そういえば、つい最近、こういうのも読んでいた。
黒岩重吾「西成山王ホテル」ちくま文庫
短篇集。文体はあまり好きでないのだが、80年代バブル以前の大阪「釜ケ崎」に生きる人々を主役に持ってきていて面白い。そして生々しい。「釜ヶ崎」は今や往年の日雇い労働者街の色合いさえ急速に失いつつある。その善悪は別として。ともかく小説は、日雇い労働者街としての「釜ケ崎」全盛期のそのまた以前、赤線や青線が残っていた時代の最後の残影を舞台にしている。当然、内容は濃い。
村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」(上下)新潮文庫
読者としては、大学入学の前年に発表された作品。翌年、「ノルウェイの森」が大ヒットする。が、個人的には「世界の終り〜」の方が好みだし、今でも「世界の終り~」の方が出来が良いだけでなく、二十一世紀に入ってなお再読する価値のある内容なのでは、と思っている。
BGM
黒岩重吾「西成山王ホテル」ちくま文庫
短篇集。文体はあまり好きでないのだが、80年代バブル以前の大阪「釜ケ崎」に生きる人々を主役に持ってきていて面白い。そして生々しい。「釜ヶ崎」は今や往年の日雇い労働者街の色合いさえ急速に失いつつある。その善悪は別として。ともかく小説は、日雇い労働者街としての「釜ケ崎」全盛期のそのまた以前、赤線や青線が残っていた時代の最後の残影を舞台にしている。当然、内容は濃い。
村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」(上下)新潮文庫
読者としては、大学入学の前年に発表された作品。翌年、「ノルウェイの森」が大ヒットする。が、個人的には「世界の終り〜」の方が好みだし、今でも「世界の終り~」の方が出来が良いだけでなく、二十一世紀に入ってなお再読する価値のある内容なのでは、と思っている。
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