食べ物のうまいまずいをとやかく言う人の少ない時代に、
とやかく言う人の話。
小川糸の解説がいい。
自分で料理を作るのも楽しいけれど、やっぱりこういう時は、誰かに作ってもらった方が嬉しい。
作ってくれる人が親しい人なら、そこには愛情がたっぷり入るから、それが心の栄養にもなる。
本当に美味しい物をいただくと、体中の細胞が一つ残らずバンザイをするのだ。
自分は今生きているのだ、ということを百パーセント実感できる。
今すぐ、そんな生きる喜びを味わいたい。
食べるという営みを大事にするということを
作家は掬い取って文章にする。素晴らしい。