堀江健一さんは青春真っただ中だ!
83歳で太平洋単独無寄港横断に成功
▲太平洋横断成功を伝えるNHKニュース
「僕は今、青春真っただ中。若輩ではありますが、これから大器晩成を目指し、挑戦し続けます」
ヨットで世界最高齢となる単独無寄港で太平洋横断を果たした海洋冒険家の堀江謙一さん(83)が、ゴールから一夜明けた6月5日、新西宮ヨットハーバーでの記者会見で次の挑戦に意欲をみせました。堀江さんは今年83歳。何という元気さなのでしょうか。
そんな大きなことを言って大丈夫なのか、と聞いてる方が心配になってきます。けど、体のどこにも異常はないようです。今回の航海のため、病院からさまざまな薬を処方してもらい、ヨットに常備していた持参してと明かしましたが、なんと「実際に使ったのは目薬とバンドエイドだけ」だったとか。
航海中は1日2食で、毎日レトルトカレーばかり食べていたとか。ま、美食家でなくても、毎日カレーではうんざり。食にはほとんど興味がないのかも知れません。それが健康の秘訣かも。
ところで、飲む方はどうなんでしょう。「楽しみは大海原を眺めながら飲むノンアルコールビール」というから、そんなにアルコールが好きではないのかもと思いましたが、「上陸して水を飲んだが、ビールを飲みたかったのでは?」という記者の質問に、
「そうなんですよ。前回もその前も、到着したときにはギンギンに冷えたビールを用意していただいたのですが、今回はそれがなかった。時代がよりスマートになったんじゃないかと思います。期待もしていたんですけどね」
と残念がっていましたから、ビールがお好きなようです。
堀江さんを一躍有名にしたのは、23歳のときに単身、それも無許可で実行したサンフランシスコへの太平洋横断でした。そんな日本の若者を犯罪者扱いではなく、英雄として大歓迎しました。さすが冒険大好きなアメリカ人ですね。日本に帰国してからも堀江青年は「時の人」として、マスコミは大騒ぎ。
▲23歳のときに最初の太平洋横断に成功した堀江健一青年
▲日活映画『太平洋ひとりぼっち』に主演した石原裕次郎
そんな人気に映画会社が目をつけました。こうして完成したのが『太平洋ひとりぼっち』です。主演は売れっ子の石原裕次郎だったから、この映画は大ヒット。裕次郎自身も大のヨット好きだったので、適役だったのかもしれません。それに裕次郎もビール好きでした。酒豪で知られ、とくにビールは手放さなかったそうです。
後にテレビシリーズの『太陽に吠えろ!』に主演したときのエピソードは語り草になったほど。ドラマの撮影時にワンカット終えるたびにビール缶を1本一気飲みし、セリフも完璧だったというから、相当なビール好きだったようです。ま、アルコール依存症と言ってもいいでしょう。
堀江さんもビール好きですが、ヨットで航海中は一滴もビールを口にしませんでした。じつにストイックですね。常任には真似ができません。そこが裕次郎と違うところです。肝臓がんで医者から禁酒を厳命されてもビールを飲み続けた裕次郎は50代半ばであの世へ。
一方の堀江さんは83歳で三度目の太平洋横断を成功させ、しかもこれからも挑戦し続けるというではないですか。高齢者に勇気と希望を与えてくれた堀江健一さん。あなたはすごい!