変温動物のほんとうはあったかはーと

冷たくないよ、ちょっと心が暖かくなる話を書きます。

新型インフルエンザ

2009-04-29 21:09:36 | Weblog
豚インフルエンザでずいぶんな騒ぎになっている。
そんなニュースを見ていて、思い出したことがある。

5年ほど前、SARSサーズが流行し始めたときのことだ。

娘と二人で、香港に遊びに行った。

新型の肺炎がアジアを中心に流行しはじめていた。
あまりそんなことを気にせず、でも、厚生省に電話までかけて、どうしたらいいのかとその方法もきいて、ようやくの思いでたてた旅行に行くことにした。

旅行中は、念入りに手洗いうがいをしていた。
街中では、「新型肺炎」というポスターが目についた。

そんな影響か、比較的観光客が少ないように感じられた。
街中を観光していても、アジアの中だから、同じ民族同士あまり気にもならなかったのだけど、
ホテルのエレベータで、欧米の人と乗り合わせたとき、顔をそむけられた。
アジアを中心に流行していたから、欧米の人にとっては、密室では、嫌だったのだろう。そういう態度をとられたのは、嫌な感じだった。

「こんな時にアジアにこなければいいのに、、」

そんなに不安なら、自らマスクでもして備えれば、それですむ。
報道に無意味な不安をあおられてるそんな姿を思い出した。

こういう民族による差別のようなものを、なくす事のほうが大事では、ないだろうか。

なんて、真面目なことを改めて思う。

そんな経験もしつつ、帰国した。
ところが、である。
入国寸前、「体調の悪い方は、申し出てください」というアナウンスがあった。

「いやーね、、楽しいかった気分がいっぺんで吹き飛んでしまうよね」

そんなことを娘と話してたら、今度は、麻薬犬がくんくんと鼻を近づけてきた。
私達親子はすぐ通りすぎていったが、若い女の子の二人連れには、念入りに嗅いでいた。トランクを開かされて、その中までも、念入りに嗅いでいた。

なかなかどうして、海外に気軽に行けて、違う世界を味わうことも楽しいけど、こういうリスクを負う現実は、仕方のないことなのだろう。

その後、10日間は、外出も控えていた。

そして、翌日には、香港への渡航禁止というニュースが流れた。