千葉白井病院の穐吉整形外科部長
ロコモが「寝たきり」を引き起こす!
白井健康元気村・健康講座 1/20
白井健康元気村は1月20日、恒例の健康講座を開催しました。 会場のまちサポ多目的スペース (白井市役所東庁舎1階)には約80人の市民が詰めかけ、急遽椅子を追加して並べたほどです。「ロコモティブ・シンドロームの予防―あなたの足・腰・ひざ 大丈夫?」がこの日のテーマ。講師を務めたのは、千葉白井病院整形外科部長の穐吉真医師です。
通称「ロコモ」と呼ばれるロコモティブ・シンドロームとは、骨粗鬆症、変形性膝関節症、変形性腰椎症、筋減少症(サルコペニア)、神経障害(バランス低下)といった寝たきりを引き起こす運動器の病気のこと。
予備軍も含めると、日本のロコモ人口は4700万人と言われています。つまり、日本には「寝たきり老人」の予備軍が少なくありません。介護が必要になった人のの半数は、ロコモが原因なのだそうです。そのため、日本整形外科学会では専門医が中心となってロコモの予防や啓発活動を行っています。
ちなみに平成25(2013)年の調査によると、日本人の寝たきり年数は、男性9.02歳、女性12.04歳で、男女とも世界一を記録しています。何とも不名誉な記録ではないですか。穐吉医師は、運動不足と肥満や筋力の低下で要介護のリスクが高まり、ロコモにつながると参加者に警鐘を鳴らしました。
ちょっとした油断で誰もがロコモになる可能性があると知り、真剣にメモを取る参加者があちこちに。講演後の質疑応答でも、参加者から矢継ぎ早に質問が飛び、会場は熱気で充満。質疑応答に続いて千葉白井病院リハビリ科のスタッフによるロコモ防止体操の指導も行われ、参加者全員が真剣に、そして楽しく汗を流しました。
▲ロコモに警鐘を鳴らす穐吉医師
▲リハビリ科の先生が「ロコモ体操」を指導
▲「ん、これでいいのかしら?」
▲皆さん、「寝たきり」だけはなりたくないようで
平成3(1991)年に山形大学医学部卒業後、東京警察病院、イムス富士見総合病院に勤務し、令和元(2019)年から千葉白井病院に勤務。日本整形外科学会専門医、日整会認定スポーツ医、日整会認定運動器リハビリテーション医、日本体育協会公認スポーツドクター。