になってることが多い(一般的には、気象庁の観測地点は低めにでる)のですが、今日は、ごらんの通り、結構高めにでています。
この温度計、他の数種の温度計(アナログ、キャリブレーションされた熱電対+マルチメータなど)と比較して、0~50度くらいでは、結構精確で、0.1~0.2度くらいのバラツキしかありません。もっとも、腕にはめたままでは体温の影響を受けてしまいますし、センサーが覆われているので、10~15分くらいしないと雰囲気温度に合致しないのですが、室温、水温、湯温、車内温など、よく測っています。
実際、今日は極めて暑く、通常なら数時間かかる洗濯物の乾燥も一時間あまりで乾いてしまいました。恐らく、この周辺で小規模なフェーン現象でも起きているのでしょうが、うだるような暑さとは、このことです。

ヤモリくん、先行逃げ切り中

2013-08-14 23:45:00 | 日記
このところほぼ夜毎に、ベランダに現れるヤモリくん。
以前、2頭揃ってやってきたこともあり、そのときはどちらとももっと小さな個体だったので、別の個体か、あるいは大きい方がさらに成長したのか不明ですが、ペタペタとよく這いずっています。

そういえば、このニホンヤモリくん、昨年、遺伝子の比較や日本や他の生息域での生態の比較、あるいは平安時代前後の文献資料の照査などから、在来種でなく、平安時代以降に、大陸から入ってきて、冬でも寒さをしのぎやすい町中に居を定めた外来種であるという説が発表されてます。もともとはアカヒゲとコマドリの学名入れ替わり誤謬の記事でも触れたシーボルトが日本で発見した新種ということで和蘭に送ったのが、ニホンヤモリ(Gekko japonicus)として名付けられた最初の謂われの様です。

ヤモリが貼りつくのは、その応用を目指している日東電工の資料に詳しいのですが、趾下薄板という足指のウラに付いたヒダにびっしりと生えたナノサイズの繊毛がその秘密だそうです。
実際、実用化すれば従来の粘着テープより、馴染ませる養生期間がいらず、再粘着性が高く、PE、PPやシリコーンゴムなどにも着きやすいものになるはずで、期待しているのです。

ペルセウス座流星群でしたね

2013-08-13 22:13:14 | 双眼鏡 望遠鏡
昨年は、仇敵、雲 に邪魔されてよく観望できなかったのですが、今年は、忙事にかまけて忘れてました。ただ最近の行動パターンが3時前後に暑さで目が覚め、外に出て空を見上げる、というものだったので、ちょうどその習慣が、ペルセウス座流星群の極大、観望条件良好、なおかつここ数日よりずっと涼しい夜、に巡り合わせてくれました。

ペルセウス座流星群の数そのものはさほど多く激しくはないようですが、北東の空高くを中心にずっと見上げていると、まずは視界の端から、ぽつぽつと星が流れ出します。
降るような流星群とにはほど遠いのですが、結構、上々な気分です。
日中は、どこかしこも今年の最高気温を記録するなか、久しぶりにひんやりとした夜明けを迎え、目覚めもさわやかなのです。

とあるフィールドでの話(ヘルメットの転用)

2013-08-12 22:13:14 | Outdoor
その昔、バイクに乗ってた頃は、結構コケてたので、ヘルメットはいくつも買いました。
だいたい、ショーエイ、アライと交代に購入し、全てジェットタイプ、バイザーつき、チンガードつきのエアロ(ベンチレ-ション)タイプがほとんどでした。

とあるソロツーリングのとき、行きは海沿いをハイペースで走り、帰りは、半島の山中をずっと林道中心に縦走して、知り合いの住まいの近くの低山の池のほとりで休息していました。まだ下生えも揃わない早春の時期で、エンジンを止めた後は、ごく静かで、池から流れ出るごく細いせせらぎを下って飲料水を確保しました(池や湖の水は飲めないのですが、そこから流れ出る流水は自然浄化作用で飲めるようになります)。
のどを潤すとおなかも空いてきて、お湯を沸かして、カップ麺を食べようとしました。


これが当時使ったスノーピークの0.9Lのケトルで、確か発売当初に買い、いまでもずーっと使っている、最近では家で使うことの方が多い、丈夫な製品です。アウトドアでは、食器洗い機(小川などのこと、釣り用のスリンガーをループに引っかけて、流水にさらしておく。本当はほめられたことではないのでしょうが、洗剤とともに流すよりマシ、と自分にイイワケしてます)にも流されにくく、雪沸かしから、蒸し物まで、鍋にも使える必携アイテムなのです。で、むきだしの地面に小さなアウトドアコンロをセットしてお湯を沸かして、カップ麺に注ぎました。使ってたアウトドアコンロは、以前ちらっと紹介した、MSRのウィスパーライトインターナショナルという製品で、コンパクトで火力が強く長時間使える、セパレートのガソリン仕様ですが、その分、火加減の調整が難しく、火を消す場合もバルブを閉めて数分かかるというものでした。


低山の林の中にぽつんと開けた人工池だったので、火を湧かしたところ以外は枯れた下草が多く残っており、その下草に、火が飛び、燃え出しました。踏み消そうとしましたが、からからに乾燥した下草にあっという間に燃え広がり、低い炎の輪が20平方メートルくらいまで広がりました。こりゃヤバイ。だっと駆け出し、池からヘルメットとケトルで水を汲んで、ぶっかけ、十数回繰り返して、やっと火の広がりを抑えることが出来、その後は落ち着いて、ふやけきったカップ麺を食べながら、燃えている下草を消して回りました。
ヘルメットはきちんとアライ、乾くまで、シート後部にスパイダーネットで縛り付けて走りました。山火事犯人になり損ねた経験です。

やっぱり、自然の勝ち(マクロビューイングの価値)

2013-08-11 23:06:46 | 写真機 画像
TV(WOWOW)でバイオハザードをやってたのを皮切りに、それ系(クリーチャー)の映画の録画を引っ張り出してきて、観てました。
個人的には、インセクト(昆虫)系のクリーチャーに萌えるのです。
外骨格、多関節、現実にも身近に存在する(ムカデ、ゲジゲジ、クモ、ゴキブリなど)造形が巨大化して画面上に登場するのは、結構現実の延長上の嫌悪感を刺激されて、おぞましく感じられていたのです。

今回、エイリアンやら、スターシップトゥルーパーズやら第9地区やらを見返していて、あまり造形に感心しないように思いました。何作か観ていて、気付いたのが、やはり、想像力と特殊技術とCGを凝らしたクリーチャーよりも実際の昆虫の方がずっと芸術的で、神秘的で深遠なカタチをしていることを、最近よく見知っているからかもしれないということです。


先日の記事で紹介したシロテンハナムグリ君ですが、頭からあごの下にかけての体節の下側に無数の毛が生えてます。この毛は、腹部から尾部の体節の継ぎ目に生えている”水をはじく毛”と違って、”水に濡れる毛”のようです。水をはじく毛の役割は云うまでもなく、体節の継ぎ目から水と一緒にアメーバ類などの寄生しかねない原生動物、菌類が進入するのを防ぐような役割などがあります。濡れる毛は、本来逆向きに生えていることからも分かるように蜜と一緒に花粉をたくわえ、植物を受粉させやすくするような役割があります。成虫になっても葉ばかりを食べるドウガネブイブイなどに、このような濡れる毛はほとんどありません。昆虫の自然の造形は、じっくり観察すると、複雑であると同時に、自分の食物をより繁栄させその恩恵で自らも繁栄するような、様々な進化の産物です。
また、足の構造も、他の甲虫類に共通する、つま先のかぎ針(附節)は、縮めたときに、引く力を最大限に発揮し、すねの部分(脛節)の後ろ向きのとげとげは、伸ばしたときに力強く押し出す役割を果たします。
映画のクリーチャーや、あるいはそれ以前の特撮映画の怪獣などにも、身体の各部分の構造と役割などが解説されていることがありますが、実際の進化の産物である生き物には、身近な存在であっても、知るほどに深淵な理由があります。

デジタル双眼鏡

2013-08-10 23:59:59 | 双眼鏡 望遠鏡
もうかなり昔、AF双眼鏡というものがありました。
一番まともなものはミノルタの製品でしたが、高く、ごつい割にはAFがよく迷い、ちょっとさわっただけでも、ダメさかげんがよくわかる、使えないヤツだった記憶があります。

現在のデジタルカメラ用のAF技術は位相差にしろコントラスト検出にしろ、かなりの精度とスピードで、隔世の感があります。
でも、対物レンズからの逆像をプリズムで正立させ、その虚像を接眼レンズで覗く方式の双眼鏡の光学経路に、デジカメのAF機構を組み込むのはかなり無理があるようで、実際、近距離を頻繁に観て、忙しくピント調節する必要のあるパピリオの様な双眼鏡を除いて、AF機構は、必要ないのかもしれません。
そんなことをつらつらと考えていて、前から気になっていた、ソニーのデジタル双眼鏡DEV-50Vを店頭で覗いてきました。
前機種のDEV-5K/3は余りに大きく重く、本来の双眼ビデオカメラとしてはともかく、双眼鏡としては全く食指の動かない製品でしたが、新型のこの機種は双眼鏡らしい大きさ、防塵防水となって、覗いてみる価値があるように思えたのです。もちろん前機種でも云われていた、星見用としては全く役に立たない、のは承知の上で、夜に店の外の夜空を観る事が出来るような条件の店舗を選びました。

覚悟はしていましたが、余りに狭隘でしかも四角四面な見掛け視野に戸惑いながらも、テレマクロが38cm、手ぶれ補正(縦横に加えて回転ブレも画像エンジンで補正)、ハイスピードAFなどをじっくりと堪能しました。なんでも撮影、録画したいヒトには、最強の製品であることは間違いありません。双眼故の、3D立体感も、デジカメなどで撮った3D画像とは雲泥の差です。マニュアルフォーカスも、位置が裏側(下側にある。通常の位置にあるのは眼幅調整ダイヤル)なのを除けばそれなりに使えますが、ほぼ使う必要はありませんでした。

星はダメです。ゲインを上げることで、かなり暗い景色でもそれなりに見えるのですが、点像は全くお粗末で、いっそのこと、画像処理で(デジカメと処理ソフトを使った天文写真処理のようにあるていど同じ方向を見続けた場合、複数の画像を加算合成して、)一枚の静止画像、天体写真として表示するようにでもしてくれた方がマシでしょう。

もちろん、この製品を双眼鏡として捉えるのが、間違いなのだとは思うのですが、デジタル録画双眼鏡というネーミングからすると、機能が少なすぎるように思います。
最低限、モニタ(接眼)部分と対物部分は分離出来るようになってないと(あるいは別建てのHMD)、既存のデバイスをくっつけて、既存の道具まがいの製品を作ったに過ぎません。

夜歩く

2013-08-09 23:33:19 | 日記
星空観望の怨敵、雲に悩まされる日が続いています。
せっかく、眠気を打破し、月の邪魔も入らないのに、見上げる空には雲の切れ間にようやく見える星が数えるばかり。
で、ふてくされて取り出す、赤外線グッズ。

この3品のうちトイザらスの玩具はあまりにも見た目がアヤシイので、おおっぴらには使えませんし、赤外線デジカメも、先日のように、双眼鏡とコリメートセットしたままでは、職質されかねないので、主役は赤外線ライトです。
実際、カメラの赤外線LEDとは出力と集光性が段違いで、40~50m先の暗がりでも充分に照射、カメラのモニター上で、判別できます。

しかしながら、用途に困る代物には違いありません。
作例も自粛です。

高齢化防止

2013-08-08 23:54:15 | シロートの戯言
全く、非人道的な要素の無い、高齢化社会防止策のひとつに、先日も述べた、出産年齢の引き下げがあります。
どういう理屈かというと、逆の現象ですが、充分な遺伝子パターンを持つ集団で、繁殖年齢を人為的に引き上げると、種としての平均余命は確実に上がります。要は、引き上げられた繁殖年齢に達するまでに死亡するとか、繁殖に不適になるような遺伝子要因を持った個体、その若年で発現する障害遺伝子が淘汰されることにより、世代を重ねるに連れ、平均余命は上昇し続けます。
出産(初産)年齢の平均が下がることで、上記の場合とは逆の効果、集団の平均余命は下がり、また、繁殖可能時期が伸長されることで、必然的に総出産数も増え、高齢化社会の亢進が抑えられます。
日本やフランスなどの子ども手当や児童支援金の背景には、このような優生学的な考えもあったのですが、これをまともに説明したメディアはありませんでした。実際、ドイツのように、出産して仕事を辞めた女性に対する手厚い援助制度を、不埒な輩に食い物にされ、破綻した例もあるのですが、子どもとその育て主の世代の問題は、生物としての本来の意義からは、軽んじられているように思います。また皮肉なことに、制度や機構はともかく、心情的にその世代を軽視する風潮が支配的なのは、文明が進んだ先進国により多く見受けられるような気もします。後退するのか前進するのかは判らないのですが、先進文明的な諸処の制度や機構、それからの脱却が、高齢化社会からの解放に繋がると考えます。

ケサパサ

2013-08-07 23:32:36 | 日記
誰もがいちどは聞いたことがるのに正体不明のブッタイ、ケサランパサラン。
先日、とあるヒト(天文風味)が、もっとも恐ろしい事態は何か?という大意の設問に、「ケサランパサランが大量発生して雲霞の様に昼となく夜となく天空を覆ってしまうこと」と答えていました。
ケサランパサランって何?と云わずに、あれはね、、と説明し出すヒトに共通なのが、かのブッタイは生き物で成長することもあるという真偽不明な生態。
知っているヒトにとっては、全く実体をもって語ることが常とされていて、かなり昔に中島みゆき(信者)が谷山浩子(迷える仔羊)に、ケサランパサランについて折伏しようとしていた会話(?)を思い出す。※おそらく月曜深夜にやっていたオールナイトニッポンでのハナシだと思うので、ずいぶん昔の話
民間伝承では、秘匿して飼育すると幸運がつきまとうという言い伝えもあるようで、確かにそういう曰くつきのものがあふれ出すのは怪異な事態だと思うし、なにより、雲、月、光害に加えて、星空観望の仇敵が増えるのは、けしからん事態であるのは間違いありません。
などといいつつ、同じく星空観望の怨敵、眠気に誘われている所為か、うたた寝まじりの夜更けが漂うように行き過ぎます。



連日の記事登場でお疲れ気味のパピリオ君がまどろんでいる様子



双眼鏡コリメート

2013-08-06 23:38:27 | 写真機 画像
あくまでも主役はカメラってことで。

デジスコといって、フィールドスコープ、双眼鏡を写真機の望遠レンズ代わりにするのは、バーダー(撮り鳥)の方たちの間では常道で、お手軽なものではKOWAさんなどからiPhone用のアダプターも出ています。


簡単なコリメート撮影ではiPhoneや、レンズ固定式の薄型デジカメが適しています。私も、EZ Digital F537IRを使っていろいろと遊んでいます。

わざわざアダプターを買うまでもなく、ステーやらボールヘッドやらを組み合わせてるだけですが、調整が複雑とはいえ、慣れれば、割と簡単にセットできます。注意点は、無限遠が出にくい場合があるので、CF機では視度補正が効く右側で行うことです。

当然、EZ Digital F537IRを使うからには、ナイトモード+IRライトを駆使するわけで、強力なIRライトのおかげで暗闇のなかでも数十メートル先をもじっくり見ることの出来る構成です。
赤外線コリメートの場合、EZ Digital F537IRのレンズ周辺の赤外線LEDを遮蔽するか、ナカを弄くって無効にしないと使い物になりませんが、これも簡易的に、粘土とアルミ箔で埋めています。
写真ならEZ Digital F537IRのAEブラケットやセルフタイマー機能で、LEDを切ったまま赤外線写真を撮る事も出来ますが、赤外線観望には一工夫必要になります。

双眼鏡ゴム遊び編(PENTAX Papilio 6.5×21を愉しむ)

2013-08-05 23:59:59 | 双眼鏡 望遠鏡
先日より、ゴム製品を使って、双眼鏡やら懐中電灯やらで何かと弄くっていることを、”ゴム遊び”と揶揄されて、開き直っているのですが、先達の双眼鏡関連HPにて紹介されている内容を、枠が歪んで使ってなかったフードと、円偏光でないので、ほとんどのカメラに使えなくなったPLフィルターで、真似っこしてみました。


要は双眼鏡に光学フィルターを装着し、カメラのように、様々な効果を得ようという試みです。
実際にニコンSPやフジノンFMTには、純正で、接眼レンズ側に付ける偏光フィルターやネビュラフィルター(光害に特徴的な波長の光をカットし、星雲など、空の明るさに埋もれがちな天体を見やすくする)が用意されていますし、キヤノンの10×42LISなどは対物側にフィルターネジが切ってあります。
そこまで本格的でなくとも、逆ポロの様に対物が寄っている双眼鏡ではある程度口径の大きなフィルターなら、一枚で、対物二つをカバーすることが出来ます。

今回はPLフィルター(55mm)を同径のラバーフードに装着し、パピリオに逆向きに被せてみました。



写真用でPLフィルターの効果は、一方向のみに振動する光を通すため、反射光や散乱光など、多方向に振動する光を通しにくいことで、ショーウィンドウのなかを写す場合に反射光を和らげたり、明るい空を写すとき、空の青さを引き立てたり、光沢のある物体の反射白光を少なくして色を引き立てたり出来ます。色鮮やかな絹織物など繊維の一本一本の雑反射光が風合いに影響を与えるような場合、上手く偏光フィルターを使うと、強烈な照明で充分に染めの色を浮き立たせながら、白ぼけた感じにならず色鮮やかに写すことができます。また、水面の反射をかなり軽減できるため、偏光サングラス(TALEXのトゥルーヴューなど)とともに養鯉業では必須です。
また、2枚の偏光フィルターを直交させる(適当に回すとすぐわかる)と、全く光を通さない状態になり、この性質は液晶モニタ(偏光フィルターが入っている)を偏光グラスなどで見たとき、角度によってはブラックアウトすることで容易に確認できます。双眼鏡関連では、ダハプリズムに位相差コーティングが施されていると、対物、接眼の両側から偏光フィルターで挟むようにして覗くと、ダハ線を境に、色相が大きく異なるのは、よく知られています。

閑話休題、双眼鏡+偏光フィルターでは、カメラの場合露出で調整するフィルターの露出倍数(減光)を、明るい場面ではある程度ヒトの目で調整できますが、どうしても一段暗い感じになってしまいます。ですから、日中の屋外や、明るい照明のあたった屋内が対象になってしまい、宵の列車の窓越しに列車内の照明の反射の影響を減らして景色を見るなんてことは出来ません。
私の用途としては、パピリオの近接性能を生かし、熱帯魚の水槽の観望、澄んだ水面下の観望(釣りその他)、まぶしい日差しの日中、クルマのウィンドウ越しの観望、などに役立てば嬉しいなぁと思っています。
試しに、スマホの液晶に明るい窓を映して、このPapilio PLで見た場合、適当にフィルターを回してやると、かなり反射光を軽減できます。明るい色の家具の映り込みなどはほぼ消えると言っても良いでしょう。聞くところによると、水族館などでは、視点が何分の一かに近くなるため、自分が水槽の中に入ったかのように感じるそうなので、期待しています。


ヒグラシ、ミンミン

2013-08-04 23:20:15 | 日記
セミまみれで恐縮です。

今年の夏は、ヒグラシのカナカナ鳴く声、ミンミンゼミの、ミィ~ンミィ~ンという声がよく聞こえます。
例年なら、カナカナは夏の終わりの朝夕に、ミンミンは、もしかしたらここらあたりでは初めて聴く鳴き声かもしれません。
1000年に一度の暑さを予測されていた今夏ですが、いつも、クマゼミの大群に圧されて目立たないカナカナミンミンの声が聞こえるということは、若干涼しい夏を連想させるのですが、体感では連日うだる暑さに閉口気味です。
そういえば、日中の暑さに比して、エアコンがないと眠れない夜というのはほとんど無いし。
よく思うのですが、予測、と結果、は天気予報などで否が応でも知らされるのに、現状というか、予測に対する実情とか、俯瞰っていうのは、あまり見ません。また、明日、週間、月間予測についても、ありきたりであやふやな定型句ばかりが目立ち、予測を外した要因とか、大げさでない抑えた結果解説とか、余り目にしません。どちらかというと、お天気バラエティめいた天気予報のみが目立つのは、今のマスメディアの為体ぶりを思えば仕方のないことかもしれませんが、たまにはもっと硬派な天気予報、複数の予測が相克し、無様に外した予報官の姿は二度と見られないような、緊張感のある天気予報があっても良いような気もします。

ゼロエミッションから、種の繁栄まで

2013-08-03 21:48:36 | シロートの戯言
広義のゼロエミッションと狭義のゼロエミッションがあり、狭義のゼロエミッションは企業の宣伝文句として、結構使われています。特に環境保全の意味に於いて、この概念が幅を利かせ、産業活動の全ての過程で、排出(エミッション)を無くそう(ゼロ)にしようという意味合いです。
元々の動機はヒトによる自然界への負荷を無くそうという、謙虚にも思えるものだったらしいのですが、現在ではRoHSやREACHなど様々な規制が必要という、性悪説の立場からの行動になってます。
シニカルな見方をすると、中央集権支配を容易にするための一神教を遍く敷衍し、産業構造から利潤を吸い上げるための金融市場を確立する欧米型の社会構造が産み出した世迷い言とでも云ったらいいのでしょうか。

日本でもゼロエミッションを標榜する企業、工場の実態は、廃棄物、排出物の処理担当部門を自社内の別会社にリサイクル(転嫁)したに過ぎないものが多く、キレイゴトに他なりません。真顔でゼロエミッションを語る御仁がいたら、頭を叩いてやりたいくらいです。
もし人間社会全体がゼロエミッションを目指すとしたら、それは即時的なヒトの衰退滅亡に繋がる最初の一歩であるのは間違いないように思うのです。
何故、こんな話を始めたのかというと、環境保全を無謬の善で有るかのように語る人たちが多いのに辟易するからです。欧米型の環境問題には、基督教の原罪という概念が色濃く影を落としています。衣食足りて礼節を知るという言葉がありますが、個人的には環境保全はこの礼節にあたり、決して疎かにしてはならないが、ヒステリックに騒ぎ立て、恫喝めいた規制や実力行使とは相反するものだと思うのです。
文明圏での人口爆発の問題を意図的に湖塗してるもので、つきつめれば、ヒトが増えることそのものがダメなのであり、ひいては、万物の霊長などという人間の尊厳めいたもの、ヒトという種の驕りが原因です。

極端な案かもしれませんが、いっそのこと人間社会(というかヒトそのもの)を成長期、繁栄期、衰退期に世代分けしたら良いかと思います。
かつての年齢別人口ピラミッドが、もはや生態モデルから逸脱したいびつなカタチになるなかで、社会のなかでの世代差による諸問題が数々露出しています。多民族国家が民族紛争に悩むような構造です。実際、ヒトという種のなかでも、上記の三つのグループにおいて、価値観や行動様式はまるで異なるのですから、明確に構造を分けることで、3つのグループそれぞれについての課題を明晰化し、互いに補い、押しつけ合うことでバランスを取るのです。当然グループ間での偏重、不公平は、盲目的に認めなければいけません。もちろん、個の物理的処遇や家族構造まで変える必要はありません。何かにつけてヒトの生物学的社会性の低さを指摘することが多い当ブログですが、遺伝子の乗り物、文化の継承者としてのヒトの役割が、個の寿命が増大し、個が触れる情報文化が膨大になるに従って。個の役割、特に義務や責任に於いて、意識が希薄になり、モラルの欠如や拝金主義など、ヒト社会の軋轢が加速しているようにも思います。
寿命が延び、一生のなかで触れる他の個体や文化情報が、爆発的に膨大になるなかで、単純な時間的な数値以上にヒトの寿命は無理矢理引き伸ばされている時代だと捉えます。かつてのムラ社会、3世代家族では、割と明確な世代間の区分けが存在しました。3つのグループに分けることで、それぞれの生き物としての役割を常に認識し、本来の能力を発揮しやすく出来ると思うのです。

ヒトは10代半ばまでには生殖能力を獲得します。生物的にはその年代からが、繁殖の時期です。実際に子供を設ける年代までの5年、10年、20年といったブランクは、繁殖の能力、エネルギーを、社会が、社会そのものの発展のために搾取している期間と捉えることも出来ます。社会のなかの個としての自我が、自我のみの成長、繁栄に囚われすぎ、自分自身は不変の個でありつづけながら一生を全うしようとすることと、種の繁栄は、おそらく一致することではありません。

続編 内輪バナシ-色の検査について

2013-08-02 22:22:55 | 脱線して底抜け
建築や官公庁向けの色指定には、マンセル値という、マンセル色空間のなかでの座標値が使われる事が多いのですが、マンセル値はおおざっぱな格子状の座標規格なので、色検査の現場で使われる事は少ないのです。

で、私が馴染んでいて、一般的にもよく使われる表色法に、CIE L*a*b*(シーラブ)と云われるLabダイヤグラムがあります。
Lは白さ黒さ、aは赤さ緑っぽさ、bは黄色さ青さを示す値で、ヒトの色覚が非線形に推移するのに合致するよう係数が定められており、工業用製品の測色計による色検査では、ほとんどの場合、製品と同等素材で着色された標準色見本を測色したL*a*b*座標値と、検査対象の座標値の色空間内での座標差異をΔL*Δa*Δb*で表し、座標間の隔たり(色の差)を
ΔE*(=)で表します。

ΔE*が1.0以上で、一般的に差異が判るとされ、高精度な色彩設計を要求する製品では、0,5以内の検査規格値が設定されることもあります。ぶっちゃけ、普段目にする工業用製品、マスプロダクツ製品は上記の0.5~1.0内で管理されている場合が多いようです。
現在の測色計は、非常に高精度でかつ安定性も高く、きちんとトレーサビリティのとられた(←間違った言い方ですが・・)機器では、その計測値によって色彩をフィードバックコントロールできるくらいの実績があります。CCM(コンピューターカラーマッチング)と云われる塗料、染料の自動色合わせ機構の根幹となっています。


物体の色はその表面にあたる光の反射によってヒトの目に届くので、光の質や表面の状態、角度等によってことなることもありますので、クルマのボディーカラーでソリッドカラー(メタリックやパールでない単色)の明るい色でも、同一のドアパネルのなかでも部位によって色差が異なる場合もあり、またメタリック、パール等の反射材の透過光が影響するカラーや、黒などの色そのものより表面の雑反射光に影響されやすい色では、測色計とヒトの視覚では無視できない差異が生じます。

実際にとある自動車メーカーに納入されているメタリックカラーの納入前色検査には、前回に紹介した数百万の測色計とは桁違いの評価検査システムが使われています。
実際の製造ラインのうち、塗装ラインを全く同一の機器と条件で、ラボ内に再現し、実際の製品(パーツ)を塗装して、専用の評価室(暗幕で覆われ、専用の検査光源が設置されている)内で、ヒトの目で5段階の目視評価をすると言うものです。
もちろん車種によって5段階評価の要求水準は違い、同じメタリックグレー系でも、高級車では4~5、大衆車、営業車では2~4などとなっているようです。

私が、この色検査の分野で、もっとも精確な検査機器はなにか、どの測色計が良いのかと意見を求められたとき、いつも答えは変わりません。
実際に千人、人員を用意して、目で比較して、検査することですよ、と。百人では実際の選任過程で偏りが生じる恐れがあり、不適格ですよ、と。
つまりは充分に訓練され経験を積んだ目視検査人員がもっとも有効であり、測色計はその補完に過ぎないということなのです。
もっとも高価な機器、設備を使って、最上級の品質を目指している色管理の場で、ヒトの目を主体にした管理が厳然と行われている事実は、上記の私の主張を補綴しているものだとも考えています。