変温動物のほんとうはあったかはーと

冷たくないよ、ちょっと心が暖かくなる話を書きます。

ひと袋またひと袋

2010-05-30 10:42:18 | Weblog
実家に帰るたびに、ごみを出している。

またひと袋片付けた。

母がため込んでいるのだ。
「ああ、そこは片付けられん!」
と大きな声で隣の部屋から叫ぶ。
「あっそう」
と私は、いったん引き下がるけれど、

しばらくしてまた、同じ所へ行ってみる。
すると、隣に母がついてきている。
少しづつ片付けていると、
観念したかのように、手伝い始めた。

そして、ひと袋、ごみができる。
「きれいになった」
と母は、ひとこという。

何度かこんなことを繰り返している。

ごみの山のなかに埋もれるように住んでいる独居老人を訪ねて、いったん拒否はされるけれど、それでもかまわず部屋に入り込んで、世間話をしながら、手を休めずごみを片付けている、そんなボランティア行動をしている女性を取材しているシーンをテレビの中で見た。
何気ないけれど、そのやり方は、経験から生まれた方法で、すばらしいと思った。
「こんな活動をしている人をこそ、表彰するべきじゃなか」
なんて思った。