「ハッカ(薄荷)」(Mentha arvensis var.piperascens)は、平安時代以前より中国から渡来したハーブの一種です。
別名:ニホンハッカ(日本薄荷)、ワシュハッカ(和種薄荷)、英名:Japanese mint
和名は漢名の薄荷を音読みしたもの。薬用には地上部を用い、生薬名もハッカ(薄荷)
精油にすると「荷物が少なくなる」植物ということから、「薄荷」という名前になったのだそうです。
本種はメントール含量が多く、かつてはメントールやハッカ油は我が国の重要な輸出品でした。
シソ科ハッカ属の多年草 アジア東部原産
花期:8~10月 株全体に芳香があり、白色から淡紅色の小さな花を輪状に多数咲かせる。
<追録>'200910
ヨーロッパ産のミント類(ウォーターミント、ペパーミント、スペアミントなど)が通常、茎の先端に花穂をつけるのに対し、本種は葉の付け根に段々に開花するのが外見上の大きな違いです。
因みにハッカの栽培は北見地方(北海道)を中心に、昭和14年の全盛期には栽培面積は21,000ha(全国の90%)にも達し、当時のハッカ脳、ハッカ油の出荷額が世界ハッカ市場の約70%を占めるまでに成長しました。
昭和30年代半ば頃より合成ハッカの登場や輸入自由化などによりハッカ栽培はほとんど見られなくなったそうです。
北見ハッカの隆盛を物語る、当時の贅を尽したハッカ商・五十嵐弥一の私邸(S12築)はハッカ景気絶頂期の名残を今に伝えています。
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