英名「アイスランドポピー(Iceland poppy)」(Papaver nudicaule)
別名:シベリアヒナゲシ ケシ科ケシ属の多年草
暑さに弱いため園芸上は越年草(一年草)として扱われます。
なお、他のケシ科の植物も含めて単に「ポピー」ということもあります。
花期は、3~5月。株元から30cmほどの花茎を伸ばして先端に一輪の花をつけます。
薄い紙で作った造花のようにも見えます。
1株からいくつもの花柄が出るため、切花として扱いやすく、主に切花栽培されています。
暖地で種を早く播いて育てれば1〜2月でも花をつけるそうです。
花色は白、桃、黄、橙、赤などで開花期間が長い園芸品種が育成されています。
アイスランドポピーは色あいが淡いものがほとんどです。
花芯は黄色で、花びらにブロッチ(黒点紋)は入りません。
よく似た「ヒナゲシ」(別名:グビジンソウ(虞美人草)、野生種:コーン・ポピー、園芸種:シャーレーポピー)(ケシ科)の方は葉のついた茎を伸ばし、分枝して花をつけます。
草丈は50cm~1m。花期は5~6月、基本色は「真っ赤」
ピンクや白、薄紫などのものや2色のものなど多様で、八重咲きのものもありますが、黄色い花はないそうです。
原産地のヨーロッパでは草地や麦畑に生える、ありふれた野草です。
「カリフォルニアポピー」 (Eschscholzia californica)
和名:ハナビシソウ(花菱草) ケシ科ハナビシソウ属の一年草
法で規制されない、植えて良い「けし」のひとつです。
和名は花の様子が家紋の「花菱」に似ていることによります。
花期:4~5月。花はオレンジ色・黄色・クリーム色などの暖色系で、明るい昼間に開花します。
夕方、夜間、また雨天の日は閉じています。
他の多くの「ケシ」とは別属であり、蕾や果実の形が独特です。
「ナガミヒナゲシ(長実雛芥子)」(Papaver dubium)
ケシ科ケシ属の一年草 花期:4~5月
花期は4~5月頃。オレンジ色のヒナゲシにそっくりな花を咲かせます。
果実が細長いことからこの名前がつけられたとされています。
1つの果実には1000~2000粒ほどの種子が入っていて、繁殖力も強く、生育場所を選ばないため、道端に多数群生し、雑草扱い(悪者扱い)されています。
なお、ケシ科の植物の茎や果実に切り目を入れると白い乳液が出てます。
この乳液にはアルカロイド成分が含まれており、それが直接皮膚に触れると炎症を起こす可能性があるので注意が必要とのこと。