白井健康元気村

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歌うことの楽しさ 【村民の声⑮】

2025-01-13 05:30:56 | 村民の声

【村民の声⑮】

歌うことの楽しさ

 

岩崎邦子

 

 

 

 以前、このブログの「村民の声」欄に「楽しく話して、楽しく歌って」の駄文を書いた。ちゃんと歌えるようになりたかったので、コーラスの会に所属した私だが、それなりに楽しく歌えるようになってから、やがては疑問を抱くようになった。音楽祭への参加が大きな目標となって、混声合唱としてのレベルを上げるための努力が空しく思えてきたのである。 
 アメリカ在住の娘家族がしばらくの間、来日することになったことを機に、少し強引であったが、コーラスの会を退会した。人とのコミュニケーションでは、楽しく話したり歌ったりの交友が、健康面でも心理面でも大事だと思っている。そんなことを書き記した内容だった。 

 そのブログ記事を書いた後、白井健康元気村の事務を担当し、ブログの編集人でもある山本徳造さんの知人の安福達雄さんから丁寧なメールをいただいた。なぜメールをもらったかと言うと、安福さんの亡くなられた奥様と私が卒業した高校が同じで、私の駄文にも興味を抱かれていたからである。
 メールには、安福さんが参加されているという「歌声喫茶」の動画が、たくさん添付されていた。その場所は成田とか横浜とか……。さらにご招待?とも言えるが、そこへの見学日も教えてくださった。けど、あいにく、その日は私が所属している「パークゴルフ楽しむ会」の競技会と重なったので、失礼をしてしまった。 
 安福さんが所属されている「歌声喫茶」では、私と同年代を思わせる方々が歌詞集を手にして、品の良い女性がピアノ伴奏をしながら多少の歌唱指導をされているという。じつに楽しげだ。さらに安福さんの説明によると、そのピアノ伴奏をされている方の母上は、白井市在住とのことに驚いた。あちこちの「歌声喫茶」に出張指導に行かれているらしい。 

 

▲「うたごえ成田」ではピアノ演奏が(安福さん撮影の動画から)

 

  話はすっかり変わるが、わが住まいのマンションにコミュニティ棟がある。その2階の集会室に大きなモニターが設置された。その経緯は、私にはよく分からないが、ミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』が上映されたときには、懐かしさと、大きな画面で見る画像に感嘆したものである。居合わせた人からも「こうした機会が、もっとあると良いね」の声が多数あった。 
 コミュニティ棟を使用しての活動には、年始に「餅つき大会」があり、自主的な活動としては「卓球」や「麻雀」、何か手作りできるような「趣味の会」などが利用している。白井市が奨励する高齢者向けの体操の会「楽々トレーニング(略して「楽トレ」)もその一つ。お世話係の人には何かとお手数があると思うのだが、「楽トレ」仲間では最高齢者となっている私は、なんらの手伝いもせず、甘えて参加をするようにしている。 
 手とか足に比較的軽量のダンベルを巻き付け、子供の時から歌い継がれている童謡を、大きな文字で書かれたペーパーを見て、ラジカセから聞こえる音楽を聴きながら、ゆっくりと歌いながら、手足の筋肉運動をするのだ。
 また「脳トレ」と題したクイズや、呂律をよくする「パタカラ体操」などもある。こうして「話す、歌う」が、実行されている。この会には、以前には男性も一人来られたが、現状は、残念ながら男性は皆無で、元気がモットーと思う女性がばかりだ。しかし、これらの諸所の活動には残念というか、大型テレビは活用されてはいない。 

 さて、このコミュニティ棟を利用している会に「ダーツの会」(代表・桑原玉樹)がある。かなり以前から活動している会だ。設立された頃に、一度誘われたが、運動神経もない私には無理なことと思ってお断りした。
 夕方4時からなので、軽食を持ち寄って、お酒もたしなんでいる。そんなことで、女性の参加者はいないとか。やがて、大型テレビが導入されてから、ユーチューブを利用して、カラオケのように歌えるようになった。
 カラオケとなると近隣の住民への騒音も懸念されたが、諸々のことを考慮した対策もされて、楽しく歌うことが出来る、と。夫はお酒を飲まないが、この会に所属している方の大半が夫も含め「グリーンレンジャー」(会長・藤原雄介)の仲間だ。住まいのすぐ近くにある池を囲んだ散歩コースともいえる南山公園がきちんとした手入れがされないことで、その美化運動に立ち上がった人たちのグループである。こうした縁もあって、夫と私は「ダーツの会」に参加するようになった。「男性ばかり」で、しかも「お酒の席」の中に、「よくもまぁ、平気で行けるのねぇ」の声も聞こえてはくるが……。

 話は少し脱線するが、50歳を過ぎた頃の私は、子育てからは卒業し、ゴルフやパッチワークなどを楽しんではいたが、社会からは取り残されている感をひしひしと感じたものだ。そんな日々を送っていた私だったが、ある雑誌社が行った講演を聞きに行ったことがある。心に残った言葉があった。
「社会においては、男性もいったん企業や、職場を離れ、会社を退社すれば、ただの人。過去の栄光を語ることは禁物。男性も女性も同等である」「女性ばかりで固まっていてはダメ、どんどん男性の社会にも飛び込んでいくことで、心が解放される」など。凡々と主婦をしてきた身には、ありがたいような、少し救われるような話であった。

 ダーツの会員の方々は、錚々たる経歴の持ち主ばかりだが、過去に聞いた話、男性の中にも入っていくということを胸にしながら、私は平然と仲間入りをしている次第だ。ダーツの会では、その面倒な準備やお知らせなどを、小野敏郎さんが担ってくださっている。 
 この会は、もちろんダーツのプレーが第一ではあるが、お酒も入っているので話題も豊富だ。政治、宗教、物売り、に関しては関与したくない私であるが、世の中の動きとして政治家の活動の仕方などは、面白く聞くことが出来る。世の中の動き、海外の出来事、男性の目線も知ることに。 

▲ダーツの会で熱唱する筆者

 私の住む「マンションの防災」のことや、「住まいの周りに花を」など、何かとお世話になっている方がいる。「ダーツの会」代表で、「グリーンレンジャー」事務局長でもある桑原玉樹さんだ。
 桑原さんは、重大なことや小さな困りごとも、いつも淡々とスマートに進め、「うたごえ喫茶アーバン」なるチラシを作ってくれた。驚くことに、発起人として私の名前が入っているではないか。 
 チラシには、大型テレビのユーチューブを利用して、皆さんと声を合わせて歌いましょう…の文字が。飲食は持参だが、アルコールは当面禁止。このことは、女性がお酒の席を敬遠したくなる人が多いことを、以前に私が話したことがあるからのようだ。 
 このサプライズな出来事にびっくりしたが、私のブログ「楽しく話して、楽しく歌って」からなのか、あるいは「ダーツの会」で話したことが由来しているように思った。 

 

▲桑原玉樹さん作成の「うたごえ喫茶アーバン」のチラシ

 

「うたごえ喫茶」は、週に1回、月曜の午後となった。こうした会が始まったことを、皆さんはきっと理解してくださる、と思ったが、おっとどっこい(笑)。「皆さんと一緒に歌う」は、その昔の「うたごえ喫茶」に行ったことのある人には分かるとも思っていたが、カラオケと勘違いをされている方もいるようだ。それでも、自治会会長の塚本真人さんも熱心に参加してくださっていることが、嬉しい。 
 好きな歌、歌ってみたい曲を、ユーチューブから検索して(この作業は桑原さんが担当)みんなで歌う。誰かが選んだ曲が歌ったことがなくても、「あら、歌えちゃうのよねぇ」(笑)。
 それにしても、桑原さんはどんなジャンルの歌も歌われていることに驚きを隠せない。そのことに不思議といっては失礼になるが、「どうしてなのかなぁ」と思った。桑原さんが本ブログに不定期連載中の「腹ふくるるわざ」48話の「カラオケ」と題した記事を読み直して、大いに納得した。 

 余程の変人でない限り、「歌」が嫌いな人はいないだろう。かつて参加したことのある「カラオケ」では、順番に歌いたい歌をタッチパネルに入力して、一人ずつ歌うものであった。その場に慣れていて、大熱唱を聞けば、大いに感心もした。自分の不慣れな歌い方に、我ながらがっかりしたものであった。 
 しかし、一番残念に思うことは、他の人が歌う歌には関心が持てず、隣の人と大きな声でおしゃべりに熱中している人もいることであった。「うたごえ喫茶アーバン」では、参加した人たち全員で楽しく歌っている。何度も何度も言っているが、「皆で、楽しく話して、楽しく歌って」は、これからも私の大きな希望であり、目標でもある。 

 

 

【岩崎邦子さんのプロフィール】 

昭和15(1940)年6月29日、岐阜県大垣市生まれ。県立大垣南高校卒業後、名古屋市でОL生活。2年後、叔父の会社に就職するため上京する。23歳のときに今のご主人と結婚し、1男1女をもうけた。有吉佐和子、田辺聖子、佐藤愛子など女流作家のファン。現在、白井市南山で夫と2人暮らし。白井健康元気村では、「パークゴルフ楽しむ会」の代表として企画・運営を担当。令和元(2018)年春から本ブログにエッセイ「岩崎邦子の『日々悠々』」を毎週水曜日に連載(100回)。大好評だったので、令和3(2021)年5月から翌年8月まで「帰ってきたミーハー婆」(62回)も連載した。


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