変温動物のほんとうはあったかはーと

冷たくないよ、ちょっと心が暖かくなる話を書きます。

夕日

2015-10-26 21:18:35 | Weblog
この時期というのは、夕日が見たい、夕日を懐かしみたい。

昨日のこと、台所から日よけ越しに夕日が差し込んでくるのを見ていたら、急に夕日を見たくなった。

海に向かって、7分、一回の信号待ちがとても長く感じられた。ようやくたどり着いた。

もうすぐ海に沈む、、、少し黄みががった太陽が沈もうとしていた。

堤防沿いに、二人の男性がカメラをかまえて座っていた。

声をかけた。

私・夕日を見てるのですか?

男性・いや、わしは夕日にあたる飛行機を写そうと思って。

私・あら、だるま夕日ではなかったのですね。

男性・ここでは、見ることはできんよ。堤防があるからね。

よく見ると、まっすぐな水平線に見えていたのは堤防だった。

私は焦った。海に沈む夕日がみたい。

だるまになるはずの夕日がみたい。

男性・写真もいろいろ趣味があるから、わしは飛行機がいいのよ。

そんな男性の声を背中に感じながら、

私はだるまになる夕日がみたい、、そう心の中で叫んで水平線に沈む夕日を見ようと走っていたら、
とうとう夕日が沈んでしまった。

でも、

不思議なものだ。夕日を追いかけて、車を走らせたことで、自分の中で気がおさまり、納得した。

もう、いい。

これでいい。