新電力と契約直後に“電気代値上げ”の通知…代金は約2倍で町工場「もう回らない…」
関西電力は定期検査中の大飯原発4号機(福井県おおい町)について、配管の不具合が見つかったため発電や送電の再開を7月下旬に遅らせると発表しました。
この影響で沖縄をのぞく西日本エリアでは7月の「予備率」が3.0%に低下する見込みです。
この予備率3.0%は安定供給に最低限必要なギリギリの数字とされ、電力需給への影響が懸念されます。
そんな中、6月28日に行われた関西電力の株主総会。会場には約200人の株主がやってきました。
(株主) 「一番大事なのは安定供給やね。
いま東京も節電とか言っているが、電力を我慢すると生活も経済発展もできないから」
燃料価格の高騰などから、標準的な家庭の電気料金はこの1年、値上がり傾向です。
今年5月分からは7497円となるなど高値が続いています。
(関西電力 森望新社長)
「電気料金が値上がりしている。それによってお客様にはご負担をおかけしている。
あらゆる状況の中で燃料価格の動向を注視しながら対応するしかないと思っております」
一方、「新電力」と契約する事業者はさらに深刻な事態となっています。大阪府堺市にある町工場「誠工プラスチックス工業」。従業員は14人で、建材に使われるプラスチック製品などを製造しています。
(誠工プラスチックス工業 杉山直大専務)
「電気料金が去年より2倍になるということなので、もうどうしようという感じです」
今年4月に、かさむ電気料金を見直そうと新電力会社から別の新電力会社に契約を乗り換えました。
ところが、その契約直後に、仕入れ価格の上昇で値上げせざるを得なくなったと通達が来たのです。
内容を確認すると、年間660万円程度だと見込んでいた電気代が、倍近い年間1200万円を超えることに。
(誠工プラスチックス工業 杉山直大専務)
「もう回らないなと思いました。(社員)1人とパートさん1人の人件費、それくらいの規模感になるので、厳しいですよね」
工場ではプラスチック製品を作る樹脂を溶かすため大量の電気を使います。
その際、熱が発生し工場内の気温が上がりますが、少しでも節約しようとエアコンをつけずにスポットクーラーや扇風機で代用するなどして対応してきました。
ですが、ここにきてプラスチックの原材料も値上がりし、いまは耐える時期だと肩を落とします。
(誠工プラスチックス工業 杉山直大専務)
「電気代は2倍になって、プラスチックの原料代は1.2倍になって。
何から何まで上がっている状況。電力単価は相場が決まっているので、また落ち着いてくることを願って、様子をみていくしかない」
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新電力(PPS)に契約して更なる、別の安い新電力(PPS)を渡り歩くパターン、所詮、利益も出ず撤退、廃業、安定電力供給など絵に書いたモチ。
これも電力自由化をやって複雑にした政府の責任だが、ポイント2000でチャカスつもりの様だ。