田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、カード収集、旅、日々のあれこれなど。

ソバの花・実

2023年09月25日 | 花さんぽ・花めぐり

 「ソバ(蕎麦)」は中国雲南省が起源とされ、日本では「救荒食物」として古くから食されていたそうです。

日本では蕎麦好きの人も多いと思います。外国人からすると日本人がズルズルとすする音は、文化の違いとはいえ、下品でマナー違反とのことです。

'150920 手打ちそば「幸七」のそば畑(千葉県御宿町)

単にソバといえば「普通ソバ」(Fagopyrum esculentum)のことを指し、日本では普通ソバが広く栽培されています。

英名「buckwheat」といい、ブナ(beech)の実に似た小麦(wheat)という意味とのこと。

作物として栽培されているのは、他に 「ダッタンソバ(韃靼蕎麦)」(F. tartaricum)があります。

90920 ソバの品種で有名な「常陸秋そば」(茨城県石岡市)→ソバの品種は38種しかないそうです。

ソバはタデ科ソバ属の一年草の作物で、非イネ科の数少ない穀類。

'051030 つくば市 刈り取ったソバを天日干し

播種後75日で収穫でき、酸性土壌(pH6程度)でも栽培可能。

'060915 花の都公園(山梨県山中湖村)ソバの花が絨毯のように広がる。

草丈:60~130cm 花期:5月〜6月、8月〜9月。茎の先端に総状花序を出し、6mmほどの花を多数つける。

'061007 小石川植物園

花色は白、淡紅、赤、茎の色は緑、淡紅、濃紅。花弁のように見えるのは5枚の萼です。

'051030 つくば市 鶏糞肥料のような臭いを放ち、受粉のために虫を呼ぼうと必死に頑張っています。

'050430 果実の果皮色は黒く三角形。作付面積日本一は北海道です。

'060915 栽培種のソバは自家受精できない「他殖性植物」で、自分自身の花粉では結実しません。

ソバは一株に小さな花を600個前後つけるが、そのうち実を付けるのは1~2割ほど。イネやムギが同じ個体(花)の花粉で受粉できる『自家受粉』なのに対し、ソバは別の個体の花粉でないと受粉できない『他家(たか)受粉』

'041103 清水公園「花ファンタジア」(野田市) 濃いピンク色の萼 

こちらは食用&観賞用の「アカバナソバ(赤花蕎麦)’高嶺ルビー’

原種は標高4000m近いヒマラヤ山脈の麓に自生。日本でも栽培できる品種に改良したのが’高嶺ルビー’です。現在はより赤色の濃い’高嶺ルビー2011’という品種もあるそうです。

余談ですが、日本はかつて全量国産でしたが、’60年代頃から輸入が増えはじめ、現在の国内自給率は2割程度。8割が中国、米国からの輸入です。その内、中国からの輸入量が7割を占めます。ソバの世界最大の生産国はロシア。ウクライナ危機で小麦ばかりか、中国産ソバが高値更新とか。中国・ロシアの両国だけで世界のソバの7割前後を生産しているので、両国に依存していると、その内、立ち食いソバ、乾麺、カップ麺が食べられなくなるかも?

 

 

 

 


低速電動バス

2023年09月24日 | 気になる物(乗物・建造物・構造物:巨木など)

富岡駅東駐車場を起点に、富岡駅・まちなか交流館を経由し「富岡製糸場」を結び運行している「まちなか周遊観光バス」(低速電動バス

乗り降り自由で、車内ではまちなかのみどころを「まちなかボランティアガイド」が同乗し案内くれます。

バスの仕様(コミュニティビークル:eCOM-8):全長≒4.4m、全幅=1.9m、全高≒2.5m、最高速度:19km/h

白ナンバー登録の10人乗り(運転手等含む)で普通免許で運転が可能。

なお、桐生市のベンチャー企業「シンクトゥギャザー」が開発し、桐生市やみなかみ町などでも運行されています。


秋の花:荒れ地盗人萩

2023年09月23日 | 花さんぽ・花めぐり

’230913 「アレチヌスビトハギ(荒れ地盗人萩)」(Desmodium paniculatum:デスモディウム・パニキュラツム)

'200910 荒地、空き地、道端などに生育する北米原産の帰化植物。関東以西に多い。

名前は荒地に生え、果実を盗人の忍び足の形に見立てたと言う。

'200917 マメ科ヌスビトハギ属の一年草。草丈:50~100㎝、開出毛が多い。

'230913 葉は3小葉からなり、小葉は長さ5~8㎝、幅1~4㎝、個体により広狭さまざま、両面に毛があり、下面は多毛で淡色。

'190904 花期:7~9月。花は紅紫色で長さ6~9mmの蝶形花で、夕方にはしぼんで赤くなる。

'060917 果実は扁平で(3)4~6節にくびれ、各節間は三角形に近く、各節1 種子を入れる。

動物の毛や人間の衣服に付着して運ばれる(付着散布)、いわゆる「ひっつきむし

(出典:国立環境研究所、農研機構など)

同じ蝶形花ですがこちらは「ヌスビトハギ(盗人萩)」(Hylodesmum podocarpum)の花はかなり小さい。

日本全土(在来種)、中国、朝鮮半島、台湾に分布

花期:7~9月。草丈:60~100cm。果実は扁平で普通は二節からなる。

こちらも果実の表面には、かぎ型の短毛が密生しており、ひっつき虫


秋の花:ヌルデ

2023年09月22日 | 花さんぽ・花めぐり

一見、「ウルシ(漆)」によく似ている「ヌルデ(白膠木)」(Rhus javanica var. chinensis)、ウルシのように、漆液は採取できません。

子供の頃、山でウルシでかぶれ、ひどい目にあったことがあります。ヌルデは枝葉に触れてもかぶれにくいが、樹液が皮膚につくとかぶれるそうです。

名前は、幹に傷をつけると白い漆のような樹液を出すことから、これを漆のように器具などに塗ったことから、「塗る手」が「ヌルデ」に転化したそうです。

ウルシ科ヌルデ属の落葉小高木 樹高5mほど

葉は互生、奇数羽状複葉で長さは30cmほどあり、葉軸に「翼」があるのが特徴。この特徴が、ウルシやハゼノキなどとの違い。小葉は、長楕円形で縁に鈍い鋸歯があり、裏面には軟毛が密生する。

秋には紅葉し、「ヌルデモミジ」と言われます。

花期:7~9月  枝先に円錐花序を出し、黄白色の小さな花を多数咲かせます。

白い5枚の花弁は反り返り、長く突出した5本の花糸に黄色の葯が目立つ。

塩の実:果実の表面に白い粉がふいた実を舐めると塩辛い。これはリンゴ酸カルシウムの結晶で、昔は「ぬるで塩」と呼んで塩の代用にした。

先駆植物(パイオニア植物):植物の生育にとってきびしい環境である裸地へ最初に侵入する植物です。

なお、ヌルデアブラムシがヌルデの葉などに作る虫こぶを「五倍子(ごばし)」といい、鉄などを混ぜたものが、むかし、お歯黒として使われた。中にふくまれるタンニンは虫歯予防にもなるとか。

 


上州周遊の旅:最終日

2023年09月21日 | 日本っていいなぁ。(旅の思い出)

最終日、標高100mの内陸は暑い!

伊香保温泉から前橋市に向かい、旧前橋城の一角に所在する重文「臨江閣」へ

本館(迎賓館)明治17年に賓客の接待施設として建てられた。

別館 明治43年に連合共進会の貴賓館として建てられた。

別館2階 舞台を備えた150畳(手前の舞台を含めると180畳)の大広間

9月15日から上映されている菅田将暉主演の映画”ミステリという勿れ”が本館で撮影されたそうです。

 

ついでに近くの「群馬県庁」(平成11年完成)32階の展望ホールへ行き、前橋市街を眺む。

因みに群馬県庁(33階:高さ154m)は、都道府県本庁舎としては東京都庁舎(48階:高さ243m)に次ぐ高さで、県庁舎に限れば日本一とのこと。

 

昭和初期の典型的洋風建造物で登録有形文化財(建造物)の「群馬県庁昭和庁舎」(昭和3年完成、平成13年改修)

 

最後はラスクで有名な「ガトーフェスタハラダ」(高崎市)の工場見学(入場無料・予約不要)

写真↑は本館シャトー・デュ・ボヌール(工場隣の店舗)

受付ではハラダの焼き菓子シール、パンフレットとラスク↑、更に4階でもラスクの試食がいただけます。

おわり